春のアウター特集スタート!まずは今季大豊作のステンカラーコートから。付加価値を与えてくれるキーワードは何か?
春アウター特集スタート!まずは今季大豊作のステンカラーコートから
春アウターは旬が短い。
3月は冬と春が行ったり来たりで、4月になると今度は初夏を感じさせるような日もあり…。
春アウターを買うなら結構ギリギリの時期に差し掛かっていますね。
というわけで今週末は春アウターを特集。
この春注目の「ステンカラーコート」「ブルゾン」「ミリタリーコート」、この3カテゴリーを軸にしてお伝えしていきます。
春アウター、買う買わないを含めて悩んでいる方の参考にして頂ければと思います。
まずは今季豊作のステンカラーコートからスタートです。
ロングコートが行き渡った現状、ステンカラーで見るべきキーワードは?
ステンカラーコートとは、いわゆる「エリ付き」のコートのことで、バルカラーコートとも呼ばれます。
MARKAWARE WALK AROUND COAT 127595204
今季の春アウターは、ステンカラーコートが豊作。
元々ステンカラーコートは、チェスターコートに比べると
・エリがあること
・エリのすぐ下から真っ直ぐなラインを取ることが出来る
要するに「スキマ」が出来づらいんですね。
これによって、インナーを隠してしまう力、カバー力が強いので、どんなインナーともある程度合わせられるのです。
だからチェスターコートなどと比べると難易度が低い。
ゆったりとしたシルエットに加えて胸元がパックリと開いてしまい、そこに視線が集中するチェスターコートの攻略法としてパーカーやジップアップ、あるいはタートルネックやモックネックのハイネックインナーなどを使ってスキマを埋めて、視線を上へ上へと誘導してあげる、なんて着こなしが定番化しています。
でも春先はそれだと暑かったり、そもそもそれらのハイネックインナーの供給が少なかったりするので、カットソーの上から羽織ってもサマになるステンカラーコートがあると非常に便利です。
そして「オーソドックス・シンプルなステンカラーコート」はユニクロなどがリーズナブルに作れるようになっているため、何らかの+αとなる付加価値が欲しいところ。
ロングコートが行き渡った感のある現状でもありますから、いくつかのキーワードも交えてその点も解説していきたいと思います。
コスパならこの3つ!
この春の隠れたキーワード「軽さ」、STUDIOUSのムーブフィット
http://zozo.jp/shop/studious/goods/26452775/
この春の隠れキーワードが「軽さ」。
春のコートなんだから軽くて当然だろ?と思われるかもしれませんが、今春の最新アイテムはいつにも増して「軽い」んです。
こちらはMoveFitという機能素材を使っていて、動きやすいというのもあるのですが、非常に軽いのも特徴。
ペラッペラに薄くて軽い、なら分かりますが、見た目はそこまで薄手ではないのに、羽織った時に「お!?軽い!」となるんですね。
ちょっとした感動がありますよ。
ストレッチを入れて細身に細身に、というパターンの多いブランドですが、これはそこまで細過ぎない作り。
加えて前述の通り非常に軽いですから、コートの堅苦しさは全くありません。
ゆったりとしたシルエットに限らず、もう着ていて苦しくなるような服は流行らないんだろうなと思いますね。
軽さで表現するリラックスの流れが来ています。
化繊生地ですが、安っぽさはなく、コスパを感じやすいコートだと思います。
明るさのあるブラウンなど色も良いですね。
後で紹介するATTACHMENTのステンカラーコートは価格的に手が出ない…という方にも試していただきたいアイテム。
ステンカラーコートは豊作ということもあり、リーズナブルに良品を買えるカテゴリーでもあります。
417EDIFICEの「春のウール」ステンカラーコート
ジャーナルスタンダードやEDIFICEなど多数の有力セレクトショップを運営するベイクルーズグループ。
そんなベイクルーズグループの中でも、知る人ぞ知る存在なのが「417 EDIFICE(フォーワンセブンエディフィス)」。
417 EDIFICE | フォーワンセブン エディフィス オフィシャルサイト
