メンズスタイルの”核”となるパンツ…ワイドパンツにワイドテーパード、イージーパンツやアンクルカットなどなど。殿堂入りスラックスや新顔までメンズの下半身を整えてくれるシルエットに優れたパンツ、一挙に紹介しましょう!今最も注目すべきパンツブランドは?
オシャレが好きな男の人は、夏は嫌いという人結構いると思います。
ファッション的には、夏は耐え忍ぶ季節…。
そういう側面がありますよね。
これは、メンズの夏ファッションはほとんど決まりきった「型」があってそれに沿った形でスタイリングしていかなくてはいけないこと、その結果情報量不足に陥りやすいということから来ています。
例えば、ジーンズに白Tシャツなんて定番中の定番で皆大好きな格好ですけど、これで格好良いなんていう人は少なくとも日本人にはほとんどいません。
これは服によって身体に付与される情報量があまりにも少ないから。
そしてメンズスタイルの土台である綺麗な下半身のシルエットを作るのもまた難しいからです。
「夏はジーンズにTシャツが最高!着こなし10選」とかって、大体外国人の方のスナップばかりです。
あれこそ、逆説的に日本人がいかにジーンズにTシャツだけでサマになるのが難しいかを示しています。
そこで小物などで情報量を付加していくというアプローチがあるわけですが、これもまた選択肢が少ないのがメンズです。
大振りなインディアンジュエリーとか、スカーフなんかほとんどの人が持て余しちゃって、「それ無いほうが良いね」なんて言われちゃいます…。
カーディガンのプロデューサー巻きなんかも一瞬見かけましたが、やっぱりメンズでは違和感が大きすぎて定着しませんでした。
結局の所、メンズは使えるパーツが少ない中で、個々のパーツおよびその組み合わせの精度を上げていくしか無いということになります。
ただ、もし「一発逆転の秘策」みたいなものがあるとすれば、それは「パンツを変えてみる」ことです。
これはメンズファッションにおける着こなしのほとんどは、下半身で決まってしまう(特に夏は)…という残念な現実でもありますが、確実に効果のある方法でもあります。
今日はそんなパンツのお話を徹底的にしていきます。
メンズの夏を変える?それでもまだまだ選択肢は少ないワイドパンツ
つまらないとされがちなメンズの夏スタイルに一筋の光明を与えるとすればワイドパンツだと思います。
どうしたって単体でのインパクトがありますし、スキニーパンツが「あまりオシャレではない層」まで普及しきったタイミングですから、新鮮味も抜群です。
昨今ようやくワイドパンツが、メディアやアパレル関係者のみの、作られた、作ろうとしているようなトレンドではなく、一般ユーザーまで降りてきたと実感しています。
ただどうしてもアイテム数が少ない、それ故に良品も選びづらいという状況にあります。
以前紹介したワイドパンツ、AURALEE(オーラリー)のWASHED FINX LIGHT CHINO WIDEにテイストが近いアイテムがこちら。
http://zozo.jp/shop/unitedtokyo/goods/30839013/
UNITED TOKYO(ユナイテッド トーキョー)の「ギザコットンワキタックワイドパンツ」。
こちらは高級コットンの1つギザコットンを使用していて、質感の良さや変なシワを生まずにストンと落ちてくれるという、ワイドパンツに求めたい要件を満たしています。
本当はベージュが良い色味だったんですが、早々に完売しちゃったようですね。
ここのカーキはオーラリーと違ってかなり濃い目、緑味の強いオリーブ寄りのものに出ています。
これによって若干色の主張が強くなって色合わせの部分で組み合わせの部分で劣る感はありますが、いつも通りハマったときの値段に対しての質の跳ね上がりは大したものです。
こちらはトレンドのタック入り。
