ステンカラーコートやトレンチコートなど春のロング丈アウターを大特集!ドメスティックブランドやセレクトショップがこぞって取り入れる、この春トレンドのある生地とは?
まだまだ寒いですが、もう3月!
もう少し!もう少しで春!というワクワクするような、焦るような気持ちにさせられますね。
でも正直、もう冬には飽きましたよね笑
3月一発目の記事は春のライトアウターの大本命!ステンカラーコートなどロングコート特集です!
かなり春が楽しみになってくるラインナップになっています!
この春のアウターの素材トレンドを知っておこう!ナチュラルなシワ感生地とは?
春のロングアウターをドンドン紹介して行くその前に…まずはちょっと知っておいて欲しいことが。
今春のアウターに用いられる素材に、あるトレンドがあります。
素材としては全体的に、ナイロンやポリエステルなどの化繊が何らかの形で用いられていることが多いのですが、今年はナイロンに「細かいシワ感」を付けたものがかなり増えています。
【エディフィス/EDIFICE】 GIPITEX Ny ショートコート
よーく見ると、細かいシワ感があるのが分かります。
ナイロンも織り方によって、まるでアメリカンなコットン素材のようなザラッとした質感になったり、逆にシルキーなツヤを放ったりと様々な表情を見せますが、このシワ感は加工によってナイロンに施されているもの。
「ナチュラルワッシャー」加工などと呼ばれたりします。
この加工が施された生地、確かに表情は生んでくれるのですが、そこまで凸凹感は出ないのです。
人工的に作られた恣意的なわざとらしい「シワシワ感」や凸凹感ではなく、不規則で、よりナチュラルなシワ感。
これが無機質でのっぺりとした質感になりがちなナイロン生地に絶妙な「表情」を生んでくれます。
この生地をドメスティックブランドやセレクトショップがかなり取り入れているのです。
このような生地のメリットは、その表情だけではありません。
1つは、やはりコットンなどに比べてナイロンは軽量なこと。
冬の重いコートを脱いで試着するせいもあるんですが、とにかく軽い!
さらに元々復元力の強いナイロンですが、このように元から軽くシワが付けられていることで、畳みジワや折りジワを気にすること無く使用できます。
この2つの意味での気軽さが最大の魅力。
「ラクである、着ていて苦しくない」というのは、今のファッションシーンを支配しているキーワードと言っても良いと思います。
それが様々なカタチとなって表れているのですが、このようにとにかく気軽に羽織れるコートが増えてきたのも、その1つかもしれません。
ロング丈のアウターだと、電車の席に座るときすら気を使ったりするのですが、そのような気兼ねは無し。
日中暑い時はカバンの中にしまっておき、夜寒くなったら取り出して羽織る。
今まで「コート」ではとても出来なかったような使い方が出来るんです。
この機能性は嬉しいですよね。
私もオーセンティックなコットンのスプリングコートなどを春先着る時は、日中暑くなると結局脱いでしまって手に持つ、ということが多かったので。
もちろん必ずこれを取り入れなければならないわけではないですし、好みもあるとは思うのですが、ひとまずこの生地は要チェックです!
出典 www.birdseye.ne.jp/fs/birdseye/1013104
ツヤ有り?ツヤ無し?