「椎名さんという方が関係あるのかな?」などと考えてしまうショップ名ですが、新宿店の住所が「新宿4-1-7」だったことが主な理由だとか(他にも理由はあるそうですが)。
「EDIFICE」の名前が付いているものの、お店の作りやセレクト・オリジナルアイテムを見ると、ショップコンセプトはかなり違っているように感じるはず。
もちろん、他のショップやブランドもそうであるように「全てのアイテムが素晴らしい!」なんて言うつもりはありませんが、非常にコスパが高いな、と思わされるアイテムが定期的に見つかるショップです。
注目度が急上昇しているドメスティックブランドcrepuscule(クレプスキュール)との密接な関係があるショップでもあります。
CREPUSCULE / クレプスキュール 別注 CARDIGAN
今後クレプスキュールの別注品がどんどん出てくるようなので要注目です。
そんな417EDIFICEオリジナルのステンカラーコートは「春モノなのにウール100」なのが特徴。
え?ウールなの?と驚いてしまう、コットンのようなドライな質感。
サラッとした「サマーウール」ともちょっと違うんですね。
冬用のウールとも当然異なり、毛羽立ちは全くと言っていいほどありません。
グリーンやブルーといった色味もコットン製のコートとはまた違う深みが出てきます。
とにかく今はユニクロをはじめ、あらゆるブランドがステンカラーコートを出しているので、ベーシックなだけでは付加価値を見いだせません。
サマーウールならぬ「スプリングウール」というのは、なかなか新しい提案だと思います。
417EDIFICEはこのウールの春アウターを複数型展開していくようです。
さらに防風・透湿性など高い機能性も持たせているのもポイントですね。
そしてこのステンカラーコートには、スペシャル版も用意されています。
それがこのゆるやかなシルエットのステンカラーコート。
オススメはコチラです。
こちらも上記コートと同じウール100の素材を使用しています。
先に紹介したFUNCTIONウールツイルステンコートに比べると着丈が長く、アームなども太めに作られています。
よりトレンド感のあるシルエットですね。
今季はユニクロUもビッグシルエットのステンカラーコートを出していますが、あそこまでシルエット的な難易度は高くありません。
(あれは正直難しい…)
ゆったりとしたシルエットのコートは、生地にハリ感があると生地が落ちてくれないので、一気に難しくなります。
一方で生地にしなやかさがあると一気に着こなしやすくなりますね。
色味もクリアな淡いベージュです。
このゆったり感と、スナップボタン(ここらへんはコーチジャケットを意識したそう)という点で好みが分かれそうですが、今春は他ブランドもステンカラーコートにスナップボタンを取り入れているのでそこまで特異なわけではありません。
AURALEE (オーラリー) / FINX SILK CHAMBRAY BIG SOUTIEN COLLAR
色はネイビーもあります。
現在早くもセール中なので入手しやすくなっていますね。
トレンド感がありつつ、質もしっかりした物をリーズナブルに手に入れたいならコレです。
UNITED TOKYOのギャバステンコート
高い原価率を謳い急成長を遂げるUNITED TOKYOの看板商品、ボンディングステンカラーコート。
やっぱりこの価格帯だと高級感という意味で付加価値を感じやすい商品だなと思いますね。
しっかりコットンの質感を残しつつ、柔らかくリッチなツヤがある生地が特徴です。
(このツヤ感は少々好みが分かれるとは思いますが)
ステンカラーコートに遊びやトレンド感を求めない、というならこちらかな。
長く着る上で重要な要素である着心地の良さもきちんとあります。
同じ生地でトレンチコートもあるのですが、今季はあまりトレンチコートで良い物が無いので、トレンチコートを探している方にはオススメです。
http://zozo.jp/shop/unitedtokyo/goods/22104621/?did=49921410
通年展開しているアイテムですし、見た目的にも春専用という感じはないので、春秋で使いたいという場合でもそれに応えられる安定感がありますね。
