ナルシストで何が悪い?

ナル男が運営する、主にファッションを紹介するブログです。

ユニクロの服は服じゃない!?シンプルを心がけていたら無難になっちゃう問題、Q&A回答vol.8

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ユニクロの服は服じゃない!?セレクトショップのオリジナル品は本物じゃない!?シンプルを心がけていると無難になっちゃう…Q&Aコーナー復活!

 

 

 大変お待たせしました、Q&Aコーナー復活でございます。

 

簡単に答えられる質問には出来る限りコメント欄から答えていたのですが、こうした記事形式での回答も復活させていこうと思います。

 

前ほどのスパンではないかもしれませんが定期的にやっていこうと思っておりますので、皆さんどうか見捨てずご質問の方をコメント欄の方から、宜しくお願いいたします。

 

それではまいりましょう!

 

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 ユニクロの服は服じゃない!?

 

質問  質問コーナー復活という事で、早速質問させていただきます。

先日、関西で有名な高感度セレクトショップ(京都のお店に行って来たので、ナル男さんもそこに行った事あるかも)に行って来たのですが、そこの店員さんが、

 

「ユニクロなんて服じゃない。ユニクロの服を着て私おしゃれなんて思って欲しくない。セレオリも多くは本物の服とは言い難い」

 

簡略化するとこのような事をおっしゃってました。

お話していて、悪い人ではないなと思ったのですが、この言葉には正直ショックを受けました。

僕はユニクロ中心でたまにセレクトショップの服を買うくらいです。

ナル男さんはこの意見についてどう思われますか?ナル男さんの服への感覚はどのような感じでしょうか?

 

ナル男の回答 

 

 いや~改めて、長い間質問コーナーをできずに本当に申し訳ありませんでした。

 

なるほど、私も京都に住んでいたので、私が住んでいた頃にあったセレクトショップならもしかしたら行ったことはあるかも?

そういうこと言いそうだなあ、という所も思い当たったりするのですが、答えは書かなくて良いですよ(角が立つので!笑)。

 

そこの店員さんが、

 

「ユニクロなんて服じゃない。ユニクロの服を着て私おしゃれなんて思って欲しくない。セレオリも多くは本物の服とは言い難い」

 

というようなことをおっしゃっていたそうですが、

 

私の感想としては…

 

「大分こじらせてるなあ…笑」

 

という感じですね苦笑

 

当たり前ですが、ユニクロもセレクトショップオリジナル品も「服」です。

 

おそらくその店員さんは、次の2つの意味で「ユニクロの服は服じゃない」と言いたかったんだと思います。

 

1つ目の意味は「オリジナル(本物)ではない」というような意味。

ユニクロやセレクトショップのアイテムが独創的な物であることは少ないでしょう。

何かしら「元ネタ」があるものです。

 

言い方は悪いのですが、ユニクロはユニクロレベルに、セレクトショップオリジナル品はセレクトショップオリジナル品レベルに、それぞれのコストや販売価格に見合う形でそれらを作り変えて販売しているのです(正直に言うとさらに上の価格帯であるドメスティックブランドもそうです、本当の意味で独創性のあるブランドはほとんどありません)。

 

そのことをもって、そんなものはその店員さんから見ると「服ではない」「本物ではない」という言い方になったんだと思います。

 

アパレルの世界は大手のSPA(カンタンに言えば、企画から製造、小売までの全ての行程を一貫して行うビジネスモデル)が価格競争において圧倒的に強いですし、

小中規模でもオリジナリティを放棄して大量生産を行う影武者的な会社に委託してしまえば、トレンドアイテムを低コストで生産出来てしまいます(あれ?このアイテムあの店のアイテムと何から何までそっくり!というのは、パ◯リではなく、そういった生産体制の結果なのです。あえて言うならどちらもパ◯リなのです。)

 

これはアパレル業界に身をおいて、全てを(ある程度)知っている人ならではの感覚だと思います。

きちんと手間暇をかけて服を作っている身からすると、上記のような事象は許せないでしょうし、いわば単なる「愚痴」だと思うのでその点は大目に見てあげてください。

 

他にも、安く大量にアイテムを生産していくファストファッションには、「無理」があるのも確かで、消費者も一緒に考えていかねばならない問題もあります。

 

 

私も店員の方に「ファストファッションどう思います?」みたいな質問を振ることがあるのですが、某ブランドショップの方に上記「ザ・トゥルーコストは見たほうが良いですよ」と言われました。

