メンズの春夏の最重要パーツであるボトムスを攻略!まずはドメスティックブランド最高峰の、シルエットや生地に徹底的にこだわったスラックス3本!
ここまでアウターやニットなど、トップス中心にお伝えしてきた2017年初夏アイテム特集ですが、パンツ・ボトムス編にも入っていきたいと思います。
パンツ・ボトムスは、トップスが軽くなるこれからの季節、相対的にどんどん重要性を増してくるパーツ。
まずはドメスティックブランドで見つける、シルエットや生地に徹底的にこだわったアイテム達です。
パンツ・ボトムスは、一時期の「細ければ細いほど良い」ということではなくなってきました。
どのようなシルエットが今はベストなのか、とにかくシルエットにこだわるドメスティックブランドから見ていくと、今季買うべきボトムスが見えてくるかもしれません。
細身からワイドへのソフトランディング、ワイドテーパードパンツのド本命
昨年からずっと推している「MARKAWARE(マーカウェア)」のワイドテーパードスラックス。
細身からザ・ワイドパンツにいきなり転身するのは難しいから、まずはより履きこなしやすい「ワイドテーパードパンツ(全て太く作られたワイドパンツではなく、スソに向かって細くなっているタイプ)」から…
これは私に限らず多くの人・雑誌が言っていることだとは思うのですが、
ここのワイドテーパードは他とはちょっと完成度が違う、と思っています。
今季は「PEGTOP」という名称が付されているこのスラックス。
相変わらず吊るしの段階では、なんだこれ?という見たことのないカタチをしているのですが、
出典 ttp://marka.jp/news/markawarewool-tropical-1-tuck-trousers/
MARKAWARE [ マーカウェア] / 1 TUCK PEGTOP TROUSERS(ワンタック ペグトップ トラウザー)A17A-09PT01C
穿いてみるととにかく綺麗なシルエットが形成されます。
ウエストから太ももにかけては、確かにワイドなのですが、そこからスソに至るまでのラインがとにかく綺麗にまとめられているんです。
何故こんなに綺麗にまとまるか?というと、テーパードに至る途中のライン取り、その角度に他にはない工夫が施されているから。
だから吊るしで見るとなんじゃこりゃ?となるんですね。
分かりやすいのはこちらの画像。
2016SSのRGENTINA ORGANIC WOOL TROPICAL WIDE TROUSERS、名称は違うが今季のPEGTOPとほぼ同アイテム
出典 http://marka.jp/news/argentina-organic-wool-tropical-wide-trousers/
お店でもこんな感じで吊るされています。
で、穿いてみるとこの直線的なラインが綺麗に脚をカバーして見せてくれるんですね。
ワイドパンツは、元々直線的なアイテムなんですが、このスラックスはその直線の組み合わせを上手くテーパードパンツに落としてこんでいるわけです。
ワンタックから伸びるセンターラインもまた綺麗。
このワンタックから伸びるセンターライン、中間あたりが徐々に消えてしまうのですが、私はなるべく消さないように、こまめにアイロンしてあげたほうが良いと思っています。
(これが完全に消えてしまうと、素人が自分でラインを付けるのは非常に困難です。素直にクリーニングに出すと良いでしょう。頻繁にクリーニングに出すと生地が痛むので、こまめなアイロンがけをオススメします。)
ワイドパンツというと、どうも今は恣意的なシルエットに見えてしまうものが多いのですが、これは本当にナチュラルに見えるシルエット。
裾幅も細すぎず、あくまでナチュラル。
体型も問いません。
この唯一無二のシルエットに、毎シーズン何本も買ってしまう人が続出するというのも頷ける完成度です。
このカタチでも色々な生地で作られていたりするんですが、一番シルエットが綺麗に見えるのが「トロピカルウール」で作られたタイプ。
スソまでの流れるようなラインが、生地感に邪魔されずにストレートに出るんです。
この素材は、見た目も毛羽立ちが少なく綺麗な表面感で素晴らしいのですが、とにかく肌触りがサラッとしていて、夏場でも蒸れること無く気持ちが良い。
これを買ってからというもの、無理に短パンを探そうと思わなくなりました。
短パンがどうしても苦手、という人にこそ、こういうスラックスが夏場にはオススメ。
確かに、本当に値段は高いと思います…。
高いですが、シルエットと素材は本当に最高なので、その値段に見合う価値はあると思い、毎回オススメしています。
今年は新色で、ライトグレーとナチュラルなベージュが出ています。
このナチュラルなベージュが、チノパンには絶対に出せない生地感とシルエットで面白いのですが、初めの1本は、まずは黒か暗めのネイビーを1本買ってこのシルエットを堪能するのが良いと思います。
MARKAWARE [ マーカウェア] / 1 TUCK PEGTOP TROUSERS(ワンタック ペグトップ トラウザー)A17A-09PT01C
ウール100%で、ラクに穿ける細身スラックスならここが最高峰
もう「あれこれ色々な物に手を出したくない、良い洋服だけ買いたい」という方がいれば、是非オススメしたいブランドが「Honor gathering(オナーギャザリング)」。
流行に惑わされない独自の物作りで、飽きの来ない洋服を作り続けてくれます。
(どれだけ顧客が「また出して!」と言っても、デザイナーが「出さない」と言ったら頑なに出さない、そんな頑固なブランドでもあります。)
昨今スソに向けてテーパードしたスラックス…ってかなり増えてきましたが、このブランドは以前からこの形を展開。
