「スーベニアジャケット(スーヴェニアジャケット)」いわゆる「スカジャン」が2016SSのトレンドアウターに。本来のスカジャンらしくド派手に行くべきか?新たなスカジャン像である「シンプル」か?あなたの実現したいイメージはどっち?
今週から春モノについて本格的に記事を書いていきたいのですが、いきなり変化球?笑
いえいえ立派な2016SSトレンドアイテム、スーベニアジャケットいわゆるスタジャンを本日は取り上げます。
目次
- スーベニアジャケットって何?
- 女子は可愛らしく取り入れているけど、男子はどうするの?
- 自分の実現したいイメージによって選択すればいい
- ドメスティックブランドのスーベニアジャケット
- トレンドだからこそ、徹底的に考えて
スポンサーリンク
スーベニアジャケットって何?
スーベニアジャケットは、いわゆる「スカジャン」と考えてもらって構いません。
え?スカジャンもわからないって?
こんなんです。
出典 http://www.selectsquare.com/journalstandard/g2520711/
形状はスタジアムジャンパー(スタジャン)なのだけど、サテン生地による強い光沢感が特徴で、前面あるいは背面に刺繍を入れるブルゾン。
これを横須賀米軍基地の軍人達が、地元のお店にオーダーし、各々好みの刺繍を入れてもらって日本のお土産としたことから、横須賀ジャンパー→ヨコスカジャンパー→スカジャン、という。
んでお土産は英語で souvenir なので、スーベニアジャケットというわけです。
昨年から作り出すブランドが増え始め、それがこの春一気に爆発し、トレンドになりそうなのです。
女子は可愛らしく取り入れているけど、男子はどうするの?
そもそもなんでこんなモノがトレンドに?
こんなツヤツヤで刺繍が施されたアイテムがトレンド?マジ?
と思われる方もいるでしょう。
古くからスカジャンは「不良・ヤンキーがよく着るアイテム」。
特異なアイテムと言えなくもないですから、それがトレンドって。
でもその特異性故に、てっとり早く「派手」な感じを醸し出せますからね。
1つの伏線としてはここのところ若年層を中心に「スタジャンブーム」が来ていました。
(ちなみにご存知ない方もいるかもしれませんが、昨今中学生のスタジャン所持率は驚異的なものがあります。これは中学生くらいだとその年代のトレンドに一気に染まってしまうからですが。)
「スカジャン」は「スタジャン」をベースにしているので、スタジャンに慣れ親しんだ層が、次に移行するアイテムとして、スカジャンを用意したと、そういう側面もあるのです。
冬に着るイメージの強いスタジャンに対して、スカジャンは素材感的に春にも着れますからね。
もちろん有名メゾンがこぞって作ったから、という「ブランドのシャワー構造」ももちろんあります。
でもスカジャンブームが作られようとしている背景には、若年層のスタジャン所持率の高さもあるんではないかと思うんです。
またもう1つ、MA-1もブームですが、スカジャンはこれと少し持っている要素が似ています。
全然似てないじゃないか!と思う方もいるかもしれませんが、表はスカジャン、裏はMA-1(風)のブルゾン、なんてリバーシブル仕様のアイテムも結構目にします。
このようなMA-1とのコンバーチブル性もあって、アイテムが作りやすくなっているんです。
女子はこう取り入れている
女子はこの刺繍&ツヤ感というアイテムをキュートなアイテムとして捉えています。
出典 http://www.selectsquare.com/beautyandyouth/g2555985/
こんな感じで、「スカジャン、ド直球勝負!」をしてくる女子がいないとは言わないですが、これではハード過ぎます。
女子はライダースがトレンドだからと言って、峰不二子ばりにハードに着こなしてるわけではないですよね?
