ナルシストで何が悪い?

ナル男が運営する、主にファッションを紹介するブログです。

2016SSトレンド・トレンチコートを徹底的に考える。ベストのシルエットって何?

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メンズの憧れでもあるトレンチコート。レディースでのトレンチブームの余波がメンズに波及するも、カッコ良く着こなすには色々悩ましいトレンチコートについて徹底的に考える。

 

 

どーもナル男です。

個人的に昨年秋口のレディースのトレンチブームはすごかったなあという印象を抱いています。

 

というのも、飲み会に来た女子が3人中3人トレンチだったりして。

 

レディースで「トレンチコート」で検索するとすごい数出てきますよね。

 

「レディースで流行ったものは少し遅れてメンズにも波及する」というのはよく知られたことですが、男子のトレンチコート、なかなか難しいものがあると思っています。

 

今回はそんな2016SS、メンズトレンチコート事情について。

ちょっと今回は時間をかけて、徹底的に考えました。 

 

※当ブログは、ファッションまとめサイトではないため、トレンドだから無理矢理皆着ようぜ!みたいな方針ではありません。

 

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メンズのトレンチコートが少し難しい理由

 

別に昨日今日登場したわけではないのですが、メンズのトレンチコートは、どこか難しい存在であるような気がします。

 

やはりダブルであることや、肩のエポーレットなど、ディテール面でどうしても「着せられている感」が出てしまいやすい。

 

ビジネスでも良い大人が「着せられている感」のあるトレンチコートの着こなしばかり見せてしまっているだけに、トレンチコートに難しさを感じてしまうのは無理からぬことでしょう。

 

サイズ・着丈・生地感などを慎重によくよく考えていかないといけないアイテムだと思います。

 

逆に言うと、そこさえきちんと考えれば他の春アウターのように基本的にはカットソーと細いデニムに合わせてしまえばサマになってしまうと思うので、着こなし自体をあれこれ考え過ぎる必要はないかと思います。

 

 

トレンチコートのビッグシルエットは買うべき?

 

昨年から、肩を落とした、ゆとりのあるビッグシルエットが一部トレンドですが(言うほど着ている人が多いとは思いません)、やはり日本人には難易度高め。

別に似合わないとは言いませんが、簡単だとも言いません。

 

トレンチコートの場合さらに難しいと思っています。

 

なぜなら、そういうトレンチコートを着ている人って既に結構いるからです。

 

え?誰?

 

そう、オジサン達です。

 

オジサンたちの着ているトレンチコートってブカブカで大きかったりするんですよ。

こないだたまたまサスペンスで高橋英樹さん演じる刑事がトレンチコート着ているのを見てそのイメージをさらに強くしてしまいました。

 

そういうのと現代のビッグシルエットはぜんぜん違うだろ!って言ってもですね。

そのイメージを払拭するのって容易ではないと思うんです。

 

一歩間違うと「デカ」になってしまうわけで。

そして世間の人は皆が皆ビッグシルエットに理解があるわけではないので

似合っていないビッグシルエットは「お洒落」などではなく「変だね」という評価になってしまうというのが、悲しいながら現実でしょう。

 

この辺はファッション指南サイトでは絶対にいわないところでしょうが

トレンドだから盲目的に追従するとか、オススメするとかはしたくないので

まずはそこに触れなければなりません。

 

(またこういうこと書くと「ナル男は主観的過ぎ」とか言われちゃうんだろうな、でもブログってそういうもんだろ…)

 

ビッグシルエットコートを着たいなら…

 

 じゃあどうやったらビッグシルエットのトレンチコートが似合うのか?

