名作スタンスミス・クリアグラナイが本革「LUX」仕様になって完全復活!2010年代のスタンスミスブームの立役者が帰ってきた!○○○じゃないスタンスミスLUXが欲しければ数少ない選択肢になるワケ
今年に入り「本革」回帰が図られているadidasの象徴的スニーカー・スタンスミス。
2021年から敢行されたスタンスミス完全サスティナブルレザー(合皮)化から2年、本革のスタンスミスが戻ってきました。
現状サスティナブルレザーのスタンスミスは依然として流通しており、本革であるLUXと棲み分けるような形を取っています。
しかし、その後さらにLUXのカラーバリエーションが増え、さらに別注モデルなどもLUX、つまり本革でのリリースが続々と決定。
もはやスタンスミスの本革回帰は疑いようのない事態になっています。
EDIFICE/IENAとの別注モデルは、予約分に関しては完売状態になっています。
(本販売の際はまた別に在庫が確保されていると思いますし、adidas側での販売もあると思います。)
そして5/1、セレクトショップ・TOMORROWLAND(トゥモローランド)別注のスタンスミスLUXがadidasから発売されました。
adidas STAN SMITH LUX ID2565
コレ、めちゃくちゃ注目モデルです。
何故なら、「グレーのスタンスミス」こと、スタンスミス・クリアグラナイの再来、いや理想的なアップグレードバージョンと言えるからです。
adidas STAN SMITH S75075
もう親の顔より見た…というのは言い過ぎですが、品番(S75075)を暗記するほど思い入れの強いスニーカーの一つ。
初登場は2016年。
2014年に復刻され、少しずつスニーカーシーンでの存在感を高めていたスタンスミスでしたが、その人気が一気に爆発したのが2016年。
その16年初頭に、これまでにない全く新しいグレーのスタンスミスとして登場したのがこのスタンスミス・クリアグラナイでした。
このクリアグラナイ、通常流通商品としてかなりの数が出荷されたものの、16年春には品薄になり、一時プレミアが付くほどの人気を博しました。
普通そういうこと(量産品にプレミアが付く)ってあまり無いのですが、この頃のスタンスミス人気を象徴する出来事と言えるでしょう。
そして今回のトゥモローランド版スタンスミス・LUXは、このクリアグラナイをなぞりつつ、さらにアップデートしたスニーカーになっています。
まず大枠としては、各部のカラーリング・配色などはクリアグラナイと同じ。
アッパーはホワイト、ヒールパッチはライトグレー、ソールはベージュ。
ただ細かい違いはあって、ヒールパッチのトレフォイル(月桂樹、三つ葉)ロゴが白抜きだったクリアグラナイに対して、今回のトゥモローランドLUXは単色でベタ塗り。
ヒールパッチの内側を、同色のレザーで裏打ちしてあるのは、他のLUXと同様の仕様。
従来のLUXシリーズと異なるのは、シュータン(ベロ)のスタンスミス氏の肖像・シグネチャーが金ピカではなく、白で目立たないこと。
旧高級版スタンスミスであるスタンスミス「RECON」時代から、通常版スタンスミスと差別化のために金ピカのゴールドプリントが施されたいたのですが、「金ピカなのが嫌だ…」という声も数多くあったので。
これから発売される別注スタンスミス・LUXは全てこのゴールドプリントではなく、シュータンのスタンスミス氏が目立たない仕様なので、「金ピカじゃないスタンスミス」が欲しい場合は数少ない選択肢になりますね。
ちょっと変わっているのが側面にある「STAN SMITH」のゴールドプリント。
これ従来はエンボス、つまり一度「STAN SMITH」という形に凹を付けて、そこにゴールドプリントを乗せていたのですが、今回は凹は付けずにゴールドプリントを乗せているだけ。
下がスタンスミスLUX(グリーン)、上がスタンスミスLUX(グレー)
だからゴールドプリントが剥がれやすそうですし、剥がれたあとに「STAN SMITH」の文字の形跡は残らないんじゃないかな?
どっちが良いかは好みによりますが、ゴールドプリントが要らなくて剥がれて経年変化して欲しい人にはこちらの方が良いかな。
シューレースはなぜかかなりベージュで、ゴールドのセルチップ付きのスペシャルバージョン。
写真だと伝わりづらいのですが、これが結構黄色っぽいベージュで、真っ白なアッパーから浮くので…。
一応白いシューレースも付属しますが、そちらはセルチップとか無いので。
もしかしたらここだけが不満点になるかな…自分でシューレースは交換しても良いかもしれないですね。
革質は、やっぱり高級版を謳うLUXだけあって、相当良いですよ。
スタンスミスクリアグラナイは、いわゆる通常版のスタンスミスで、そんなに革質自体は良いというわけではなくて。
シボ感のある革が使用されていましたが、再販時にはそのシボ感が強過ぎる、粗過ぎるみたいな時期もありました。
今回はツルッとした高級感のある革で、ヒールパッチがグリーンのものと同じく、ほぼ真っ白に近い色味。
左がスタンスミスLUX(グリーン)、右がスタンスミスLUX(グレー)
写真だと伝わらないと思いますが、実物では今回のグレーの方が、やや純白度は高いですね。
LUXシリーズは、ヒールパッチがレッドとブラウンの2種はかなりベージュ寄りのアッパーで、カラーによってメインのレザーの色味が異なるのです。
今回クリアグラナイを思わせるグレーが出てくれたので、レザーの色だけ、変な色じゃないと良いな…と願っていたので。
まあシューレースの色だけ…どうかな?というのはあるのですが、概ね出来は良好。
この後、ヒールパッチまで真っ白なEDIFICE/IENAとの別注モデルが控えているので、そこらへんは好みになるのですが…いやこれは良いと唸ってしまいました。
スタンスミスクリアグラナイをなぞりつつ、各部をバージョンアップさせた、まさに理想のグレーのスタンスミスと言って良いのではないでしょうか。
後々傑作と言われるんじゃないかな…。
もちろんトレンドは色々変化したし、現在のトレンドど真ん中では無いけれど、未だにニュートラルな位置にいるスニーカーだと思います。
adidas STAN SMITH LUX ID2565