今季大豊作のユニクロU&ムジラボのパンツ達、ユニクロUのチノパンの集大成と、垢抜けベイカーパンツに、対抗馬のムジラボワイドチノは?デニムはサイズで遊べ!?…コスパに惑わされず「理想に近い1本」を手に入れよう!
既報の通り、今季ユニクロUとムジラボはパンツが大豊作。
まだレビューを御覧頂いていない方は是非御覧ください。
※ユニクロUレビューはnoteにて速報を先行公開中です。完全版およびブログ版はもう少々お待ち下さい。
しかし、いくら豊作とはいえ、パンツはそんなに何本も何本も買う必要はありません。
私もついつい手が伸びる1本ってやっぱりありますし、パンツをたくさん持っているけれど、結局はいつも同じものばかり履いている…なんて方たくさん目にしています。
それにいくらコスパ抜群のユニクロや無印良品でも、ブランド品と比べると「ここがこうだったら…」みたいな妥協もしなくちゃいけません。
パンツスタイルにバリエーションが欲しい…とか、安さに釣られて買ったけれど結局穿かなかった…とか、全然着られるのだけれど満足感はそこまででも無いものでクローゼットが溢れている…なんてことにならないように、むしろ1本に絞る!くらいのつもりの方が良いでしょう。
今日はユニクロUとムジラボというユニクロと無印良品のスペシャルラインをまたいで「理想に近い1本」を探そう、という趣旨でお送りしたいと思います。
ユニクロUのチノパンの集大成と、垢抜けベイカーパンツ
ユニクロU2019SSのワイドフィットタックテーパードチノは、ユニクロUでは既に何回か登場し、お馴染みとなっている「カルゼ」と呼ばれる斜めの畝(うね)が現れている、厚みの割にペラペラ感を感じさせない生地を使用したチノパンです。
おそらくチノパンの生地はこの値段だとこれくらいが限界なんじゃないかな…?という生地。
これを、2タックのテーパードスラックスシルエットの形で作ったのが今回。
適度な厚みの生地が、この形を最大限に活かしており、ユニクロのスラックスタイプのパンツでは最上位のシルエット形成力を持ちます。
それはつまり服がシルエットを作ってくれるということ。
ユニクロのパンツは、シルエットが良いとされるものでも、結局は細く作って着る人の体型に依存するようなものが多く、万人に対してシルエットが良い、と評価出来るものは少ないのです。
しかしこれは細すぎない、適度に身体から離れて服がシルエットを作ってくれるユニクロでは珍しいタイプのパンツになっています。
しっかりとテーパードも掛かってくれているので、体型補正効もあり。
やたら毎回チノパンのリリースが多いユニクロUで、「こういうのもう持ってるよ」という人も多いとは思うのですが、そんなUの集大成的な1本になっているので、是非穿いてみて欲しいですね。
そしてそんな「どこかで見たぞ」というアイテムが多い既視感があるUのラインナップの中でも目を引く新型が、ワイドストレートベイカーパンツ。
無理にサイズを上げずにウエストジャストを選んでも、太くてそのままストンと落ちるような、迫力あるワイドシルエットが再現出来る、これまでのUにはなかった垢抜けたシルエットを実現するワイドパンツです。
生地そのものだけで見ると、そこまで高級感に溢れた生地というわけではないのですが、これがこのシルエットに乗るとパリッとしたこの迫力あるシルエットの再現に一役買ってくれるのです。
オリーブの色味もまた、濃すぎず淡すぎずちょうど良いですね。
これがもう少し厚みのある生地だと、おそらくもっと軍パンっぽくなってしまうので、シルエット×生地のバランスがちょうど良く、それがこのパンツを良品たらしめているところなのでしょう。
このベイカーパンツはポケットによって重心が下になり、ウエストできっちり穿いても腰履きしているようなルーズ感を表現出来るアイテムになっています。
またこのUの2本、ほとんどの人はほぼ裾上げの要らない丈感に設定されているのも、選びやすいところではないでしょうか。
対抗馬のムジラボのワイドパンツは…?