この細かいシワ感生地。
一口に細かいシワ感生地と言っても、その加工の仕方から、シワ感の程度まで色々あるらしいのですが、大別すると「ツヤ感が有るもの」と「ツヤ感の無いもの」に分けられます。
ツヤ感のある物は、生地に表情があるのでピカーッとした単調なツヤ感ではなく、シワ感に沿って陰影を生んでとても綺麗ですね。
ツヤ感≒高級感、というと随分短絡的ですが、比較的嫌らしくない高級感を簡単に出せる手段でもあるのかなと思います。
その最たるアイテムが、セレクトショップナノユニバースのステンカラーコート。
ナイロンで有名なイタリアの「リモンタ」社と高機能ファブリックで有名な日本の「小松精練」が共同開発した贅沢な生地を使っています。
ナノ・ユニバース(nano・universe) リモンタ×小松精練 ステンカラーコート
これネット上の画像では絶対伝わりませんが、実物はかなりツヤ感があります。
さらに細かいシワ感が相まって、他にはない独特の生地感になっているのです。
実はこのような生地感は、10万円くらいするビジネスコートにあるようなものだったりするんですよね。
だからちょっとこの値段で実現してしまったのは驚きではあったのですが、この生地感を非ビジネスシーン、カジュアルに使うのはいささか難しいと思います。
付加価値という意味では、本当に申し分ないアイテムなのですが、だからといって着やすいかというとそれとこれとは別ですからね。
私のオススメは、ツヤ感の無いものです。
【ジャーナルスタンダード/JOURNAL STANDARD】 フードマンパコートパッカブル
ツヤ感が無いことによって、細かいシワ感がよりナチュラルな表情に。
ジャーナルスタンダードのこのロングコートは、「ロングマウンテンパーカー」みたいな名称ですが、要するにモッズコートのようなアイテム。
軽~く羽織る事ができます。
ナイロン100%なのですが、ツヤがなく、また細かいシワ感の生み出すナチュラルな表情によってまるでコットンが入っているような生地感に。
フラップポケットの横に、手が入れられるスラッシュポケットが隠されていたり、かなり高い位置まで上げられるフロントジップなど細かい芸も効いたアイテムですね。
(ダブルジップではないことだけが惜しい!)
綺麗目一辺倒ではなく、カジュアルなロングアウターを探している人にオススメしたいアイテムです。
この春買い物に出掛けたら、この「細かいシワ感」を付けたナイロン生地に是非注目してみて下さい。
あまりオススメしていないビジネスとの兼用だけど、これは良いかも…
先日紹介したマウンテンパーカーなど、最近セレクトショップオリジナルアイテムではジャーナルスタンダードのアイテムを紹介することが多いのですが…
別にジャーナルスタンダードばかり行っているわけではありません。
ただ、ジャーナルスタンダードを運営する「ベイクルーズグループ」は、多数のショップを運営していることもあってか、かなり商品開発力が高く、価格に対して返ってくる質が高いという意味における「コスパの良い」アイテムが結構あるんです。
もちろんすべてのアイテムがそうだ、というわけではありませんし、よくよく吟味する必要があるのですが、他のセレクトショップに比べると、「お?」と思えるアイテムが今は多いですね。
そんなジャーナルスタンダードにおける、ロングアウターでの人気ナンバーワンがこちらのアイテム。
【ジャーナルスタンダード/JOURNAL STANDARD】 ストレッチベンタイルステンカラーコート
いやこれは確かに人気が出ますわ…という出来。
形は極めてシンプルなステンカラーコート。
素材はポリエステルなのですが、「ベンタイル」というあまりポリエステル感の無い、しっとりとした生地をつかっています。
こちらは前述したトレンドの生地感とは異なり、シワ感が一切無い綺麗目な生地感です。
しかしかなり機能性の高い素材で、復元力が高く、綺麗なのに気兼ねなく使えるという利点を持っています。
良い意味でシンプルを貫いたシルエットと、この生地感によって、かなり前述の意味での「コスパ」を感じられるコートになっています。
このカタチ、この生地感、また中にジャケットを着込んでも着膨れしにくい(ちゃんとジャケットを着て試着済みです)といった特性…。
私はあまりカジュアルとビジネスでアイテムを兼用することを推奨していないのですが(中途半端なアイテムセレクトになってしまう可能性が高いからです)、これはビジネスと兼用で使っても良さそうですね。
