実店舗でも、ネットでも本日からプレセール開始というところが多い。セール品ってぶっちゃけ得なの?損なの?
今年は今日からプレセール解禁というショップが多い、11月から早々に値引き開始する店も
この時期「プレセール」「VIPセール」「ファミリーセール」「シークレットセール」など名前は様々ですが、いわゆる本セール、誰でも自由に買える本当に最後の在庫処分セールの前に既存顧客を相手に割引販売を行うのが一般的です。
招待券がはがきなどで送られてきて、それを見せた客のみ割引をしたり、買い物履歴のある客やお店のメルマガ会員などにのみ割引を受けれられるのです。
私の家にも続々と各ブランド・ショップからプレセール招待状が届いており、どうやら今年のプレセール解禁日は本日12月17日が多いようですね。
もっとも最近は、「招待券無しで誰でも入れるファミリーセール」なども開催されていて一体何がファミリーなのかわからなくなるんですが…。
人類皆ファミリー時代です。
いわゆる大手セレクトショップ(ナノユニバースやジャーナルスタンダードなど)はもうそういうのではなくフツーに11月から一部アイテムの30%OFFとか始めていて
もはや「セールは1月1日にショップの前に並んで争奪戦を繰り広げるもの」ではないんですよね。
昔はそのセールの異様な争奪戦がイヤで、それが1つのセール前にプロパー(定価)で買うことのインセンティブになっていたんですが、インターネットの普及でセール参加のハードルが下がり、もはやどっちが定価なのかわからない状態に…。
早くなりすぎたセール時期の問題は色々言われていますが、それでももうこの状態はどうしようもないでしょうね。
前提として、「皆が欲しそうなモノ」というのは大幅なセールにはかかりづらい
案内状をもった特別な客しか教えてもらえないVIPセール。
きっとさぞかしおトクなことが行われているのだろう…と思いきや、これがなかなか曲者で、VIPセールでもセールに掛かっているのは「いかにもこれからも売れ残りそう」というモノが多く、皆が欲しい物はセール除外となっていることが多いのです。
ボーナスで懐が温まっている上に、年末はお洒落をしたくなるイベントも多くあることもあって、この時期がプロパー(定価)で売る最後のチャンスでもありますから、プレセールは単なる呼び水でしかない、なんてことも多いんです。
特にブランドの本店は、そのブランドの価値を守りたいという意識が強いので、プレセールに人気アイテムを下ろしてくるなんてまずしません。
逆に地方のディーラーは、高いアウターなどが在庫として残ってしまうと死活問題なので、このような状態を出し抜くかのごとくどんどん安くします。
本当に今の時期におトクなセールは地方店のネットシークレットセールです。
メルマガ会員のみセール会場に入れる、というケースが多いのでチェックしてみてください。
セール品は買ってはいけない、のか?
セール品は要は売れ残りだから買ってはいけない、と言われますが一概にそうとも言えません。
「人間は価格以上の付加価値を感じないと物を買わない」なんてこともよく言われますが、なんてことはない、要は高いものは買いづらいだけなんですよ。
たとえこれは普通なら10万円はするコートなんですよ、でもブランドが頑張って5万円で出しているんです!と言われても、いやたとえ自分自身がそう実感出来たとしても、おいそれと買えないのが人間です。
本来なら10万円の物を5万円で出したら人は皆買うなんて大嘘です。
少なくとも洋服の世界では。
ネットオークションで本当に10万円で売れるなら売れるでしょうけど。
(そう考えると洋服の本当の価値なんてあって無いようなものなんですよね。)
当ブログも一般的にはかなり高いと思われるアイテムを紹介していますが、私もそういうアイテムを買う時は満足感とともに、一種の罪悪感みたいなものが胸をよぎりますよ。
全国の服好きに聞きたいんですけど、そこらへんどうですか?笑
何か、胸、痛くなりません?