「タック」とは、布をつまむように付けた「ひだ」のことです。
下半身に悩める人には鬼門のイージーパンツだが、こんなタイプもある
今季はイージースラックスやイージーパンツがパンツの一大トレンド。
各セレクトショップのオリジナル品などでも大量にアイテムが出されています。
カジュアルシーンでスラックスがこんなにも穿かれるなんて、昔はありえなかったのですが(同じジーンズを何千本と売ったという店員さんが嘆いていましたよ)、今はすっかりお馴染みに。
ただテーラードジャケットもそうですが、カジュアルシーンに降りてくるとどうにもキメ過ぎ感が嫌だとか、もっとラクをしたいという需要が出てきます。
ラクな素材感だったり、ウエストにゴムを入れてベルト無しで穿ける仕様にしたり。
そこでイージースラックス、イージーパンツとなるわけですが…。
これはイージージャケットなどもそうなんですが、どうしても素材的にラクな、柔らかいものを使わないとリラックス感を得られにくいということで、どうしても穿く人の脚の形に依存するものになってしまっています。
脚の形が綺麗なら良いんですが、日本人はどうにも下半身の形に不安がある人が多く、スキニーやイージーパンツだとなかなか理想的な下半身になれません。
(あまり日本人は~と一概に定義付けたくはないのですが、下半身を綺麗に見せづらかったり、「リラックス感」というテイストが鬼門なのは傾向としてあると思っています。)
そういう方は、柔らかめの素材感が多いイージーパンツでは、細すぎて身体のラインを拾い過ぎてしまうものではなく、やや緩めに身体から離れてラインを形成してくれるものが向きます。
イージーパンツなのに、カバー力強めで脚の形を綺麗に見せてくれるのがコレ。
417EDIFICE(フォーワンセブン エディフィス)の「ワイドイージー パジャマ パンツ」です。
非常に快適な履き心地だから「パジャマ」の名が付けられています。
シルエットはワイドテーパードタイプで、パターンと素材ともに身体離れが良く、かつイージーパンツにしてはパンツ自体がシルエットを形成しやすいので、脚が綺麗に見えます。
その上で履き心地が非常にラク。
某ドメスティックブランドに似た感じのイージースラックス(25000円くらい)があるのですが、それにかなり近いシルエットと履き心地になっています。
若干の注意点としては、この記事で紹介する他のアイテムに比べると、ちょっと生地の化繊感、ポリエステル感が強く、間近で見たときの高級感はそこまで期待出来ないところでしょうか。
でもこれで1万円なら十分かなと思いますね。
まずはよりシルエットを描く力が強いネイビーがオススメです。
イージーパンツ、イージースラックス名義のアイテムを大量に色々穿きましたが、セレクトショップオリジナル品の価格帯だと、これが最も”ラクと脚を綺麗に見せる”を両立させてくれていると思います。
殿堂入り!今季がラストの名作2tuck slacks
このブログは以前よりパンツではスラックスをメインに扱っていて、その中でもMARKAWARE(マーカウェア)のアルゼンチンオーガニックウールを使用した「Pegtop Trousers(ペグトップトラウザー)」とHonor gathering(オナーギャザリング)の「2tuck slacks(ツータックスラックス)」の2アイテムは、もはや殿堂入りのアイテム。
私自身どちらも何本も何本も持っているアイテムになります。
MARKAWARE「Pegtop Trousers」はこの記事を御覧ください。
オナーギャザリングの2タックスラックスは、腰回りがゆったりと、太もも周りもキツ過ぎない、なのにヒザ下から綺麗にテーパードする。
いや分かるんですよ、何が違うの?っていうのは。
そういう風に謳われるスラックスは他にもかなりありますもん。
