「Tシャツの中に着るインナー」!グンゼ発の「in.T(インティー)」が酷暑の日本のインナーの最適解!着ていることを忘れさせる、革命的新モデル「極軽」があれば、もう夏は怖くない!?こういう系のインナーが苦手…という人にこそ試して欲しい!使い込んで分かった各モデルのメリット・デメリットを解説!
グンゼが数年前に「Tシャツの中に着るインナー」という新発想の商品として送り出してきた新商品、その名も「in.T(インティー)」。
発売から数年…大ヒットを記録したこの商品は、すっかり定番アイテムとなりました。
それまでは少なくとも男性にとって「1枚で着るもの」だったTシャツの、さらに下にインナーを着る…そんな文化が根付きつつあります。
そして「インティーを変えたインティー」、それが昨年登場した「極軽」です。
このインティー・極軽があれば、もう日本の夏は怖くない!
それくらい、イチオシのアイテムです。
とにかく夏が苦手で、Tシャツ1枚ですら苦痛で仕方なかったのですが、インティーの可能性に魅入られ、数十枚試した私がインティーの各モデルのメリット・デメリットを解説しましょう。
男のインナーの常識は、インティーが変えた!?「極軽」は、こういう系のインナーが苦手…という人にこそ試して欲しい!Tシャツ以外にも使おう!デメリットは…見えちゃう!?
インティーはその名の通り、「Tシャツのさらに下に着るインナー」として売り出されました。
シャツ、ワイシャツの下にインナーを着るというのはもはや当たり前ですから、さらなる市場開拓として、Tシャツにもインナーを、とコンセプトをぶち上げたわけです。
潜在的な需要は確かにある…最近の日本の酷暑では、Tシャツ1枚でも汗をかいて肌に生地が引っ付いたり、不快に感じることは多いですから。
(さらにTシャツの下にインナーを着る理由としては、この記事の最後の項「そもそもインナーって着ないといけないの?パンツのトレンドとの関係は?」を御覧ください)
競合商品はエアリズムですが、メンズ向けエアリズムには無い「脇パット」を付けることで差別化しました。
でもTシャツの下に重ね着って、何だか暑そう…、窮屈そう…みたいな、確かに正直インティー初期はそういうところありました。
なんか、圧迫感がある…みたいな。
男性は、Tシャツの中にさらに何かを着る、ということに慣れていないから、仕方ないのかな…、慣れれば問題無いのかな…と。
でも「出来れば着たくないもの」だったんですよね、初期のインティー。
それを完全に覆してくれたのが、2021年に新たなに発表されたインティー「極軽」なのです。
インティー「極軽」(YV2913)
【Tシャツ専用インナー(インティー)】汗取りパッド付Tシャツ YV2913:
インティー「極軽(YV2913)」は、その名の通り極めて軽い仕様のインティー。
従来のインティーから素材を変え、また身幅などをかなりゆったりとさせました。
化繊メイン(ポリエステル65%、キュプラ20%、ポリウレタン15%)の素材に変わり、正直これを最初に見たときには、 「ユニクロのエアリズムみたいだな…」という印象。
ところが着てみると…「着ている感じが全くしない!」という、まるでどこかのCMみたいな感想を抱く出来なのです!
そう、これまでのインティーにあった、「何だか窮屈…」という感じ、圧迫感が全く無い。
生地が極薄でその名の通り極軽なのはもちろん、従来のタイプよりも5cmほどゆったりと身幅を取っているので、圧迫感が無く、身体に全く負荷が掛からない。
気づけば、「あ、着てたんだ…」と。
これこそ真の「エア」!
