永遠の定番「ジャーマントレーナー」!今春注目のREPRODUCTION OF FOUND(リプロダクション オブ ファウンド)×EDIFICEモデルやadidasのジャーマントレーナー「的」モデルまで。
永遠の定番品、ジャーマントレーナー
ジャーマントレーナーは1970~80年代頃まで、旧西ドイツ軍において主に訓練用のシューズとして使用されていたトレーニングシューズ。
実際に軍用品となっていたのはadidas製であるともPUMA製であるとも言われています(この2社は実の兄弟がそれぞれ立ち上げたブランド)。
多くのミリタリーを出自とするアイテムと同様、その機能性とリアリティのあるデザイン性で軍用品以降もファッションアイテムとして定番品となっていきました。
レザーを使ったアッパーとガムソールの組み合わせは、「運動靴」でありながら野暮ったさが払拭されています。
かといって、完全に革靴に寄せた「カッコつけすぎた」レザースニーカーでもないところが絶妙なバランスなんですよね。
ジャーマントレーナーの立ち位置を変えてしまったマルジェラ
ジャーマントレーナーといえば、やはりマルジェラの「Replica(レプリカ)」シリーズとは切っても切れません。
Maison Margiela(メゾン マルジェラ) / REPLICA SNEAKER
マルジェラにサンプリングされて以降ジャーマントレーナーは実用的なミリタリーシューズとしてだけではなく、洗練された都会的なスニーカーにしてしまった感があります。
マルジェラがジャーマントレーナーを出して以降、日本のモードブランドもジャーマントレーナーを出したり…。
元々ヴィンテージのジャーマントレーナーにあったタンへのナンバリングをモチーフに、マルジェラのナンバリングを施しているのがユニークですね。
マルジェラの他にも本当に様々なブランドがジャーマントレーナーをモチーフにしたスニーカーを出しています。
Hender Scheme エンダースキーマ 【mip 05】 ジャーマントレーナー型
ジャーマントレーナーは、スニーカーに疲れた人に向く!?
スニーカーブームが一段落すると、ジャーマントレーナーのようなスニーカーが流行ります。
adidasやNIKEを始めとしたスニーカーは、何かしらそのブランドを特定するロゴやモチーフなど「手掛かり」があるものですが、ジャーマントレーナーにはそれがありません。
マルジェラのジャーマントレーナーですら、タンを見なければそれがマルジェラだということが分かりにくい。
またジャーマントレーナーって、履いている人の主義や志向も特定されにくい。
そんな「匿名性」を持っているんですね。
また飾り気の無い普遍性を持ったスニーカーですが、コンバースオールスターやジャックパーセルほど「一周回って一番難しい」といったこともなく、すんなりと履けるのも魅力。
キャンバスではなく、レザースニーカーなので情報量もしっかりあるんですよね。
実は私、一時期スニーカーコレクターのようになっていて、限定スニーカーを毎月のように買っていたのですが、その熱も徐々に冷めて引っ越しを機会に持っていたスニーカーをあらかた処分してしまったんですね。
そんな時期残った数足のスニーカーに加えて、新しく買った本当に数少ないスニーカーの1つがジャーマントレーナーで、よく履いていました。
スニーカーにちょっと疲れたな…なんて人はジャーマントレーナーを選ぶと良いかも?
