「Tシャツの中に着るインナー」!?グンゼ発の「インティー」が酷暑の日本の夏のTシャツスタイルを変えた!選び方のポイントとは…?2020年版はスモークオレンジやデジタルカモフラ柄が登場
グンゼが2019年の夏、「Tシャツの中に着るインナー」という新発想の商品として送り出してきたのが、その名も「in.T(インティー)」。
発売から1年が経ち、大分このアイテムの特性も分かってきました。
快適に着るために、選び方のポイントや、最新バージョンの詳細なども含めてレポートしましょう。
夏のTシャツ選びを変えた!?
夏にシャツのインナーとして着る「見せない下着」としては、ご存知の通りユニクロの「エアリズム」がお馴染み。
元来シャツも下着だったわけですが、日本の気候的にはさらに中に下着を着るのはもはや一般的です。
元々のルーツを主張して「シャツは下着なんだから、その下に何も着るべきじゃない!」なんて言い出す人はもはや少数派でしょう。
ではTシャツの中に着る「見せない下着」となると…?
メンズだとあまりしっくり来ない、という人も多いハズ。
なぜなら、Tシャツは、そもそもそれ自体が下着と思っている人が多いからです。
ただ、現代におけるTシャツは、夏は立派な「アウター」です。
最近はプリントTシャツだけではなく、無地Tシャツを夏に一枚で着るスタイルもすっかり一般化しました。
もはやこのスタイルを「下着を着ている」なんて思わないハズ。
そしてそれに伴って「Tシャツの中にさらに見えないインナーを着たい」という需要も高まっています。
何故なら無地Tシャツを夏に一枚で着るスタイルは、「透け」が気になるし、汗をもろにTシャツが受け止めることになるからです…。
それによって汗染みが出来てかっこ悪かったり、汗汚れによってTシャツが痛み、寿命が短くなったり…。
(一部、この悩みに応えた汗染みの気にならない無地Tシャツ、なんてものも発売されていたりするので私も試してみましたが、ほとんど効果がない上にデザインも選べない。あまりオススメ出来ません。 )
グンゼの調査によると現在Tシャツの下にインナーを着る人は35%もいるのだとか。
体感的には多いな、そんないるの?と思ったのですが、無地Tシャツに関しては「透ける・透けない」や「汗染みが目立つか?」というのは本当によく話題に上がるファクターではありましたからね。
タンクトップをインナーにする手もありますが、タンクトップでは脇汗をカバーして受け止めることが出来ません。
脇汗は、やはり目立ちますし、出来れば見せたくないですよね。
また元々脇汗は最もTシャツにダメージを与える要因であり、ダイレクトに汗を吸わせるのは大事なTシャツを長持ちさせるためにも避けたいもの…。
これに着目して、「Tシャツ専用のインナー」という新ジャンルを築こうという商品がインティーだったわけですね。
シャツ用のインナーでは、相当深いUネックになっていないとTシャツの首元からハミ出て不格好になってしまいますが、インティーはこの通りかなーり深くネックを取っており、前からも後ろからもインティーは見えないようになっています。
それだけならインナー用タンクトップで良いのでは?と思うところですが、タンクトップよりも遥かに薄手で良い意味で存在感が無いのと、汗取りパットが仕込まれているのがインティーの特徴。
この汗取りパットの形状も非常に工夫されていて、汗は身体の前側の方に多くかくということで、前傾するように配置されているんです。
これによって、相当多く汗をかくシチュエーションでない限り、脇汗のTシャツへの染みはかなり軽減され、ほとんど気にしなくて良いレベルになります。
私も、実は中で結構汗をかいているんだけど、汗染み大丈夫かなあ?と心配になって鏡を見るも、インティーのお陰でTシャツの表面はサラリ、ということがよくあります。
インティーのメリットは、洗濯面でも。
私は素肌に直接Tシャツ・カットソーを着る場合、汗汚れの蓄積によるダメージを軽減するため、洗濯時にネック部分や脇下など、汗汚れの蓄積しやすい場所の「予洗い」を推奨しています。
これが、脇下部分にはほぼ不要になります。
インティーが代わりに汗を受け止めてくれますからね。
インティー自体は汗汚れが落ちやすい素材になっているので、予洗いは特に要りません。
こんな風に洗濯でラクをすることにも繋がりますし、結果的にお気に入りのTシャツへのダメージが減り、寿命が伸びます。
ただ!そんなインティーの選び方にはちょっとした注意点があります。
10着以上買って分かった、インティーの狙い所!タイプ・サイズ選び