本当、着ている感じが無いのよ。
これが発売されてからというもの、よほど寒い日を除いて、もうほぼ一年中着ていたんじゃないかな?というくらい着てましたね。
Tシャツだけでなく、それこそシャツでも、ニットでも、後述する「インティー極軽には合わないもの」以外には基本インティーをインナーとして着ていました。
シャツならほぼこれ一択です。
むしろTシャツよりシャツ向きとすら思います。
間違いなくここ数年で一番着た服でしょう。
性能は今までのインティーと変わらず、むしろ汗をかいていく過程においては、サラッと心地よい時間帯が長く続きます。
これすごいのはスポーツをした時など、汗をびっしりかいた後でも、快適さが続くということ。「極薄」に加えて「超速乾」ですからね。
汗をかいてもどんどん乾いていってしまうのです。
びっしり汗をかいた後でも、そこからのリカバリーが速いのです。
消臭効果も高くて、全く臭くならないし。
いやこれは凄い。
これ着用時だけではなくて、洗濯後も本当にすぐ乾いてくれるので便利なんですよね。
明日着たい!となっても夜洗濯して干しておけば、朝には絶対乾いているレベルです。
インティーは元々かなり早く乾くのですが、今までの比ではないですね。
極薄なので、今までどうしてもインティー着用で犠牲にしてしまっていたシャツやTシャツ本来の肌触りの良さ、心地よさも感じやすいし。
そんなところも本当に着ていないようです。
グンゼが他社のこうしたインナー類に対して、分かりやすく優位性を持っている「汗脇パット」の効果も大きく、ランニングなどの運動をした後でもなかなか汗がしみ出してきません。
汗は洋服の生地に大きな負担を掛けるものですから、出来れば汗を直接吸わせるのは避けたいところ。
大事な洋服を汗によるダメージから守るためにも、インティー着用は本当にオススメです。
今まで色々メリットはありつつも、窮屈感、着心地の面でデメリットがあり、「でも、そういうものだから…」みたいな、自分にも、皆さんにも、どこかエクスキューズがあったのですが、これはもうそんな必要無し。
着たほうが絶対良いよ!と自信を持って言えますね。
個人的には、インティーにとってこの極軽は、「革命的」アイテムだと思いましたし、今もそう思っています。
こういう系のインナーが苦手…という人にこそ試して欲しいのです!
極軽のデメリットは…見えちゃう?
さて、ここまで絶賛してしまったこのインティーの極軽ですが、やはり数年使ってみてのデメリットもあります。
それは…見えちゃう!
この極軽、身幅を従来より大きく取って、圧迫感を無くしているのですが、逆に言えばフィット感を犠牲にしているので。
少しでも首の開きが大きいTシャツだと、ズレて首元から中に着たインティーが覗いてしまうのです。
私の周りの人間も極軽登場以降インティー中毒にしてしまっているのですが、ちょ、お前、見えてる!見えてる!となることがあります。
これはもうどうしようもないですね…。
元々ボートネックなど首元の開きが横に大きいTシャツ・ニットはインティーは不向きだったのですが、極軽は特にその傾向が強いです。
首元の開きが大きいTシャツには合わせるなら、後述する汗染みブロックや通常版インティーのほうが良いでしょう。
色によるメリット・デメリット
さらに色の話もしておきましょう。
インティー極軽は、ロッシュベージュとブラックの2色展開。
ベージュのメリットは、どんな色でも透けない、ということ。
こうしたベージュ系のインナーは、肌との境界線を分かりづらくし、たとえ白Tシャツ、白シャツの中に着ても透けません。
何故ベージュのダサい肌着を着ている人が居るのか?と不思議な方、それは透けないからですよ!
最近流行りのシアー(透け感)系のシャツでも大丈夫です。
ただ私は、ブラックを着用することが多いですね…。
私はあまり透けの気のなる白のトップスをバシッと着ることは少ないですし、見えないから関係ないとは言え、なんとなく気分的に、よりカッコいい(と言うかよりマシな見た目の)黒を選んでしまいます。
当然黒は透けやすい色のTシャツ、シャツでは透けますよ。
また黒には黒の、透けること以外のデメリットがあります。
それはベージュと比べて、洗濯を重ねることによるダメージ。
素材の性質上、毛羽立ちなどはほとんど出ない極軽なのですが、黒に関してはどうしても洗濯を重ねると部分的な退色が起こります。
そのため、例えば脱いだ時人に見られても恥ずかしくない状態は、保って一年が限界となるでしょう。
ベージュに関しては、本当に全然劣化が無くて、着用頻度高く2年着ている人に見せてもらっても、全然大丈夫だったりするのですが。
黒に関しては使い捨て、毎年買い足す必要があるのかなと思います。
私も今年も2着買い足しましたし。
インティー「極軽」(YV2913)
【Tシャツ専用インナー(インティー)】汗取りパッド付Tシャツ YV2913:
またこの「極軽」には、スリーブレス・袖無しタイプ「YV2918」もあります。
実は今年オススメしたいのがコレだったりします。
これね…ちょっとなめてた。
実はインティー・極軽って度々在庫切れになるのです。
再生産・リストックは定期的にされるのですが、それまでは買い足したいと思っても購入出来ない。
その期間に、半ば仕方なくこのノースリーブタイプを買い足したのですが…めちゃくちゃ涼しい!
え?ソデ無いだけでこんな違う?っていうくらい、風の通りや体感温度が違うんですよね。
極軽は肌への圧迫感が低いし、着ているかどうか分からないくらい軽かったので、ノースリーブにする意味はあまり無いのかなと思っていましたが、いやいや全然涼しい。
タンクトップやノースリーブは、インナーに何も着ていないよりはマシとは言え、脇汗を直接服に吸わせてしまう危険があるのですが、これはノースリーブながら脇パットがちゃんと付いているので、その危険は最小限に出来ますし。
極軽にももう慣れきってしまって、さらなる快適性を追い求める人にオススメです。
ソデ有りは在庫切れになりやすいので、そんなときにも一度試してみてください。
めちゃくちゃ良いですよ。
インティー「極軽」(YV2918)
【Tシャツ専用インナー(インティー)】汗取りパッド付Tシャツ YV2918
もう一つの使えるインティー、撥水強化版・「汗染みブロック」…インティーなのに、見えても大丈夫!