ただ、穿いてみて、これ本当に自分の脚なのか!?と感動するスラックスっていうのはそうはありません。
以前は1タックで、腰回りが今よりタイトめだったのですが、2タックになったことで腰回りにかなり余裕が出て、そのお蔭でよりテーパードとのバランスも良くなって、より動きやすくラクなのに、より伸び伸びとした綺麗なシルエットを作れるようになりました。
1タック版も持っていますが、穿くのは圧倒的にこの2タックバージョンが多いですね。
しっかりと細身に見せてくれるので、ロングコートなどにも難なく合うのが強みでした。
そしてこの2タックスラックス、Honor gatheringラストコレクションの季中スポットアイテムとして今季最後の登場となりました。
boil wool stretch tropical slacks(d.charcoal)
素材は以前も使われていた「BOIL SMOOTH WOOL」というサラッとした夏素材。
残念ながら待望されていたウール100%の物ではなかったのですが、すでに品薄気味です。
オナーギャザリングの2タックスラックスはMARKAWAREのアルゼンチンオーガニックウールの物と違い、シーズンごとに素材が変わってしまうので、これだけ本数持っていても「あのときのあの素材のモノを買っておけばよかった!」と後悔することも数多あります(未だに後悔していたり…)。
まさか今季で終了とは、昨年の今ぐらいの時期は全く思っていませんでしたからね。
「来季もあるから良いや」とか、ちょっと思ってしまっていた自分をぶん殴りたい…。
アイテムやブランドとは一期一会ですね。
おそらく、このブランドのテイスト、そして生み出された多数の傑作たちと全く同じアイテムというのはこの先他のブランドでは手に入らないでしょう。
それでもまた新しいアイテムやブランドとの出会いがたくさんあると思います。
それを大切にしたいですね。
思えば、スキニーデニム全盛期からあまりポリウレタンの入ったストレッチの効く、脚の形をはっきり出すようなスキニーデニムが好きではなく、コットン100%の動きづらい細身デニム、あるいは細身のスリムスラックスばかり穿いていました。
そのときに感じたのが、同じ細身に見せられるパンツでもスラックスのほうが圧倒的にラクだし、スタイリングもしやすいということ。
もしかしてトレンドによってパンツのシルエットが変わっていっても、スラックスを基本にボトムスを組んで良いのではないか?という考えが生まれ、それを半ば確信に変えてくれたのがこのブランドでした。
ジャージ感覚で穿けるのに…綺麗なシルエットのスラックス!?
このブログで準殿堂入り的なアイテムがMILOK(ミロック)の「小松精練」の生地を使ったスラックス。
今回紹介するのは「BOX TUCK TROUSERS/TYPE-Ⅱ」です。
何度でも言いましょう、日本が誇る先端ファブリックメーカー「小松精練」のウルトラストレッチを使ったこのアイテムは、本当に本当にラクなパンツなのです。
イージーパンツやイージースラックスという名称ではないですが、そんじょそこらのそういったアイテムよりラク。
それでいて、脚の形を拾わない、綺麗な細身シルエットを形成してくれるから驚きです。
デザイナーの島田さんがサッカーをやっていたことから、ふくらはぎが張っていて(実際見せてもらったことがありますが立派なふくらはぎでした)これをカバーするために丹念に計算され尽くした、こうしたシルエットが生まれたんですね。
ペラペラでグイングイン伸びるストレッチ素材ではなくて、しっかりと厚みがありながら、着用する人の動きに「必要に応じて」伸びてくれる、そんなイメージを持っています。
だからあんまり膝が出てしまうとかそういうイメージが無い。
計算しつくされたパターンと素材とが相まって、このシルエットが再現されているのです。
表面は疑似ウールのような素材感ではなくて、高級な化繊素材特有の素材感。