ただ長くなるので、この映画の話はまた今度にしましょう。

 

2つめの意味として、そのようにして作られた「服」が「そりゃ確かに服だけど、どうやってもカッコよく見えたり、お洒落に見えることはない服だろ」という意味で「服ではない」と言っているんだと思います。

 

でも、ユニクロのモデルショット、あれがオシャレかはどうかは置いておいて正直カッコよくないですか?笑

セレクトショップのモデルショットも格好いいですよ。

  

着る人が着れば格好いいんですよ(この点については、あまりにも雑な物言いだと思うので、別の方の質問内で解説したいと思います)。

私に言わせると、ユニクロの服を着てカッコイイ人こそ、本物の「イケメン」だし、

全身ユニクロでもある程度に見せられるとか、そういう方法を提案できてこそ本物のコーディネーターだろうなと思います。 

 

ただ、それくらいユニクロだけでカッコよく見せる!とうことは、不可能ではないけれど、すごく難しいことだとは思っています。

 

最近は「ユニクロ縛り」「ファストブランド縛り」みたいな提案が「逆に良い」と支持を集めていますが、私は「難易度が高いことをやらせてるなあ…」と正直に言うと思っています。

果たしてその縛りって有効なのかなあ…と。

 

ユニクロや無印良品にも、誰が着てもそこそこよく見える、使える、という意味での良品があることは過去にいくつか紹介してきたとおりですが、そういうアイテムは本当に稀です。

 

毎週毎週ボンボン見つかる物ではありません。

 

そのような提案は、かなり本人のポテンシャルに依存してしまうと思っています。

 

そしてセレクトショップオリジナル品、そしてセレクトショップのセレクトブランド品、ドメスティックブランド…と値段が高いブランドに行けば行くほど、「誰が着てもそこそこよく見える」アイテムに出会える確率は高くなる、すなわち難易度が下がると思っています。

色々な手間をショートカット出来る、ということも多いです。

 

要するに私が高いドメスティックブランドやセレクトショップのアイテムを買うのはファストファッションには出来ない、「ズル」をしようとしているんです。

そういった高いアイテムを紹介しているのは「ズル」を教えようとしているわけですね笑

 

当然高いアイテム全てが良いわけではないですし、高いアイテム≒着こなしが簡単なアイテムではないのですが。

どうせズルをするなら、確実に効果のあるズルを…とは思っています。

 

もちろん価格の安いアイテムで、かつ良品があればそれが一番難易度が低いわけで(金銭的ハードルだって立派な難易度ですからね)、そういうアイテムが無いか、日夜探しているわけです。

 

どんな方法でもカッコよくなることは可能だけど、難易度に差があることだけはしっかりと認識していたいし、正直に伝えたいですね。

 

私の基本的な服に対するスタンスはこんな感じです。

 

いわゆる純粋な「服好き」とはちょっと違うでしょうし、そういった考えを求めている方にはがっかりされてしまうかもしれないのですが、私はそういう風に考えています。

 

ファッションはこのような「ズル」ができてしまうものでもあります。

その高感度セレクトショップの店員さんも「俺達はユニクロには出来ないズルの方法を教えてるんですよ笑」という吟二を持っていくれると良いのですが(これはこれで感じ悪いな)。

 

多分「俺達はユニクロの延長線上にいるわけじゃない、全く別次元のところにいる」、そんな風なことを表現したかったのかなと思いますね。

それくらいの気概を持つことは、ユニクロの十倍、何十倍もの値段で服を売る以上、それ自体悪いことではないと思います。

 

でもね、やっぱり「ユニクロは服じゃない」とか「セレオリは本物ではない」といった物言いでしか、高いアイテムを売れないのはすごく悲しいなと思うんですよね。

気持ちはすごーく分かるんです。

高いアイテムって本当にこだわって作られているのが分かるし、そういう物を作るのにはやはり高い値段になってしまうのは仕方ないってのは消費者であるこちらにも分かるんで。

 

一昔前は本当に、ブランドネームに頼った「大して手間のかかっていないであろう、質の悪い高い服」を「なーんか格好いいイメージ」に乗せて売ってるだけ、ってことが多かったんですけど、最近は流石に淘汰されてきて、高いアイテムは「本物」を作らないといけなくなったりしているので(まだ一部でありますけど)。

 