インティーには様々なバリエーションがありますが、その中でも「極軽」と並んで「使えるやつ」なのが、この撥水強化版・「汗染みブロック(YV2633:)」です。
インティー「汗染みブロック」(YV2633)
【Tシャツ専用インナー(インティー) 撥水加工】汗取りパッド付Tシャツ YV2633:
綿55%ポリエステル30%ポリウレタン15%という組成。
素材だけだとコットンリッチになっていますが、表面の加工のためかハリ感が強くなっています。
これは「強化版インティー」とも呼べるモデルで、インティーの本来の目的である
「汗染みを出さない」
に徹底的にこだわっています。
これは元々バックパックを背負ったときなど、ひどい汗染みの仕方をしないように作られたアイテム。バックパックによって、かなり大胆に汗シミを作っている人いますから、この需要、実は結構大きいのではないでしょうか?
霧吹きで表面に水を掛けても、ダマになって弾いてしまうのです。
しかし、内側はしっかりと濡れる…。
つまり、従来のインナーと同じように汗を吸い取ってはくれるけれど、表には絶対に出さない、という仕組み。
今までのインティーは、表面にこのような加工は無かったので、インティー自体は汗をかくとそれを吸って濡れてしまい、それが限界を超えると溢れ出す。
そして、さらに上に着たTシャツ本体に汗染みとして表れてしまう…ということはありました。
それすら防ぐ、という意味で、まさに強化版インティーというわけなのです。
でもそれって、不快感も強化されないの?
ということで、40分軽く走ってみたのですが(私はインティーを実験するときはいつも40分軽く走るか早歩きすることにしています笑)、通常のインティーとさほど変わらないですね。
ただ汗染みを徹底的に防ぐ力は、本当に強いです…。
そしてこのアイテムの「ブラック杢」は、「見えてはいけない」モノであるインティーには珍しく、見られても恥ずかしくない見え方をしてくれます。
コットンリッチな素材感、加工のためか強いハリ感、そしてこの杢と言って淡い色と濃い色をミックスさせたチャコールグレーのような色味。
今までのインティーとは全く異なっていて。
もちろんこれ一枚で出歩けるか?と言うと違うのですが、何かのタイミングでチラッと見えてしまっても、そこまで恥ずかしくないでしょう。
チラ見えくらいなら、本当全然大丈夫です。
夏のバックパックによるどうしようもならない汗染みすら防ぐことに加えて、「インティーを見られても恥ずかしくない」というのも隠れた、でも大きなメリットだと思います。
デメリットは、極軽に比べるとどうしても感じてしまう「インティーを着ている感じ」と、後は高い…。
通常版や極軽などはノースリーブのものやセールなどで1000円ちょいで買えてしまうことが多いのですが、この汗染みブロックはどれだけ安くても2000円前後はしてしまうことが多いです。
インティー「汗染みブロック」(YV2633)
【Tシャツ専用インナー(インティー) 撥水加工】汗取りパッド付Tシャツ YV2633:
こちらも、スリーブレス・袖無しタイプ(YV2638)もラインナップされています。
原点回帰!通常版インティーのメリットは?今年の新色は良いよ!
極軽と汗染みブロック登場以降、存在感を弱めていた通常版インティー。
ですが今年出た新色は良いですよ!