こんな感じで「可愛らしく」取り入れるわけです。
刺繍も虎や龍ではなくフラワーにして、キュートさを強調。
あるいは、もっとシンプルに、スカジャンの「要素だけ」を取り入れる。
これはもう刺繍を思い切ってオミット(省略)してしまって、残っているのはスカジャンのシルエットとツヤ感だけです。
これをワンピースなどと合わせて、トレンドの要素だけ取り入れたりするわけですね。
それはもうスカジャンじゃないんじゃないか?そもそも本来スカジャンってのはだな…とウンチクに走ってしまう男子と違って女子はトレンドの要素だけ取り入れたりするのが上手ですね。
そもそも、「スーベニアジャケット」とスカジャンを呼び始めるところが、従来の「スカジャン」のイメージでは市場に受け入れられないという思惑を感じますからね…笑
さあ、男子はどうする?
自分の実現したいイメージによって選択すればいい
刺繍入、ラグジュアリー&ド派手さで目立っても良いはず
ここで、「刺繍なんてアホかよ、ヤンキーじゃないんだから刺繍がオミットされたミニマルな物を着ておけ」とか言い出すのはしょうもないと思うんですよ。
もしミニマルな服に飽き飽きしていて、とにかく目立ちたい!のであれば、スカジャントレンドはド直球で乗っていいと思いますし。
しばらくなりを潜めていたラグジュアリーで派手目な路線を開放したかったら、してもいいと思います。
出典 http://www.magaseek.com/product/detail/id_001743805-mc_009
刺繍等にとことんこだわったスペシャルなアイテムがあるのもスカジャンの特徴
ベッカムとかが着たら、一躍それが大流行するんですから。
ド直球スカジャンはどう着たとしても、そのハードさを緩和するのは困難ですが、
出典 http://www.selectsquare.com/journalstandard/g2520711/
ヘタに現在のトレンドとミックスさせても、ちぐはぐな印象になり、うまく行きません。
とにかくスタジャン以外はシンプルに。男らしく。
出典 http://wear.jp/yamazakiyuki/coordinate/6003269/
トレンドアイテムってどこか中性的なので、なよなよしてしまうんですよ。
それがせっかく刺繍スタジャンを選んだのに、台無しになってしまう。
トレンドだから着ています、ではなく
「スカジャンを着たくて着てます」
そういう感じが出ると良いですね。
太めのデニムなんかも合うと思います。
トレンドの要素だけを取り入れたいなら…刺繍オミット&リバーシブル
そこまでじゃない
「やっぱりシンプル&ミニマルに行きたい、でもトレンドは取り入れたい」
ということであれば「女子のやり口」を男子版にアレンジしていきましょう。
出典 http://www.stylife.co.jp/stylife/item/E30875/
女子の着こなしでも言及したように、刺繍をオミットすると、スカジャンのカタチとツヤ感だけが残ります。
それだけでもトレンド感は出るので、現在のメンズの主流スタイルである、ミニマルさ、クリーンさを保ったまま抵抗なく取り入れることが出来ます。
さらにリバーシブル仕様で、裏の顔はもっとミニマルに。
出典 http://www.stylife.co.jp/stylife/item/E30875/
これはそこまででも無いですが、リバーシブルでMA-1調になっているアイテム昨年から増えてきました。
こういう言い方は良いのか悪いのか分かりませんが、いつでも「スカジャンから逃げられる」わけです。
ところでこのスカジャンのブランド、「HARE」は、昔はめちゃくちゃ安くメンズのトレンドアイテムを量産する、日本のメンズファストファッションのはしりだったわけですが、最近はどんどん値段を上げてきています。
中価格帯くらいまで足を踏み入れつつあります。
3万の本革ライダースとか出してますし。
最近は中価格帯であるセレクトショップもどんどん安いアイテムに舵を切り始めて
中価格帯のファスト化が始まっています。
そんな中でファストだったHAREは中価格帯に切り替えている。
ブランドの生き残り戦略も様々ですね。
トレンドを取り入れるスピードとセンスだけはあったHAREですが、素材感はやはり「値段相応」だっただけに、価格を上げて素材感を埋められたのか?また埋めていけるのか?