いわゆる大手セレクトショップのオリジナル品は、価格帯で言うとドメスティックブランドよりはるかに手が出しやすく、かつアウターはちょっとしっかりとした物を買いたい…という需要に合致します。
とはいえこの価格帯は、付加価値をしっかりと感じられる物の割合はそんなに多くはありません。
しっかり取捨選択しないといけないなと思っています。
ロングコートが飽和した先に来るのは…?グレンチェックという選択
今トレンドのステンカラーコートはゆったりとしたシルエットの物。
ではそれ以外にトレンド要素として重要視すべきことはなにか?というと、「色」と「柄」です。
グレンチェックは、 昨秋のトレンド要素でしたが、イマイチどう取り入れて良いか分からない、という人も多いはず。
どちらかと言うとキレイめな要素なので、ロングコートととの相性が抜群なのです。
今グレンチェックのロングコートを着ている人を見ると、あぁセンス良いなと思いますね。
EDIFICEのグレンチェックステンカラーコートは、ゆったりとしたシルエットとグレンチェックを組み合わせた非常にトレンド感のあるアイテム。
こちらは裏地無しで軽い作りにすることで、ゆったりとしたシルエットでもそこまで難易度を感じさせないものになっています。
グレンチェックといえばグレーベースが定番ですが、ブラウンベースの展開があるのがポイント。
【LOUNGE LIZARD】SUPIMA GLEN CHECK 80/2 バルカラーコート | 5712 |
ラウンジリザードのスーピマグレンチェックバルカラーコートは、コットン100%の生地ながら非常に軽く、その感動が付加価値になりうるコート。
繊細で綺麗な生地感もウリで、肌触りの良い裏地を組み合わせ着丈も短くて着やすいアイテムです。
おそらく秋口にはもう少し増えてくるとは思いますが、この春からグレンチェックコートは注目です。
ドメスティックブランドの鉄板ステンカラーコート
ATTACHMENT Ny/C 2wayストレッチタイプライター ステンカラーコート
http://zozo.jp/shop/attachment/goods/26969466/
ステンカラーコートは、トレンチコートやチェスターコートに比べて非常に難易度の低いロングコートです。
平均点は取りやすいけれど、逆にシンプル過ぎるともなりがちで、高得点は取りにくい…といったアイテム。
昨年も紹介したATTACHMENTのステンカラーコートは、そんな差の付けにくいシンプルなステンカラーコートの中でもしっかりと差が付くアイテムです。
http://zozo.jp/shop/attachment/goods/26969466/
ストーンと落ちる前身頃(分かりやすく言うと、コートのボディー部分)とアームのシャープ感は他には無いのです。
今のトレンドは「丸み」だったり「ゆったり」感があるもの、カッコを付けすぎない「優しさ」をどこかで感じさせるもの。
こういったシャープ感で勝負出来るステンカラーコート自体今そんなに多くはありません。
着てみるとやっぱり良いなと思えるバランスの良さ。
ジャストフィットのステンカラーコートはやや着丈が短い物が多いですが、これは比較的長めなので、色気のある「ゆらぎ」もしっかり出てくれます。
そして今春の春アウターに多いキーワード「重い、濃い色味」。
重さを感じる色味ではあるのですが、生地も薄手で着心地自体はかなり「軽い」コートなので、春いっぱい着ることが出来ますし、色味的に秋口も着れるでしょうね。
実は私昨年これと同型のライトグレーを購入。
春にはとても良かったんですが、秋口になるとどうにも色味・生地的に軽すぎてあまり使わなかったんですよね…。
秋口でもまだまだ暑い日が多かったりで、軽いコートは活躍しますから、春アウターは秋口への投資という側面もありますね。
今季は見た目の重厚感と着たときの軽さのバランスが絶妙だと思います。
純粋に、羽織ってみるとやっぱりカッコイイよね、という。
ゆったりしたシルエットの服に魅力を感じる現在ですが、そればっかりじゃ面白くないですし、こういう服も大事にしていかないと…と思うんですよね。
次回のアウター特集は個人的にこの春の本命アウター「ブルゾン」、「ミリタリーコート」を中心にお伝えしていきます。
お楽しみに!