このインティー、2019年の発売以来様々なバリエーションが作られています。
一番大きな分け方としては、袖ナシのスリーブレスタイプか、袖アリのハーフスリーブタイプ(半袖)があります。
スリーブレスタイプ
ハーフスリーブタイプ(半袖)
オススメは、実は圧倒的にハーフスリーブ(半袖)タイプ。
私も最初はこのインティーというアイテムをタンクトップの延長線上に考えていたため、スリーブレスタイプを使っていたのです。
ただ、どうにもパットのある脇下が食い込むような感覚があり…。
この手のインナーを使用することが圧倒的に多い女性に言わせると、「そういうものだよ」ということだったのですが、この感覚が違和感になって、どうにも気になってしまい…。
しかし、この違和感はハーフスリーブ、半袖タイプに変えて、なおかつサイズを上げることでほぼ気にならなくなりました。
ハーフスリーブに変えたり、サイズを上げたりしても汗取りパットが機能しなくなる、なんてことは無かったです。
ここで気をつけなければいけないのが、インティーはサイズ感が結構タイトめに作られている、ということ!
サイズ展開はM・L・XLとありますが、このMが通常のメンズSくらいのサイズ感と考えて良いでしょう。
いつもメンズサイズのMを着ている人はLでも良いと思います。
2020年、現行のインティーラインナップ
2020年現在のインティーのラインナップは、5種類。
クルーネックTシャツ(ハーフスリーブ)YV2613P
クルーネック スリーブレス YV2618P
クルーネックスリーブレス YV2819P
in.T(インティー) クルーネックスリーブレス(汗パット強)
クルーネックTシャツ(プリント)YV2814
クルーネックスリーブレス(プリント)YV2820
[グンゼ] スリーブレスシャツ YG Tシャツ専用 in.T(インティー)クルーネックスリーブレス(プリント)YV2820
先程述べたように、オススメはクルーネックTシャツタイプ、つまりハーフスリーブ(半袖)タイプになります。
色や柄は、白Tシャツなどを着た時のインナーの「透け」対策ならクリアベージュ、もし脱いだ時のカッコ悪さをちょっとでも軽減したいなら黒やプリント柄(デジタルドットのカモフラ柄です)ということになるでしょうか。
この春の新色として、「スモークオレンジ」も登場。
これもクリアベージュと同様に、上に白を着たときなどのインナーの「透け」対策カラーになります。
下に着たインナーは肌との境界線が透けるのですが、肌に近いクリアベージュやスモークオレンジは肌との境界線がほとんど見えないので透けない、というわけですね。
あまり地の肌の黒さ・白さなどは関係ない気がしたので、お好みで選んでもらっていいと思います。
(若干ですが、スモークオレンジのほうがパンツとの境界線などになると透けやすい気もしますね…あと何らかのきっかけではみ出て見えてしまった時にインパクトがある色なので無難なのはクリアベージュの方)
クリアベージュもスモークオレンジどちらにせよ、チラッとでも見えたらかっこ悪い色に違いはありません…。
そういう場合はある程度の透けも覚悟して黒を選ぶのもアリですね。
また生地の素材は2019年秋冬に登場した、「綿55%, ポリエステル30%, ポリウレタン15%」と綿の割合を増強した「綿リッチタイプ」は廃盤となり、発売当時と同じく「ポリエステル35%、綿30% 、レーヨン20%、ポリウレタン15%」のものに戻っています。
こちらは春夏を想定しているので、仕方ないのでしょう。
こちらは汗をかくことを想定してかなりサラッと、ドライな質感しています。
私もあまり化繊の配合の多いインナーは好きではないのですが、サイズを上げて着ればそのうち素材感はあまり気にならないレベルにはなりますね。
ただ、着心地も大変良かった綿リッチタイプと比べれば「着心地が良い」とは言えないのは正直なところです。
実はこの着心地の良い綿リッチタイプ(YV1577P)もグンゼ公式ストアや楽天のグンゼ公式ストアにはまだ在庫が残っています。
こちらは通年タイプですが、夏でも使用できます。
このインティー、サイズ感や着心地の面で、どうにも合わない、ということは十分想定出来るので、まずは1枚試しに買ってみるというのが良いでしょう。
夏に使うものなので洗濯用に何枚も一気に欲しくなるところですが、まずは試してみて、まとめ買いはその後からで十分です。
8月に入り品切れとなっていた一番人気のクリアベージュ、ようやく在庫が復活しました!