今のところこの中価格帯への路線変更はそこそこ上手くいっているように見えます。
ドメスティックブランドのスーベニアジャケット
VALLIS by FACTOTUMのスポーティーなスーベニアジャケット
出典 http://anythinggoes.jp/?pid=96121906
今季のFACTOTUM VALLISラインで象徴的アイテムとして扱われていたスカジャン。
刺繍がオミットされたモノで着やすく、さらにシンプルなポリエステルブルゾンとのリバーシブル仕様、このブランドのアウターとしては安めの税抜き4万円を着る価格設定のためか、かなり注目が集まっています。
まだ本店・仙台店・名古屋店以外は予約段階にも関わらず…。
なかなかドメスティックブランドで予約完売アイテムなんて生まれない中でこれですから、「スカジャンの勢い」みたいなものを感じますね。
ネイビーが人気のようですが、ネイビーは裏地が黒でシンプル、ブラックは裏地がギンガムチェックであることから、より着こなしやすいネイビーに人気が集中したのでしょう。
varis by factotum 05020631
出典 http://www.birdseye.ne.jp/fs/birdseye/br-factotum/1011277
コレクションフォトで使われていたのもネイビーですしね。
皆こういう風に、ドレスっぽいかっちりした格好に合わせてバランスを取りたいんだろうなあって思います。
ネイビーに関しては早めのチェックが必要でしょうね。
袖、首もとのラインがスポーティーなので、そこも現在のトレンドと合致するわけですが、本人のキャラクターや雰囲気によっては「ジャージ」に見えなくもないので、そこは自分の実現したいイメージとのすり合わせが必要かもしれません。
ATTACHMENTのスーベニアジャケットは、もはや純粋なブルゾンとして考えるべき
昨年もスーベニアジャケットを出していたATTACHMENT。
ATTACHMENT 100/2高密度サテン スーベニアジャケット 【商品紹介】
昨年のグレーもミニマルで良かったのですが、今季はさらに袖や首元のリブのラインも取り払い、さらにカラーも昨年は無かったブラックを中心に展開(ほぼ黒のみ入荷の店ばかりです)。
ATTACHMENT AB61-218
出典 http://www.essence-web.jp/products/detail.php?product_id=15635
黒は切り返し部分まで同色なので、徹底的にミニマルに。
もともと昨年の物も、他のブランドと異なり「スカジャンのツヤツヤ感」がほぼ無くて、上品なツヤにとどめていたのですが、さらにディテールもミニマルにしてしまったことで黒に関しては、もはやカタチくらいしかスカジャンの要素を残しておらず、完全にブルゾンと言ってしまってよいでしょう。
これくらいミニマルで上品だと、もう小細工要らないです。
無地カットソーにそのまま羽織る、それだけでスタイルが完成するブルゾンコーディネートの良い例ですね。
トレンド感はそんなに無くて良い、あくまでもカッコいいモノが着たい、という方向き。
一番モテるのはこれでしょうね笑
やっぱり、これくらいの価格ともなると「トレンドだから」だけでは買えないわけです。
トレンドが終わってからも着れるだけの説得力がないと。
グレーは切り返しの色が異なるので、昨年と同程度にスポーティーです。
出典 http://www.area-website.com/products/detail15199.html
私はグレーに関しては昨年の物の方が好きですけどね。
出典 http://www.randco.jp/item/AB51-214/
トレンドだからこそ、徹底的に考えて
トレンドだからこそ、徹底的に自分がどういうイメージを実現したいのか考える、これが大事かなと思います。
トレンドだからといって、何も考えずに取り入れても
「あー、スカジャン流行ってるよね~」と言われて終わりです。
「あ!スカジャン似合ってるね!良いじゃん!」
こう言われて初めて、それが成功体験になって、トレンドが終わっても着れるのかなと思いますし。
(別に言われなくても自分で心の底から満足できたならそれで良いんですけどね)
スポンサーリンク