革小物に防水スプレーって必要か?というかしても大丈夫?財布に防水スプレーして、実際検証してみよう!面倒なケアが要らなくなる、栄養入りスプレーでのケア術を紹介!
先日「革財布に防水スプレーをしても大丈夫でしょうか?」という趣旨のコメントをいただいたので、これに機に検証してみよう!ということで前から書きたかった小物の栄養ケアも含めてお伝えしたいと思います。
結論から言いますと「大丈夫ですが、使用前後で多少質感が変わります」。
ちょっとこれを検証してみたいと思います。
上手く使うと、革に栄養を補給するケアにもなりますよ!
財布に防水スプレーをする意味
革財布に防水スプレーをする意味は2つあります。
1つは、防水スプレーによってレザーの表面に「撥水性」を持たせること。
革というのは水には本来的には強く、水洗いする人もいるくらいなのですが、やはりびしょ濡れになってしまうと色が落ちたり、また他の物から色が移ったり、シミになってケアが必要になったりするので、できれば濡らしたくないものです。
私もスニーカーででかけた際にゲリラ雨に祟られ、デニムのインディゴが移ってしまって泣きそうになったことがありました。
それから時が経ち、オールレザーの革カバンを持っている時にゲリラ豪雨に遭い、びしょ濡れになったものの、防水スプレーをふっていたカバンはすぐさま乾き、質感が変わらなかったのでそれ以来防水スプレーの研究をしているのです。
撥水性や防汚性なら以前から紹介している通り、ナノプロが一番かなと思います。
水滴が丸くなって弾かれる様子を僕自身何度も目撃していますし。
他の防水スプレーだと、もちろん撥水性はあるんですが、もうちょっと水滴が革にくっつく感じになりますので、布などで拭いてあげる必要性が出てきます。
amazonの記録によると私は2009年からこれを使用しています。
付き合い長いですが、自信を持ってオススメ出来る防水スプレーですね。
革に撥水性を付与したいのであれば、これが一番です。
そして、今日もう1つ紹介したいのが
これ実は紹介するの始めてじゃないんですね。
このウォーリーという会社の出しているソフトナッパは、革に防水性だけでなく、靴クリームやオイル等と同じく栄養も付与出来るスグレ物なので、僕はナノプロと併用していたんですが、最近どこにも売っていなくて、どうしたんだ?と思っていたんです。
amazonではずっと品切れ。
楽天でもとうとう取り扱いが無くなり。
実はウォーリーの日本での代理店が取り扱いをやめたらしいのです。
【WOLY】ウォーリー終了のお知らせ | 革靴なら古着屋ガレージセール 千葉県津田沼で26年 中古USEDメンズブランドビジネスシューズ靴手入れ用品【M.モゥブレイ】正規販売店
やっぱりそうか!と合点がいきましたね。
で、今はウォーリー製品は「M.MOWBRAY (モゥブレィ)」の商品にどんどん切り替わっているのです。
今あるソフトナッパを使いきってもこれで安心だ、良かった…。
モウブレイのナッパケアが、ウォーリーのソフトナッパの後継品、ということで良さそうです。
そしてこれを使って、防水スプレーで革に撥水性を持たせること以外の意味であり、今日のテーマである「防水スプレーで革に栄養を付与する」を解説したいと思います。
防水スプレーで革に栄養?