でも高いアイテムは、そのこだわりとか精神をアイテムに落とし込んでちゃんと表現しているのに、それを売っている販売員はお店に行きづらい雰囲気にしちゃってるとか、歪な構造だなあと思うんですよね。

高いアイテムこそ、実物を見てもらって、触ってもらって、その「本物」度合いを確かめて啓蒙しなくちゃいけないわけですよ本来。

 

それなのに、「なんかあの店は行きづらいなあ…」っていう雰囲気出しちゃってること、結構あります。

そうなるとますます「接客されないし、じっくり見れるからユニクロ無印で良いや」ってなっちゃうと思うんですけどね。

 

このことに限らず、ファッションに「こうあるべき」とか「お洒落とは…」みたいな「思想」を持ち込むと本当に疲れますよ。

ファッションってやっぱり最終的には「見た目」の話ですし、残酷なまでに具体的で、パーソナルなものなので。

 

私もこのブログで色々な情報を発信していますが、全てを正しいなんて思ってませんし(本当は全て正しい、と言ってしまったほうが運営戦略上は良いのでしょうが…)読者の方が、自分の個性・パーソナリティ、それぞれが置かれている状況に合わせて、これは良いな、と思うものを取り入れたり、活かしていってくれれば良いなあと思っています。

 

「俺はこう思う!」って言うの、結構勇気が要るんですよね。

それでも発信し続けるので。

 

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シンプルを心掛けると無難になってしまう問題

 

質問者 シンプルを心がけているのですが、いっつも無難な大学生みたいになってしまうのが悩みです。どういうことを心がければいいとかってありますか?

 

 

ナル男の回答

 

 これは非常に難しい問題で、シンプルなファッションを志向する者がある意味永遠に考え続けなければならないテーマです。

 

シンプルなファッションを構成するためには、シンプルな服、アイテムを用いることが前提になります。

 

そしてシンプルな服というのは、パッと見の情報量が少ないが故に、シンプルなのです。

 

例えば最近は、夏に無地のTシャツを着るのが大分浸透してきましたが、黒や濃紺のデニムに無地Tシャツを合わせると「あれ?これシンプルを通り越して地味じゃね?」という感想を持つ方は多いと思います。

それは情報量が少ないからです。

 

そして情報量が極端に少ない服を着ると、着ている人間の情報量がそのまま表れてしまうんですね…。

顔立ちや髪型、身長なりスタイルだったりがストレートに判定されてしまうんですね。

イケメンは安くてシンプルな服で十分カッコよく見える、ということの正体がこれです。

 

参考

www.narcisman.com

 

特にメンズは、髪も短いことが多いですし、ヒゲも大抵伸ばせないでしょうし、化粧も出来ませんから、この着ている人間側に情報を持たせるのが難しいんです。

身長は成長期過ぎたら伸ばせませんし…。

 

だからまあ、髪型にもこだわったり、肌にもこだわったり、筋トレやダイエット等スタイルの維持も努力したりと、着ている人間側の情報量を上げる努力も怠らないで欲しいのですが…(正しい方向で、というのはもちろんです)。

 

服の方の話に戻すと、「シンプル」という大枠が崩せないのであれば、各部を洗練させていくしかありません。

シンプルな服装の場合、生地の質感だったり、シルエットだったりが如実に反映されてしまいます。

 

そして、端的に言うと安いアイテムよりも高いアイテムのほうが、シンプルなのに洗練されているということが実現されている、つまり情報量をアイテム自体が持っていることが多く、情報量を簡単に付加出来ます。

 

まずはボトムスだけでも、それなりに投資をしてもらえば、シンプルスタイルも「地味なだけ」から抜け出しやすくなると思います。

そしてボトムスはトップスに比べれば、ローテンションしやすいはずです。

そういうわけで私は「まずはそこそこのボトムスから買うこと」を初心者の方にもオススメしているわけです。

 

www.narcisman.com

 

 

このブログではボトムスは各ブランドのこだわりのアイテムを紹介することも多いのですが、それはそういった上質なボトムスが上記のような理由で、一気にスタイリングをラクにしてくれるからなんですね。

 

 

 

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出典 ttp://www.anotherlounge.jp/blog/2016/05/post-1576.html

 

先ほどの無地Tシャツスタイルで言えば、ボトムスが洗練されていれば、無地Tシャツは無印良品の物で構いません。

 

 

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 出典 ttps://www.muji.net/store/cmdty/detail/4549738576556

 

情報量の乗せやすさもアイテムごとに違っていて、例えば無地Tシャツって情報量を本当に乗せにくい! 