グレーやベージュのTシャツが夏でも着れるように!?でも「どうにもならない部分」もある…
夏の汗染みと言えば、グレーやベージュの淡い色味のTシャツ。
基本的に、乾いている時と水に濡れた時で色差が大きいほどに汗染みは目立ちやすくなります。
淡い色は、水に濡らすと、濃い色に変化しますよね。
淡い→濃い、と色差が大きいから、汗染みが目立つというわけです。
これは白以外の淡い色には大体当てはまりますが、ポピュラーなカラーではグレーやベーのTシャツが汗染みが目立ちやすい筆頭でしょう。
インティーを使えば、これらを夏でも着れるようになるのか?
答えは…なります!
私も、インティーと出会ってからは、こういうTシャツ夏にもバンバン着ていますよ。
一方で、どうにもならないことも…。
前述の通り、インティーは脇汗対策にはかなり強い効果を発揮します。
本当によっぽど汗をかかない限りは、汗染みがTシャツの表面に出てくることはありません。
がしかし、唯一「どうにもならない部分」が…。
それは、首元から見えることを防ぐために深めに取られたUネックの部分。
ここの汗染みだけは、生地が無いわけですからどうにもなりません。
やっぱり真夏に外を歩くと、最近は本当に暑いですから、ここの部分だけ汗染みが出来てしまいますね…。
グレーのカットソーなんかは特に、ネックの部分だけ綺麗に染みが出来て、それが結構かっこ悪かったり…。
また上で洗濯時にTシャツの脇下の予洗いはしなくてよくなる、と書きましたが、ネック部分に関しては変わらずやったほうが良いですね。
インティー以外にもある!夏向けグンゼのオススメインナー
私の愛用するグンゼの夏向けオススメインナーは、インティー以外にもあります。
【グンゼ(GUNZE) 】SEEK EE3417 【強撚カットオフ】
SEEK(シーク)の「強撚カットオフUネックTシャツ」。
SEEKはグンゼの上位ライン。
やや高めながら、高機能かつ見えてもそこそこカッコいい、というアイテムが見つかるラインです。
これは撚(よ)りを加えた強撚糸を使用し、綿が55%使用された綿リッチなタイプながら、強い「シャリ感」、ドライな質感を持たせています。
真夏の見せないインナー適性はかなり高いですね。
こちらはインティーとあまり変わらない構造をしていますが、シャツでの使用を想定されたもの。
まあインティーをシャツに使ったりとか、逆にこれをTシャツに使ったりも全然OKなんですけどね。
(インティーが「Tシャツ専用」を謳っているのは、単にマーケティングの話なのです。)
これを使えば、真夏のシャツスタイルもより快適に過ごせるはず。
袖丈が短いので、半袖シャツの袖口からインナーの袖がはみ出す、という一番かっこ悪いパターンも防げます。
しっかり抗菌・防臭加工もされています。
流通が少なくて、一部百貨店の下着売り場とかグンゼストアでしか買えないのがネックですが、機能性に加え、ライトグレーの色味や生地感が見えてもそこまで格好悪くないのも良いですね。
こちらの品番は、「EE3417」 になります。