という話なんですが、単刀直入に言うと「雰囲気」です。

 

 

昔ながらのおじさまゆったりトレンチとの最大の違いは

「あえてブカブカに着てるんだよ?」という醸しだされる雰囲気の違いです。

 

「サイズ間違っちゃったんだな」と思わせない、その人の醸しだす雰囲気なのです。

 

 いくらパンツを細身にしようが、ストール等で誤魔化そうが、1000円カットで適当に仕上げた髪型では、ビッグシルエットトレンチを着ても「あえて」という雰囲気は出ないでしょう。

 

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出典 http://zozo.jp/shop/beautyandyouthunitedarrows/goods/9666888/

 

「雰囲気なんかねえよ…」っていう人は、1つのアイデアとしては「眼鏡」ですかね。

 

 

雰囲気を醸し出すためにロン毛にするとか、無理な人がほとんどでしょうしそんなことをする必要はありません。

(しかし髪型が重要な要素であることは違いありません)

 

眼鏡など小物も使って、うまく雰囲気を作ってください。

 

ただ、丸眼鏡かければ雰囲気が出る、なんてこともありません。

 

第一丸眼鏡が似合うにもこれまた雰囲気が必要でして…。

一朝一夕に作り出せるものではないのが雰囲気でしょう。

 

そもそも「ビッグシルエットコートどうやって着よう…」と思っている時点で、なかなか難しいと思います。

 

雰囲気ある人ってそこらへんは堂々としてるので。

いきなりコートでビッグシルエットに進まなくても…、というのが正直なところです。

大体持て余すでしょ。 車の運転する人なんて最高に邪魔だと思うし。

 

まずはTシャツからで良いと思いますけどね。

  

そもそもビッグシルエットというトレンドは、あえて大多数が真似ることが難しく、そういった難易度が高いものに挑戦したがる「先を行く人達」向けのトレンド。

昨今MA-1やチェスターコートが大流行していますが、そういった「大多数に広がっていくトレンド」ではないのです。

 

無理に取り入れる必要は全くありません。

 

ただでさえ難しいトレンチコートをさらに難解なものにすることはないのです。

 

トレンドが終わってもトレンチは着るでしょ?

 

 多くの人が思っていると思いますが、今年のトレンドで言うと

スカジャン(スーベニアジャケット)は一過性のものでしょう。

 

来年には早くも脱ぐ人が出ます。

理由は簡単で、スカジャンは「定番」ではないから。

元からあったアイテムではありますが、幅広い層に着られていたアイテムではありません。

こういったアイテムは流行が終わると一気に着る人が少なくなります。

 

今季リリースの多くのスカジャンがリバーシブル仕様なのは、もうそのことを見越しているわけです。

トレンドの発信元からしてそういう空気なのです。

(だからといって、スカジャンを買うなとは言いませんよ。むしろスカジャン買うなら今年でしょ。)

 

長く着れることが正義!では全くありませんが、せっかくトレンチコートを買って、来年にはもう着ない、というのはトレンチコートが男の定番アイテムということを考えると少しもったいない気がします。

 

そこでナル男しては、「 長すぎず、短すぎず、緩すぎず、細すぎず 」

という、空気に左右されないシルエットをオススメします。

 

 

トレンチコートは長すぎず、短すぎず、緩すぎず、細すぎず…

 

そんなわけでビッグシルエットは上級者に任せるとして、ナル男的に今メンズのトレンチコートで一番着こなしやすいのは

 

長すぎず、短すぎず、緩すぎず、細すぎず

 

という本当に煮え切らないシルエットだと思っています。

 

どういうことか順々に説明しますね。

 

膝下丈はやはり難しい

 

トレンチコートといえば、本来は膝下くらいまでロングなのが「本流」。

これこそが普遍的なトレンチコートである!という方もおらわれるとは思いますが…

 

膝下丈はやはり難しいですね。

これもビッグシルエットに通ずるところがあると思います。

 

どうしても持て余すんですよね。

 

昔から思うんですがこの膝下丈、ちょっとしたマキシ丈のスカートやワンピースのようになるんですよね。

 

 

出典 http://www.selectsquare.com/journalstandard/g2505624/

 

そういう服を男性が着るというのは普段あまり無いわけですからどうしても違和感が…。

 

まあもちろん、ビッグシルエットと同じく、似合えば「よりお洒落な感じ」、要はファッショナブルということになるんでしょうが、それは上級者にお任せするとしましょう。

 

 

 

 

 

短過ぎれば良いってわけじゃない

 

  最近はザ・トレンチコートのバーバリーもトレンドに合わせてショート丈(と言ってもPコートほど短いものではありません、準ミドルくらいです)のトレンチコートを出しています。

 