ディティールにもこだわっていて、ピンループによってベルトをズラさずに着用することが可能。
こういうところもしっかりと考えられているのが嬉しい。
以前紹介した同素材のRIB 1TUCK PANTSは、やや太もも付け根周り、ポケット周りにもたつきを感じさせたのですが、こちらはそこもスッキリと、より洗練された細身シルエットに仕上がっていると思います。
「現時点で直すところが無い」「PT01(ピーティーゼロウーノ、イタリアのパンツ専業ブランド)と並ぶようなパンツを」とはMILOKスタッフの方の言葉ですが、そのとおり非常に完成度が高いパンツになっていると思います。
ちなみにスソから前12cm、後ろ19cmほどセンターシーム(縫い)が入っており、これでスラックス的なスソの立体感を作っています。
これがタック部分とつながって、最初はセンターライン的なものを形成しているんですが、次第に取れていきます。
私の私物ももうほとんど最初のセンターライン的なものは取れています。
タックとセンターシームでセンターライン的なものは未だ形成されるのですが…
このアイテムはナイロン素材で出来ているので、センターラインをきっちりとアイロンで付け直すことは難しいですね。
ポリエステルと違い、ナイロンは熱には弱い素材です。
(このアイテムの洗濯表示もアイロン不可です。)
だから無理にきっちりとしたセンターラインを復活させるのではなく、このまま穿くのが良いと思います。
素材感を含め、スラックスというよりはスラックス風のパンツと捉えた方が良いかもしれません。
MILOKは少数精鋭といった言葉がピッタリで、本当に1点1点、アイテムへのこだわりが詰まったブランド。
なんでも工賃の値下げ交渉を一切行わず、その代りに複雑なデザイン等を含めて「良い物を作ってくれ」とお願いしているそう。
私の嗜好的な問題でパンツの紹介が多いですが、最近はテーラードジャケットなども凄まじいこだわりようです。
そうした物がきちんと上がってくるのも、上記のような姿勢から来るものなのだろうな、と陰ながら応援したくなるブランドです。
テーパードチノならこの2ブランド!だけど気になるアンクルカットのトレンド…
スラックスの紹介が多いですが、「やっぱりもっとカジュアル寄りにチノパンも穿きたい!」という方には、
「テーパードが効いたスラックスタイプ」のチノパンツをオススメしたいと思います。
まずはエディ・スリマン時代のディオールオムのデニムを手掛けたことで知られる井出裕之氏が2010年にスタートしたブランド「lideal(リディアル)」。
ブランドスタート当初は雑誌で「大人のためのスキニーデニム」なんてフレーズが付けられたりしていました。
こうしたブランドコンセプトを受け継いだチノパンツ「pure」も、細身ながらヒップやふともものハリ感をできるだけ解消させるパターンにしており、まさに「大人のための細身チノパンツ」と言ったところ。
やたら多くの人に穿かれたことでカジュアルなイメージも強くなってしまったチノパンツですが、このpureは、セレクトショップ「EDIFICE」や「トゥモローランド」でキレイめなテイストを志向する20代~30代に大人気なのです。
様々な色を選べますが、どうせならパンツとして入手の難しいカラーであるカーキやブラウンが色合わせの観点からもオススメですね。
ただし柔らかいストレッチ性のあるチノ素材ですから、どうしても、身体のラインを拾わないとか、体型補正力はこの記事で他に紹介したパンツに比べると弱めです。
全国のセレクトショップで取扱があるため、試着等がしやすいのがメリットですかね。
ここだけの話、毎年需要があるので入荷数が多いのですが、どうしても全て完売とはいかずセールでの入手もしやすいアイテムです。
ヨコミチ アンクルカットはいつまで続く?