同時に「明日からまた頑張らないと」とも思うんですけどね(ブログで書くことが増えたぞ!っていう前向きな要素が増えたのでそれは良かったことではあります)。
そんな思いをする高い買い物は、「ギリギリまでその価値を見定めたい」っていうのが、本当のところじゃないでしょうか。
「買った後は関係ない」という人も当然いるとは思いますが、そんな思いをして買った高額アイテムがセールに掛かっていようものならね…。
そんなわけで高いアイテムというのは、色々な駆け引きが行わています。
例えば今年の春夏モノの話ですが、定価3万円超のスラックスで超良品と呼べるものがあったんですが春夏モノのスラックスに3万円超のお金を出せる人の数ってそんなに多くはありません。
そもそもその価格帯だと、良いモノだと伝わる人の数も限られています。
そしてセール開始で30%になると争奪戦になってあっという間に売れてしまいました。
ちなみに私は色違いでそのアイテムをセールで買おうと思っていたんですが、その争奪戦には破れました、無念…。
未だに悔しい…ならブログに載せるなよ!という話なんですが笑
(でも自分が損をするくらいお得な情報を載せていかないとこのブログには価値が無いとは常に思っています。)
とまあこんな風に売れ残りの中にも駆け引きの結果として残っている物もあり、価格への信頼がセールの前倒しで崩れている現在はよりセールに良品が流れるケースが増えてきたと思います。
正直このコートは11月中には、在庫のめちゃくちゃ多そうな黒以外は完売するだろうな…という物が12月まで完売していなかったり。
そこらへんは私の相場観の無さなのかもしれないですが、本当に今は販売数量がもともと少ないものや、極々少数の「本当に多くの人間が価格以上の付加価値を認める良品」を除いて、全国で完売なんてことは少なくなりました。
スポンサーリンク
一番難易度が高いのは、選択肢を絞ってしまうことではないか?
前述した「本当に多くの人間が価格以上の付加価値を認める良品」だけを買うなんて不可能です。
そもそも、生産数や宣伝手法、トレンド、口コミなど様々な要素から完売するか否かが決まるわけですから、完売=本当に良品、かはわからないわけです。
「これは定価で完売するだろうな」と予想し、それが当たることも外れることもあると思いますが、それは良品なのか否かとは別ではないでしょうか。
定価で完売しなかったから良品じゃなかったんだな、というジャッジを下すことに説得力はありません。
現に前述した3万円超のスラックス、来年の春夏では生産数を増やすし、取扱店も増えるそうです。
逆に言うなら良品もどんどんセールに流れてくる時代なので、セールは上手く使わなければ損と言えるかもしれません。
「オシャレな人はシーズンの最初にそのシーズンの買い物を終えてしまう」なんてことも言いますが、そんな人はごく一部。
自分が絶対に欲しいと思うアイテムを確保した後も、その次くらいに欲しいアイテムをセールでお得に買えるタイミングを皆うかがっています。
私もアイテム紹介時に、たまに「セールになると思うので狙ってみて下さい」とか書くんですが、それは「定価では手を出しにくいけど、セールになるなら是非欲しい」くらいの意味です。
そういうものが今はいっぱいあります。
「セールでは絶対に買わない!」「セールでしか買わない!」と選択肢を絞るのは、ラクと言えばラクですが、難易度が低いとは言えないところです。
限られた選択肢の中に正解があるとは限らないですからね。
「1万円以下で、グレーのスラックスが欲しい!」と思っても、そもそもトレンド的にあまりグレーのスラックスで良品が無かったりしたら、その選択肢で探すというのは結果的に難しいことをしていることになります。
シーズンが深まってみないと、自分が必要とするモノが分からなかったり、自分がほしいと思う物がシーズン中に変わることだってあります。
そういったことを考慮せずにいたずらに選択肢を狭めるのは、とてもむずかしいことを自分に課していることになってしまうと思うのです。
買い物ってある意味柔軟性を求められる、すごくクリエイティブなものだと思うんですよね。
人生を作っている時間というのものを人はなんらか切り売りして、お金を得ているわけですが、そのお金で買ったもので、また明日からの人生を作っていくのですから。
そんなわけで選択肢を多く持つためにも、セール前からのチェックが大切になってくるわけですよね。
ZOZOがツケ払いを始める、という記事でも述べましたが、どうしてもアパレルのサイクルに消費者であるこちらが付き合わなくてはいけない、という側面があります。
今のサイクルだと、セールだけに釣られる人たちに売れ残りを売りつけて在庫を一気に処分する…ということにどうしてもなってしまっているので。
様々な事情でセールに流れてきた良品をゲットするためには、セールが始まってからでは遅いのです。
最初に述べたように今の時期のVIPセール、プレセールなどは、皆が欲しい良品は避けて行われていることも多いのも事実ですし、セール前にチェックが出来る最後のチャンスとも言えるので、そこは慎重に。
スポンサーリンク