ただ短いから着やすい、という論理はもう当てはまらないと思っています。

やはりトレンチコートと言えばある程度の長さがあるものが定番で僕達も目が慣れていますし、昨今のチェスターコート、ステンカラーコートの流行から見ても分かる通り日本人もある程度のロングコートに慣れてきました。

 

ショート丈全盛の頃は何でもかんでも「日本人にはショート丈が合うんです!」というウリ文句とともにショート丈にしてきたわけですが、その時期トレンチコートはショート化に一度失敗しています。

Pコートがショート定番化に成功したのは、Pコートだからであって、トレンチには当てはまらないということでしょうか。

 

 

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出典 http://www.birdseye.ne.jp/fs/birdseye/br-factotum/1011275

 

VALLIS by FACTOTUM  バーバーリートレンチコート 05030231

 

 これぐらいが限界でしょうね。

これでも短くて、しっくり来ないという人も結構いると思います。

ナル男も試着してみて「うーん短すぎるかな?」と思っていまいました。

 

 

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出典 http://anythinggoes.jp/?pid=96118994

 

この仙台店の方とか、スタイリッシュに着こなしているんですけどね。

 

緩やかな「Aライン」が出来ないわけではないんですが、もう少し長い方がナル男は逆に着やすいかなと思いました。

 

人によるとは思うのですがひざ上5~10cmくらいが今は一番バランス良いのではないか?と。

もちろん人とアイテムによるのでこの数字に厳密な意味なんて無いですけどね。

 

ただこのトレンチ、着丈以外はほぼ完璧。

 

「バーバリーと同じ生地なんですよ!」とか言われてふーん…という感じですがそういった説明なしに素晴らしいなと思える出来です。

 

春のコート、スプリングコートの生地って結構難しいと思うんです。

分厚すぎてもダメだし。

ただ、ナル男の考えとしてはメンズにレディースのようなテロテロっとした素材のコートは向かないと思っています。

レディースは「曲線美」が求められる部分もありますが、メンズはどちらかというと「直線美」が求められるので(そんな言葉があるのかどうかは知りませんが)、シャープ感を保てる素材感が欲しいと思っています。

 

そのためには、厚みに頼らない「生地のハリ感」がある程度必要なのではないかと思うんです。

 

ディティールも、悪目立ちし過ぎない肩のエポーレット、エリのカタチ、ハリ感があってカタチも決まるなどなど申し分ナシです。

 

トレンチにありがちな「変なディティールの追加」もありませんし。

これ着丈があと10cmあったら文句なしでした。

 

これくらいが良いという人も絶対にいると思うので、ナル男の言うことは気にせず出来るな一度見てみてください。

 

「トレンチの生地感の基準」みたいなものも出来るかと思います。

 

かなり在庫は厳しそうですが…。

 

今季FACTOTUMはスカジャンもそうなんですが、実物見てみると生地感の良さに惹かれると思いますよ。

 

「Aライン」について

 

「Aライン」の話題が出たので、メンズのシルエット・ライン論について軽く触れておきたいと思います。

 

Iライン・Oライン・Aラインというやつです。

 

そのうちコートで作るラインは、AだとかYだとか言いますが…。

 

「意識する必要はあっても、そればっかり気にしても仕方ない」

 

というのがナル男の考えです。

 

人によってコートによって作るラインを「あれはAラインだ」「いやYだよ」とか見解が分かれますし、第一、人を遠目から見て、アルファベットのカタチに簡略化したシルエットにそこまで意味があるとは思いません。

 

全く関係ないと言っているわけではないんですが

「Aラインが簡単に作れるからビッグシルエットコートです!」と言うのはちょっと違うんじゃないかな?と。

 

人の印象ってそんなに簡単では無いと思うんですよね。

なのでそこまでざっくりとした説明は出来ないと思っています。

 

細過ぎるのは一昔前の印象に、「やや緩め」くらいが今の気分

 

ラインの話ではないんですが、一昔前はアウターもトップスもボトムスも全て細身に統一して「Iライン」にしてしまうのが圧倒的多数派でした。

 

ただタイト一辺倒はやや古いし、ナルシズム全開な感じがしますね。

(このブログはタイトルがミスリードなのですが、男のナルシズムを全面に押し出すべきではないというのがコンセプトです)

 

お兄系ブランドのトレンチコートがそんな感じですし。

 

 

今はもうちょっとバリエーションがあると思うのですが、それでもアウターは「ややタイト目」が好みです。

そういう方多いのでは無いでしょうか?