上記pureはアンクルカットと呼ばれる、くるぶしを出した位置でカットされた、短めの丈ですが、これがトレンドとしていつまで続くのかは結構怪しいところに来ています。
ユニクロが「くるぶし出していきましょう」と大々的にCMを打ったのはかなり不安だと言ってきましたが、いつ次のトレンドに雪崩が起こってもおかしくない状況ではあります。
ただやっぱり雨が降ったりすると思いますが、アンクルカットを含めた丈が長過ぎないスソ処理は非常に機能的です。
これに慣れすぎた私達。
すぐに「廃れる」ってこともないとは思うんですが…。
ウール地のスラックスと違って、一般的にかなり敷居が低いのがこのチノタイプのパンツ。
廃れると言うか、上中位層が逃げ出すとしたらこのタイプからかな?とも思うんですよね。
さてリディアルのpureが、若干クタッとした素材感(ただやはりそこらへんのチノパンと比べたら上質な質感です)だとしたらこちらはハリ感の強い素材を使用しているID DAILYWEAR(アイディーデイリーウェア)のCHINO SLACKS 。
やはりストレッチ入の素材とは違い、ラクとは言えないですが、ストレッチのように身体のラインを拾いにくいというメリットもあります。
若干夏には不向きかもしれない。
こちらも綺麗にテーパードが掛かった、チノパンとは思えないシルエットを作り出す、このブログでも何度も登場する名作ですが、こちらは取扱店が少ないのがネック。
MILOKなど、ドメスティックブランドや小規模なショップブランドは全てがそうですが、いつか全国色々な方に見てもらえるようになると良いなあと思っています。
繰り返しになってしまうかもしれませんが、やっぱり良いものは繰り返し繰り返し伝えていかないとなと思っています。
さて、去る者あれば、来る者有り、今後が注目のこのブログ初登場のアイテム、ブランドも紹介したいと思います。
今後注目の3ブランド!
絶妙な価格設定が魅力なテーパードスラックス
1965年に創業した東洋エンタープライズ社が近年立ち上げたブランド「GOLD」。
かなりクセの強いヴィンテージアイテムを得意とする会社でしたが、このブランドに関しては現代的なアレンジが加えられており、アイテムによっては取り入れやすいのではないかと思っています。
gold (Toyo Enterprise Company Ltd.) — gold - 2018
その中でも目をつけていたのがテーパードの効いたスラックス。
http://zozo.jp/shop/journalstandard/goods/28484214/
ポリ・ウール混紡の、ヴィンテージ感の感じられる夏向き素材を使ったスラックス、「SUMMER WOOL SLIM 2TUCK PANTS」。
表面のツルッとしたサマーウールではなくて、ちょっとだけドライ感を出して肌離れを良くしたタイプになります。
(その点で、2万円を大きく超えるようなウールスラックスが持つ、分かりやすい高級感にはちょっと欠けるかも)
実はこのブログで紹介してきたスラックスは腰回りや太もも周りがラクと言ってもウエストやヒップが大きいというわけではないのです。
こちらはそこらへんにも余裕が取られており、より下半身のカバー力がより強いですね。
私の場合ベルトが必須にはなりますが、ノンストレッチなのに座ったときなどもとてもラクで、なおかつテーパードが効いているので綺麗な脚のラインを作ってくれます。
こういったスラックスで下半身の綺麗なラインを作ってもらって、あとはトップスにカットソー+Gジャンなどのブルゾンを羽織ればある程度メンズってサマになってしまうものなんですよね…。
またチャコールグレーがラインナップされているのも、色合わせという観点から非常に使いやすい。
先程言及したイタリアのPT01などは「メンズクロージングにおいて最も重要なアイテムはパンツ」というブランドコンセプトを掲げるのですが、それはどんなテイストや趣向であっても真理だと思いますし、メンズファッションをよりカンタンに理解するためにも、まずはどれだけ綺麗なシルエットの下半身を作るか?から考えたいですね。
このブランドはセレクトショップオリジナルとドメスティックブランドの間を繋ぐような絶妙な価格設定でテーパードスラックスを作ってくれていますし、秋冬にも素材違いで同アイテムを作っているので注目していきたいブランドです。