私はシルエットや生地にこだわった無地T、無地カットソー大好きなんですが、どうしてもそういう理由で高めになってしまいますし

順番からいけば、高い無地Tシャツやカットソーは最後で良いと思っています。

 

仮に1万円のカットソーを買っても、週に何回も着ることは出来ませんし。

 

もちろんこれは、一例ですよ。

 

脚の形が綺麗な人はあまりお金を掛けなくても、洗練されたボトムススタイルを作り出すことも可能だとは思います。

 

 あとは情報量そのものを付加してしまう。

 

これはアクセサリーやバッグなどの小物で実現出来ますね。 

 

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出典 http://item.rakuten.co.jp/extremesilver/11108/

  

 

www.narcisman.com

 

さらにシンプルな組み合わせでも、色の相性などを考慮することも、コーディネートを洗練させていくことに繋がります。

 

 

www.narcisman.com

 

 

www.narcisman.com

 

 

www.narcisman.com

 

 

 

情報量が多ければ良い、というわけではないけど…

 

 情報量って何?という疑問を持たれた方に、簡単な例を挙げます。

下記の2つのスニーカー。

 

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左はスタンスミス、右はユニクロのスリッポンです。

 

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スタンスミスはレザー素材、ユニクロスリッポンはキャンバス素材です。

スタンスミスの方がパーツ数などのディテールや素材感で、見た目に情報量が多いのがお分かりでしょうか。

(ユニクロスリッポンも形自体は洗練されているのですが)

 

一概に、スタンスミスの方が優れているわけではありません。

よりシンプル・ミニマルを志向すれば、右の方が良い、ということもあります。

ただし、これを全体的に情報量の乏しいコーディネートに合わせてしまうと途端に安っぽく、上履きのようになってしまうのです。

この極端なまでのシンプルさが活きるような合わせ方を考えて、コーディネートを組まなくてはいけない。

そういう意味で、難易度が高いスニーカーです。

 

スタンスミスも相対的にはシンプルなスニーカーですが、アイテム単体で情報量が確保されているので、より合わせやすく、使いやすいんですね。

 

もちろん、奇抜なプリントのスエットや、ポケットの多い上着が使いやすいとはとても言えないように、「情報の量」だけでなく「情報の質」も大切になってくるのですが、シンプルスタイルにおいて情報量というものが大切という意味が分かる一例ではないでしょうか。

 

最後に大切なのは…遊び心!

 

 シンプルスタイルって、すごく窮屈に考えられがちです。

「これはシンプルじゃないから、使っちゃいけないのかな?」なんて。

 

でも本当は、もっと許容性のあるスタイルだと思うんですよね。

 

シンプルだからこそ、ちょっと面白いアイテムを取り入れてみる。

そんな遊び心が、最終的には差になってくるのかなと思います。

 

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 出典 ttp://wear.jp/session22/8901546/

 

遊び心は、コーディネートに豊かな情報量をもたらしてくれます。

 

そんな遊びゴコロのあるアイテムもたくさん紹介していきたいですね。

 

 

さて、結局シンプルスタイルというのは地道にコツコツと各部を洗練させて、積み重ねていくしかないんですね。 

どこか一発逆転のような奇策はない。

奇をてらえばてらうほど、シンプルスタイルとは遠ざかってしまうわけですから。

 

 「どれもお金が掛かる方法じゃないか…」と思われるかもしれません。

もちろん個人の状況に合わせて、出来ることからで構いません。

 

シンプルなスタイルというのは、シンプルであるが故に、長年使えるアイテムを積み重ねていくことが出来るスタイルでもあります。

 

トレンドに合わせて全身のアイテムを買い換えるトレンド全開のファッション(これはレディースに顕著な傾向ですね)には無い強みです。

もちろん「シンプル」も時とともにどんどん変容していくので、この限りではないのですが、各アイテムの寿命は長い分、自分自身が飽きても、誰かに引き継いでもらいやすいのです。

 

まずは少しずつ、シンプルを洗練させていくことを心がけてみてください。

 

ちょっと今回は大物(?)な質問に2つ答えてみました。

次回のQ&Aはもうちょっと端的に、過去にも遡って、出来るだけ質問数多めに答えていきたいと思います。

 

 

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