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ジャーマントレーナーの新鋭ブランド「REPRODUCTION OF FOUND(リプロダクション オブ ファウンド)」
2016年に始まった新進気鋭のブランド 、REPRODUCTION OF FOUND(リプロダクション オブ ファウンド)は、世界各国のトレーニングシューズをモデルにスニーカーをリリースするというユニークなブランド。
EYE FOUND Co.,Ltdが運営しています。
見つけ出すという意味の「FOUND」、再現するという意味の「REPRODUCTION」。
軍用品のアーカイブであればデザイン料は最小限で済みますし、新鋭ブランドながらスニーカーの品質に集中出来る。
実際に軍用品を製造していたスロバキアのファクトリーを使っているそうですね。
何よりもミリタリー由来のアイテムばかりということで、リアリティ、説得力を出せるということで、なかなか強かな戦略を持っていると思います。
やはり看板アイテムはジャーマントレーナー。
REPRODUCTION OF FOUND(リプロダクション オブ ファウンド)/ GERMAN MILITARY TRAINER
REPRODUCTION OF FOUND GERMAN TRAINER 「Velcro」 1703L
オリジナルより細身のシルエットになっており、より洗練された雰囲気になっています。
レザーの質も良好。
もう既にセレクトショップやブランドのオンリーショップなどでもよく見掛けるようになり、ジャーマントレーナーの新たな供給ブランドとして一定の地位を築いています。
スニーカーなのに、自身は主張し過ぎずに、どんな格好にも溶けこむという万能性・順応性を持っているのはスタンスミスなど限られたスニーカーだけ。
「服を最大限に良く見せてくれる」ということで、ブランドのオンリーショップでも取り扱っているんですね。
EDIFICE別注ジャーマントレーナー
個人的には、 REPRODUCTION OF FOUNDのジャーマントレーナーを見るたび、惹かれつつも、どうにも背中を押してくれる何か、きっかけが無かったのですが…
今季セレクトショップEDIFICEが別注品を出していたので、これはいい機会だ!と購入しました。
REPRODUCTION OF FOUND 別注 ジャーマンスリッポンスニーカー
こちらは内側にエラスティックゴムを仕込むことによって、紐なしでも履けるというのがポイント。
(もちろん紐ありでも履けますし、紐も付いてきます。)
これはマルジェラのジャーマントレーナーにも採用されているギミックです。
紐なしで履いて、より肩の力を抜いたスタイリングが出来そうです。
特にトレンドのワイドパンツとの相性が抜群です。
ジャーマントレーナーも様々なタイプが出ていますが、個人的にはこの白ベースにトゥがベージュのスエード(これはつま先を保護するためのもの)、そしてブラウンのライニングという配色が好きですね。
EDIFICEは毎年adidasとのコラボアイテムをリリースしていますが、2016年にリリースされた「EX STAN SMITH」の配色に近いので、これを買い逃した方にもオススメです。
【使用スニーカー EX STAN SMITH EF 】
ADIDAS スタンスミス STAN SMITH EF BB4230
※2016年発売、現在はほぼ入手不可能です
ちなみに今年のEDIFICEとadidasのコラボアイテムは「 SAMBA(サンバ)」のようですね。
https://shop.adidas.jp/products/BZ0057/
SAMBAも、ジャーマントレーナーのDNAを受け継いでいるスニーカー。
これがEDIFICEらしくどう都会的に洗練された物になるのか楽しみです。
(完全な別注品の可能性もあれば、販路限定品の可能性もあります。海外ではヴィンテージホワイトの SAMBAが既にリリースされているので、それの可能性もありますね。)
adidasのジャーマントレーナー!?
上述したようにadidasは軍用品としてのジャーマントレーナーを製造・支給していたとされています。
そして、そんなadidasが出しているジャーマントレーナー型スニーカーが「BWARMY(ビーダブリューアーミー)」。
https://shop.adidas.jp/products/CQ2755/
ですが、adidasであれば、ジャーマントレーナーそのもの、といったスニーカーではなくジャーマントレーナーっぽさを受け継いだ、ジャーマントレーナー「的」スニーカーがオススメです。
例えば先程紹介した「SAMBA」 や「GAZELLE」などがそうですね。
adidas Originals SPEZIAL「Tobacco」
そして、昨年秋に発売されたadidasのスペシャルライン、adidas Originals SPEZIALの「Tobacco(タバコ)」。
https://shop.adidas.jp/products/CG2926/
こちらは、ややムラ感のあるヌバックレザーのアッパーが非常にアジのある「茶色のジャーマントレーナー」的な趣のあるスニーカー。
adidasのトレードマーク「三本線」が同色のステッチのみで表現されていて、ほとんど目立たないのでadidasなのにそれと分かりにくい、匿名性がある珍しいモデル。
「Tobacco」自体非常に渋い、アジのあるモデルなのですが、こちらはその究極と言えるようなモデルですね。
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まだまだある!ジャーマントレーナーの入手法、ヴィンテージで手に入れるのもアリ
ジャーマントレーナーの入手法はまだまだあります。
例えば、タナカユニバーサルが出しているジャーマントレーナー。
当時と同じラスト(木型)、カットナイフ、アウトソール、マテリアル、シューレースを用いた仕様、製法で生産しています。
軍用品ジャーマントレーナーが生産終了した後、これを正当に引き継いたのがタナカユニバーサルとされており、ものすごく変な言い方ですが、「正真正銘のジャーマントレーナー」なのです。
(ジャーマントレーナーのデザインや名称自体は軍用品という出自から誰が使用しても構わないようですが…)
マルジェラのジャーマントレーナーも、タナカユニバーサルの木型を使用しているとか(!)。
ジャーマントレーナーは日本という国と大変馴染み深いのですね。
また、ヴィンテージのジャーマントレーナーを見つけるという方法もあります。
オリジナルも良いし、現代的にモディファイを施された物も良い。
おそらくこれからも様々なブランドがジャーマントレーナーを出し続けていくのではないでしょうか。
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