京都発!「線・ライン」を感じさせるブランド
随分以前にも紹介したことがあったのですが、私もゆかりのある京都発の注目ブランド「RAINMAKER」。
化繊の使い方が上手く、天然素材では出せないスパッと切ったような線・ラインを描くのが得意なブランドという印象があります。
RAINMAKER(レインメーカー) WASHER LINEN EASY TROUSERS
「WASHER LINEN EASY TROUSERS」は、3タックというタックの数もそうですが、非常に細やかな繊細なチェック柄だったり、生地の表面感だったりで非常に情報量が豊かな、他には無いスラックスです。
おそらくこれからデニムも含めたパンツ類はどんどんシルエットが大型化していき、空いたスペースが間延びしたものにならないように情報量を詰め込む、という傾向になっていくと思います。
すでにタックを上手く使っているブランドが多いですよね。
シルエットを大きくするぶん、そこに何らかの情報量を載せないとダメ…というのが今後上位の、お高めのブランドの戦略になっていくのかなと思います。
シルエットを大きくしただけのパンツ、特にジーンズなどを出しても、下位ブランドに安く真似されてしまいますし、スキニーデニムも「見た目だけならあまり変わらなくない?」と、そうやって過当競争になっていったわけですからね。
どんなアイテムが生み出されるのだろうか?と楽しみになるブランドですね。
今、最も注目すべきブランドのド迫力テーパードスラックス
今最も注目すべきパンツブランドはどこか?と言えばここ以外に無いと言えるのがNEAT(ニート)。
NEATとは、「きちんとした」「小綺麗な」「清潔感のある」といった意味の形容詞から来ています。
「たとえトップスや靴がカジュアル・ラフなものでも、パンツさえちゃんとしていればスタイルは成立する」という考えの元生まれたパンツ専業ブランドです。
いやこの考えはやっぱり古今東西メンズファッションの基本だと思います。
テイストを問わずね。
http://www.kobe-nomad.jp/neat/25.htm
ゆったりとした腰回りや大きめの2タック、未処理の裾丈などは、実物を見ると非常に迫力があり、なのに穿くとあれ?と意外に思うほどにスッキリとして、なおかつ立体的で綺麗なシルエットを作ってくれます。
非常にインパクトがあるので、太い!?と思ってしまいますが、テーパードの方を選ぶと本当にスッキリして見えます。
http://blog.radical-vintage.com/?cid=46
ハイウエストにしないとセンターラインが上手く出ないので、どちらかと言うとタックイン前提のパンツでもあるんですけどね(もちろんタックインしなくても穿けますが…)。
まだ始まって年数の浅いブランドですが、これがファッショニスタに大ウケで、人気の素材・型は入荷次第即売り切れになってしまいなかなか手にはいりません。
そんなに数を作れるわけでもないようなのです。
私も考え中からの完売…を繰り返し、つい先日よーやく好みの型を予約することが出来ました。
どの型もド迫力と言えるインパクトがあるのですが、取り入れやすいのはやはりテーパードタイプです。
このパンツの良いところでもあり、難しいところでもあるのがスソが未処理であるということ。
今大体テーパードシルエットのパンツというのはスソ丈が短めに、予め基準値として設定されており、そこから基本お直しはせずに(したとしてもほんの数cm程度)設定された丈感で穿くモノがほとんどです。
これは90cmくらい、未処理のままスソに長さがあるので、自分で丈を決めてお直ししてから穿くということになります。
これまでアンクルカットばかりでどうにも丈が足りない…という羨ましい悩みを持つ方にも融通が効くのでオススメです。
人気の型はオンラインで発売開始数分で完売なんてことも…
ワイドパンツにしても、テーパードパンツにしてもインパクトのあるボトムスが増えてきました。
スキニーの次に、アンクルカットのチノパンあたりにも食傷感が出てきたところで、今まさに取り入れ時ではないでしょうか。
メンズスタイルの核となるパンツ、スラックス中心にお届けしてきましたが、イメージを掴んでもらえたでしょうか?
私自身も大切にしているアイテムなので、リサーチや執筆に予想以上に時間とエネルギーを取られてしましました。
是非じっくりと楽しんでいただければなと思います。