昨年からムジラボでは定番となっているのが綿混ワイドクロップドパンツ。
生地が薄いんですが、それが従来のチノパン的なゴワゴワ、クシャクシャっとしたシルエットを作らずに綺麗なワイドシルエットを作ってくれます。
同じベージュチノであるUのワイドフィットタックテーパードチノと比べても、生地感はやはりこちらのほうが上。
色味も、黄土色っぽいUに対して、こちらは透明感のある淡いベージュになっています。
もっともシルエットは全く異なるので、比べるのであれば同じワイドシルエットのワイドストレートベイカーパンツの方になるでしょう。
両者は実はウエストサイズが同じもので比較すると、ワタリ(太物付け根の太さ)はほぼ同じ太さ。
そこからスソに向かってやや細くテーパードしていくムジラボに対して、Uのベイカーワイドはほとんどテーパードせずにスソではおよそ3cm(平置き)の差をつけます。
ムジラボワイドチノはクロップドということでやや短めに設定された丈ですが、Uはこれよりも丈が長いですから、より迫力のあるシルエットになるわけです。
よりナチュラルなのはムジラボ、ちょっと目を引く垢抜け感ならUでしょうか。
どちらにせよ1万円以下のリーズナブルなワイドパンツではムジラボが良いと思っていたのですが、その牙城を崩すアイテムがUのベイカーパンツと言えるでしょう。
ちなみにワイドワイドと言っていますが、ムジラボはサイズにもよりますが裾(スソ)幅21cmと「セミワイド」程度。
Uは裾幅24cmと、Uの中ではダントツで太いですが、ブランドが出してくる本格ワイドパンツは裾幅27cmを超えて来ますからそれでもまだ履きやすい方なのです。
AURALEE (オーラリー) / WASHED FINX LIGHT CHINO WIDE PANTS A8SP01CN
ムジラボデニムはサイズで遊べ!
ムジラボから今季出ているデニムパンツは2種類。
ジャパンファブリックデニムストレッチワイドパンツ
ジャパンファブリックデニムストレッチテーパードパンツ
「ワイド」と「テーパード」。
この2つのアイテム、太さが異なるだけで、生地や加工、それからウエストや丈もほぼ同じ。
両者のサイズ面での違いは、例えば同じサイズ30だと、ワイドタイプタイプの方が「わたり」、太ももの付け根くらいでは3cm太いのです。
これが、スソまで行くと2cm差になっている。
スソからカーブを描くように、ふとももにかけてワイドタイプの方が太くなっています。
もちろんこれらを適正サイズ通りで穿いても良いのですが、せっかくかなりサイズ展開が豊富なので、色ごとにタイプ・サイズを変えると面白いんじゃないかな?と思います。
ダークネイビーは、ほぼ色落ち無しの濃インディゴですが、ワイドタイプをサイズアップして履くとバギーデニムっぽくなり、非常に今っぽいです。
ブラックは逆に細身であるテーパードタイプのサイズを落として、ピチピチ、ムチムチにならないあくまで「準」スキニーデニム的な穿き方をしても面白いでしょう。
細すぎない「程よい」細さのデニムが手に入るかも。
丈感はある程度まとまったサイズごとに統一されており、あとは細さ太さを調節出来るのです。
両者とも、「太すぎない」「細すぎない」、良い塩梅の自分好みの理想に近いデニムを自由に作れるアイテムかもしれません。
ただし、アンクル丈に設定されているので、丈だけはどうにもならず、脚が長い人だと丈が足りませんけどね。
無印良品通常ラインよりもデニムの質が非常に高いので(触ってみると全然質感が違うのがわかると思います)、こういう楽しみ方をしてみてほしいですね。
冒頭でも述べましたが、コスパに釣られて何本も何本も買ってしまうよりも、理想に近いものを1本に絞って買うくらいのほうが結局はワードローブを豊かにしてくれると思います。
幸いパンツ類は、話題のトップスのようにサイズ欠けもあまり無く、まだまだじっくり選べる状態にあります。
理想そのものではないかもしれませんが、「理想に近い1本」、探してみてください。
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