インティー「スタンダード」(YV2613P)
【Tシャツ専用インナー(インティー)】汗取りパッド付Tシャツ YV2613P
これまでのインティーは透けないことを最重要視して、ベージュ系の、見えたら最悪なカラーリングが多かったのです。
今年登場した新色オリーブは、この透け感と、見えてしまった時の気恥ずかしさのちょうど良いバランスを目指したような色。
透け感は、全く透けないわけではないけれど、大抵の色なら問題無し。
たとえ白Tでも、生地が中厚以上でゆったり目のものならほぼ透けません。
白シャツはちょっと透けました。
黒よりは確実に透けないですね。
それでいてリアリティのあるオリーブなので、脱ぐときやチラ見えしてしまったときに恥ずかしくないのは今までにないメリットでしょう。
さらにメリットとしては、首元が開いたTシャツでも首元から見えづらいということ。
極軽と違ってフィット感がありますから、ズレないので、見えないのです。
流石にボートネックなどの横に開きの大きなものは見えてしまいますが、極軽だと見えまくるようなTシャツでも、こちらだと問題なし。
まさに原点回帰。
これまでインティーが使えなかったTシャツに、今年の新色オリーブを使っていますよ。
デメリットとしては、そのフィット感から来る、窮屈感と言うか、どうしても「着ている感じ」はしてしまいますね。
これは極軽があまりにも着ている感じがないので、そこと比べてしまうとどうしても分が悪いです。
また通常版インティーは、ポリエステル35%、綿30% 、レーヨン20%、ポリウレタン15%という発売当初からの組成。
綿が使われていること、撥水ブロックと違って、通常の肌着のような生地であることから、毛羽立ちやすいというデメリットがあります。
極軽のベージュなどはもう何も気にせず洗濯機に放り込んでも良いのですが、これはちゃんと洗濯ネットで洗ってください。
インティー「スタンダード」(YV2613P)
【Tシャツ専用インナー(インティー)】汗取りパッド付Tシャツ YV2613P
もちろん、スリーブレス・袖無しタイプ(YV2618P)もラインナップされています。
インティー、各アイテムのメリット・デメリットまとめ
「極軽」(YV2913)
メリット 軽量速乾素材とワイドシルエットのため、とても軽い着心地で、窮屈感・圧迫感が全く無く、着ている感じがしない
デメリット 首が少し開いたTシャツだと、首元から見えてしまう
黒は洗濯を重ねると色褪せするので、基本1年で使い捨て
「汗染みブロック」(YV2633)
メリット どうにもならないくらいの汗染み、例えば真夏にバックパックを背負った時に生じる汗染みすら防ぐ、首元から見えても恥ずかしくない生地感・色味(杢ブラック)
デメリット 極軽に比べると窮屈感や圧迫感、着ている感じはどうしてもする
他のインティーと比べてやや高額
「スタンダード」(YV2613P)
メリット 極軽と比べてフィット感があるので、首元から見えづらい
極軽では見えてしまうようなTシャツでも見えない
デメリット やはりどうしても窮屈感や圧迫感、着ている感じはどうしてもする
洗濯で毛羽立ちやすいので、洗濯ネットに入れる必要有り
オススメは、やはりダントツで極軽です。
極軽のデメリットと言うか、どうしても首元から見えてしまうTシャツだったり、バックパックを背負った時に汗染みが出来てしまうなど、極軽では対応出来ないケースにのみ他のインティーを使うことを推奨します。
私は現状8-9割極軽を使っていますよ。
そもそもインナーって着ないといけないの?パンツのトレンドとの関係は?
多くの男性にとって、Tシャツの下にインナーを着るなんて煩わしい…というのは、めちゃくちゃよく分かります。
ただ現状の日本の気候・トレンドを考えると、何か1枚でもインナーを着たほうが良いのです。
まず、高温多湿過ぎる現在の気候では、コットン100%のTシャツ1枚ではもはや限界であるということ。
私もインティーに出会う前は、そんなん着ていられるか!天然素材こそが最高なんだ!と、汗だくで街を歩いていました。
お店に入る前はせっせとボディーシートで身体を拭いてね…。
今思うと非常に見苦しかったと思います。
カラッとした湿度の低い日だとコットンのTシャツ気持ち良いなあ!と感じるのですが、夕方から湿度がグンと上がって途端に不快に…なんてことも多く。
コットンの吸湿性、放湿性ではこの高湿度に対応出来ず、汗が蒸発せずに身体に生地が張り付いてしまい、とても不快なんですよね。
登山に使われていたようなウールTシャツなども最近はどんどん街着として転用されており、支持を集めていますが、これすらもこの高湿度だと限界があるくらいで。
室内で過ごすならともかく、夏の外を歩くのであれば、1枚機能性インナーを挟むのは私にとってもはや必須です。
また、実はトレンドも大きく関係しています。
2010年代後半から、それまで多くのシェアを占めていたローライズのパンツは激減し、代わりにハイウエストのパンツが台頭してきたのです。
ローライズのパンツは、もはや死語になりつつある「腰パン」のように、パンツのウエストがその下に着た下着よりも下に来ることもありました。
対してハイウエストのパンツは、下着よりもさらに上のラインにパンツのウエストが来ます。
ということは、何かトップスをタックインしないと肌にパンツの生地が直接当たってしまうのです。
これはとても不快だし、パンツの生地を早く痛めてしまいます。
トップスをタックインしてしまえば問題無いですが、もしタックアウトで着たいのであれば、代わりに一番下に着たインナーをタックインさせてあげるのが今はマスト。
これはタンクトップなどでも良いのですが、インティーなどの機能性インナーはその役割を果たすことも出来るのです。