靴などはクリームなどでケアすれば革に栄養を与えて、カピカピに乾いてしまったり傷んだりすることを防げます。
しかし、クリームやオイルで毎回ケアするのは面倒です。
よくマメな男と勘違いされる私ナル男ですが、本当はめちゃくちゃめんどくさがりです。
面倒だからこそ、自己流のケアを編み出したりしているところがありますね。
そして、ウォーリーのソフトナッパや、栄養を付与できるタイプのモウブレイのナッパケアを使えば、防水スプレーで撥水性を持たせるのと同時に革に栄養を付与できるので、クリームでのケアの回数を減らせるわけですね。
普段のケアは靴のブラシでホコリをはらってあげて、気づいたらナノプロの代わりにこちらをスプレーしてあげる、それで十分だったりします。
そしてこれは革小物にも使えます。
革小物にクリームを塗るか?と言うと、なかなか濡れないと思います。
別に問題は無いのですが、やっぱりベタベタしますし。
何より面倒です。
論より証拠!で実際使ってみましょう。
使用する物
以前紹介した20/80のキップレザーの長財布。
[トゥエンティエイティ] TWENTY EIGHTY KIP LEATHER LONG WALLET W011
こちらは現在完売中で、20/80のHP上にも無いのでもしかしたら生産終了なのかもしれません。
ジップ付きロングウォレットに切り替わっているようです。
[トゥエンティエイティ] TWENTY EIGHTY KIP LEATHER LONG ZIP WALLET W013
値段もクオリティに比して手頃と言えるもので、薄くて使いやすくてよかったんですけどね…。
新品時がこんな感じ。
ダークネイビーが黒財布とはまた違う洗練さを持っていて、一瞬で気に入ったのを覚えています。
あれから時は経ち…
最初は小傷とか付く度ににいちいち凹んでたんですけど、これもいつか味になるんだ…と信じてはや数ヶ月。
ガンガン使っているのでかなり小傷がついてきましたね。
そこまで乾いている感じはしないのですが、新品時に比べると栄養も足りない感じになってきました。
またツヤも大分出てきましたが、ツヤのあるところはあるけれど、大分ムラがあると言った感じです。
これを、先ほど紹介したウォーリーのソフトナッパ(現モウブレイのナッパケア)でケアしていきたいと思います。
繰り返しますが、使用前はこんな感じ、ツヤがまばらで小傷も目立つ感じです。
下に布(適当な物が無かったので今回はティッシュを使用しましたが、布が良いです)を敷いて下さい。
防水スプレーが終わった後は、床とかテーブルをよく拭いてくださいね。
滑りますよ。
どれくらい吹くか?なんですがシュッと吹きかけるのでは、スプレーの噴射具合によってムラになるだけです。
もう全面に「濡れるくらい」吹きかけてください。
とにかくムラにならいように、これくらいしっかりスプレーするのです。
適度に離して、均一に。
ウォーリーのソフトナッパ(現モウブレイのナッパケア)は、かなりスプレー臭がするので、換気はしっかりと、火気のないところで行って下さい。
これくらいしっかりスプレーしても揮発性が高いので、遅くとも10分程度で乾きます。
なんで片面だけスプレーしているかっていうと、表裏で違いを見せたかったからなんですが、なんとこの重要な写真を撮り忘れました…。
皆さんはやる場合、開いて両面に一度にやってくださいね。
一度乾いたら、ムラ防止のためにもう一度スプレーします。
(一回でも別に構いません)
そしてまた最低10分ほど乾かします。
どうしてもスプレーによって表面にムラが生まれると思うので、終わった後乾いた布で乾拭きしてください。
ムラがなくなって均一の表面感になりますので。
もっと乾かしたほうが良いといえば良いのですが、これでもうスグ使えますよ。
さらに一日乾かした、出来上がりがこちら。
どうでしょうか?
小傷が目立たなくなり、ムラの合ったツヤも均一になったのが分かるでしょうか?
新品時とはまた違った質感ですが、僕はこのジワッとした光沢感好きですね。
ピカーンとしたツヤが欲しい場合、また別の処理が必要になります。
これで栄養も入っているので、クリームなどでケアする必要はありません。
また、2回ほどしっかりとスプレーしたにも関わらず、乾けばベタベタするとかは全くありません。
これは日常使用する革小物にはとても大切な点ですね。
もちろん撥水性だけを付与したい場合は、ナノプロだけでも構いません。
また革によっては色落ちが生じたり、今回の比ではない変化が起こる可能性もありますので、まずは目立たない内側とかで試したほうが良いでしょう。
特に素仕上げのヌメ革などはかなり色が濃くなると思います。
質感が変わってしまうのが嫌だ、新品時の質感を楽しみたい、という場合はスプレーしないというのも手でしょう。
新品時にスプレーするって勇気要りますしね…。
新品時はオイルも潤沢に含んでいますし、多少の水ならそのままでも弾いてくれます。
また、新品時はロウが塗ってある、白い粉が出てくるようなタイプの革は、そのロウが防水スプレーの代わりに水を弾いてくれるので、スプレーは入りません。
革小物は、常に汚れや雨に晒される危険性のある靴やカバンとは違いますからね。
乾燥を防ぐ意味で、今回のようにいつか栄養ケアを兼ねて行う程度で十分です。