出典 ttp://twelve0492233757.com/eccube/html/products/detail.php?product_id=4248
ラクに穿けるのに、キチンと細身に見える…。
昨年秋にも紹介しましたが、この良さは相変わらず健在。
本当に、見た目の印象よりはるかにラクなんですよ。
他に細身のスラックスだとLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)などもオススメなのですが、ややストイックで「ラク」とは言い難い面がありますが、こちらはラクです。
出典 ttp://honor-gathering.com/shopping/index.php?main_page=product_info&cPath=4&products_id=133
春夏はやや丈を短く、生地もサマーウールで作っていて、肌触りも最高。
MARKAWAREも最高の生地を使ってスラックスを作ってますが、ここの生地も負けていません。
同じくテーパードながらしっかりワイド要素があるMARKAWAREに対して、こちらはきちんと細身に見えるタイプ。
だから必ず対比して欲しいのですね。
ウール100%のスラックスでしたら、ドメスティックブランドではこの2強だと思っていますから。
春でもロングコートに合わせたいから、やっぱり細いボトムスが良いよ…という方にはコチラかな。
細身のスラックスは、細ければ良いという訳ではなく、ちゃんとセンターラインが維持出来る細さに作ることが必要なのですが、これはそのお手本のようなスラックスですね。
今季は「ink」という黒一色の展開なのですが、これがまた深い、良い黒なんです。
サッカーが出来るスラックス!?小松精練のウルトラストレッチ生地を使ったMILOKのパンツはとにかくラクをしたい人にオススメ
脚に様々なコンプレックスがあるけれど、細いパンツが穿きたい…。
そんな方にオススメしたいのが「MILOK(ミロック)」の1TUCK PANTS。
出典 http://www.milokwebonline.com/?pid=106597045
段階的なテーパードは、ふくらはぎが張っている人でも不思議とパツパツにならないのです。
これは本当に不思議なのですが、実はデザイナーの方がサッカーをやっていたため、ふくらはぎが張っていて、それをカバーすることを念頭に丹念にサイジングを考えているからだそう。
サッカー選手の方も試着してこんなパンツは初めてだとびっくりする、というのも頷けます。
使われている生地は、このブログでも何度も紹介している「小松精練」のウルトラストレッチ。
化繊だと最高峰の生地の1つだと思います。
その特徴は、まずそのストレッチ性。
ただ伸びるのではなく、「必要に応じて、伸びる」という風に私は考えています。
ただ伸びまくるストレッチ生地というのは今は当たり前のようにありますが、この「必要に応じて」というのはなかなか無いですね。
だから形状安定性に優れていて、穿いていて膝が出てくるなんてこともないわけです。
厚みもしっかりあるんですけど、でも動きやすい。
サッカーが出来るスラックスと言っても過言じゃありません。
いやほんとに。
あとはとにかく扱いがラク。
スラックスというと普段の取扱にも気を使うのが常です。
帰ってきたらブラッシングをして、ズボン吊りに掛けて…(ちなみにスラックス用のズボン吊りはマワハンガーがオススメです→
マワハンガーの実力を徹底的に検証レビュー!メンズが選ぶべきはどれか?マワハンガーの選び方・使い方 - ナルシストで何が悪い?ナル男のアイデアブログ
)
しかしこれは、最悪そこらへんに投げ飛ばしておいても大丈夫(そんなことはまずしませんが…)。
ホコリもシワもつきにくく、また復元性に優れているので、全く問題ないのです。
旅行などにもってこいですし、洗濯もラクですね。
色々な意味でラクをしたい、という人にオススメのパンツです。
こちらはウエストにワンタック(折り目)は入っていますが、全体のセンターラインは入っていないタイプのスラックスになります。
入っているように見える画像もありますが、多分ただの折り目ですね。
出典 ttp://www.studious-onlinestore.com/products/detail.php?product_id=16183
リブパンツは、私も数本所有していますが、「靴を見せたい」という時に威力を発揮するボトムス。
特にハイテクスニーカーを穿きたい時は重宝しますね。
リブが無い、よりスラックス調のものも、本店限定であります。
(私が今ほしいのはこちらですね。)
実は今季からこれらのパンツの丈が5cmほど長くなり、より着こなしやすくなりました。
私はその5cm短いバージョンを所有していますが、うーん流石に買い換えるまではいかないですが、試着してみて、この5cm長くなったのは本当に良いマイナーチェンジだなと思いましたね。
今回5cm伸びたことにより、より紹介しやすくなりました。
今日紹介した3本は、シルエットにも生地にも、妥協なくこだわり抜いているからこそお値段が高い…。
ただ、スラックスにおける「シルエットが良い」とはどういうことなのか?「生地が良い」ってどういうことなのか?を教えてくれるアイテム達なので、1つの最高基準として頭に入れておくと良いかもしれません。
私も「今季のボトムスは、まずはここから」という感じでチェックするブランドたちです。
(もちろんもっと価格帯を落としたアイテムも紹介するのでご安心下さいね。)
次回は質問コーナーを復活させようかと思います。
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