 

ビッグシルエットに引っ張らられるカタチでシルエットがどんどん緩和されているのを感じますが、かといって緩すぎるのは考えもの。

 

ここらへん難しいのですが「細すぎず・緩すぎず」です。

 

ほんの少しの「緩さ」と着丈があることによって、所作や「捌き」から時折生まれるゆるやかな裾広がりのAラインが、瞬間的かもしれませんが一番美しく見えます。

ビッグシルエットのように常時簡単に展開されるシルエットではないんですが、そんな瞬間的なシルエットの変化も良いものです。

 

具体的に、3点ほど紹介しておきます。

 

 

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http://www.selectsquare.com/journalstandard/g2539718/

 

ジャーナルスタンダートTRISECT(トライセクト)のトレンチコート。

 

かなりハリ感のあるコットンギャバジン素材。

ビジネスにも使えてしまいそうなくらい「かっちり・しっかり」感があるのですが、素材のハリ感をより強く求める方には良いと思いますよ。

 

なかなか現代的なシルエットでかつ生地感は昔ながらのもの…というのが無いんですよね。

市場が求めていて、かつ良いモノはどれだけ同じ種類の物があふれていても売れるわけですが、これもかなり売れているみたいです。

 

 

 

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出典 http://zozo.jp/shop/studious/goods-sale/9863898/?did=24110514

 

 STUDIOUS のトレンチコート。

 

こちらは生地がサテンです。

正直ナル男はSTUDIOUSの接客がどうにも苦手…。

そんな中勇気を出してお店に入り(笑)試着してみたんですが、

「これはトレンチコート入門にちょうどいいな!」と思いました。

 

生地感に5万円を超えるトレンチコートのそれを求めるのは酷でしたが、生地がペッラペラということもなかったですしちゃんとハリ感があります。

 

何よりナル男の求めるトレンチコートのシルエットに近かったかなと。

ただちょっとタイト過ぎる、という人もいるかも。

サイズ1番と2番両方試着してみたんですが、2番でも良いかなと思いました。

 

カットソーの上から羽織るのにちょうどいいと思いますね。

 

最後に…

 

 http://item.rakuten.co.jp/nachbild/m-6101/

 

ミスターオリーブのシャンブレーツイルトレンチコート。

 

着丈・緩さ、求めるシルエットに一番近く感じたかな。

 

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出典 http://wear.jp/nehashi/6199383/

 

「程よくゆるく」が実現されているんですよね。

 

あとはまあシルエットは本当に微妙で繊細なところなんで、生地感も含めて色々比べてみると良いかなと。

 

同じコットン100%でベージュだったとしても、ジャーナルTRISECTの物とミスオリの物では全然違いますしね。

 

巷では「トレンチコート大豊作!」みたいに言われていますけど、ちゃんとした基準を持って見ていくと、良いモノはそんなに無いのかなという印象を抱いています。

スカジャンと違って、これから先もトレンチコートは作られ続けると思うので、無理に今年絶対に買おう!とか思わなくて良いと思いますよ。

 

色はベージュが基本ですが、今季はセカンドカラーとして多く用意されている「オリーヴ」も注目。

ちょっとダスティーカラーで意外としっくりくるので「トレンチといえばベージュでしょ」という方も是非試着してみてください。

黒は、春に着るにはちょっと重いかな…。

黒は冬アウターで持っている人も多いでしょうし、わざわざトレンチで買う必要はないかなと思っています。

 

最後に、試着の時のアドバイス。

 

「トレンチコートにはシャツをあわせましょう」みたいなアドバイス多いと思うんです。

それは間違っていないんですけど、是非長袖のカットソーとかで合わせて見てください。

 

トレンチのかっちり感が大分緩和されるのでね。

 

「カットソーにさらっと合わせられる」

 

きっとそういうトレンチコートって、長く着れると思いますよ。

 

ボトムスは濃紺インディゴデニムでね。

 

足元はスタンスミスが今の気分ですかね。

 

 

 

 

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