スーツの上から羽織るのに良いコート無いですか?と聞かれたらこれをオススメします。
とここまで言っておいてなんなのですが…私のオススメカラーはビジネスでは使いにくそうなカーキ。
なかなかステンカラーコートにはない色味ですし、綺麗目なカタチとカーキのバランスが良いのです。
出典 http://wear.net/item/19317346/
あまり「コスパ」を優先させたアイテムセレクトは本末転倒でもあるのですが、それでもこれは「この質にしては安い…」と思ってしまいますね。
2サイズ展開しか無いことの多いジャーナルスタンダードで、3サイズ展開なのも嬉しいところ。
他にジャーナルスタンダードでは、定番のテーラードジャケットが今年は肩周りを改善してリリースされていたりと、コスパを感じられるアイテムが本当に多いですね。
【ジャーナルスタンダード/JOURNAL STANDARD】 TRギャバ2BJK
このテーラードジャケットなどは、タグを二度見してしまいます。
テーラードジャケットが欲しいけれど、本格的なテーラードジャケットはまだ早いかな…という人は、是非こちらを見て欲しいですね。
ジャーナルスタンダードより下の価格帯まで、範囲を広げて色々見ているのですが、正直アウターであればこの価格帯くらいまで頑張ってもらえると、かなり満足度の高い買い物が出来るのではないか?と感じますね。
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とにかく格好いいスプリングコートが欲しい!ならコレ
「冬のウールコートならともかく、春のスプリングコートにそんなにお金は掛けられないよ…」という声は本当に重々承知の上で…
とにかく格好良いステンカラーコートが欲しい!というのであれば、ドメスティックブランドATTACHMENTの今季のステンカラーコートはかなりオススメです。
ステンカラーコートというのは、テーラードジャケットなどと同様、メンズアイテムのなかでもかなりベーシックなアイテムなので、逆に「ここぞ!」という投資をしにくいアイテムかもしれません。
またステンカラーコートは、平均点が取りやすいアイテムではあるのですが、逆に高得点は取りにくいというようなアイテムで、差を出しにくいこともそうなる原因の1つかもしれません。
出典 www.essence-web.jp/products/detail.php?product_id=18194
ATTACHMENTのステンカラーコートは、そんな差の付きにくいステンカラーコートでもしっかりと違いを感じられるアイテム。
とにかくシルエットがシャープです。
そこまで身幅や肩をガッチガチにタイトに作っているわけではないんですが(実際ジャケットを中に着れる余裕を残しているんですよねこれ)、ストーンと落ちる前身頃(分かりやすく言うと、コートのボディー部分)とアームのシャープ感はこのブランドならでは。
これを一昔前のタイトタイトした、窮屈な作りではなく実現しているのが、ドメスティックブランドの進化なのだと思いますね。
この着心地で、このシャープ感はちょっと驚きました。
ステンカラーコートは着丈がチェスターコートなどと比較した時に短い作りのものが多いのですが、これは結構長め。
それでも着にくいとは感じないのは、シャープ感があるからなのです。
これだけシャープ感があると、中はカットソー一枚でもコーディネートが完成してしまいますね。
生地感と色味もシックで、完成度が高いアイテム。
ATTACHMENTは最近冬モノのステンカラーはビッグシルエットで作っていて、こうしたシャープなステンカラーは冬には出会えないこともあって、かなりそそられるアイテムになっていますね。
いやもちろん値段のことを言われるとぐうの音も出ないのですが、それでも「間違いない」アイテムかなと。
実は生地をコットン・ナイロンで作られている通常版の他に、型はそのままで生地をナイロンに変更した本店と伊勢丹メンズ館限定版が最近出ました。
カズユキクマガイラインのアイテムの生地をアタッチメントラインで使っているそうです。
出典 www.attachment-ec.com/products/detail.php?product_id=2921
こちらは最初に紹介した、この春のトレンドとなっている「細かいシワ感」をナイロンに施した生地を使っています。
重厚感は通常版、軽さなら限定版と言ったところ。
高い値段を出すなら重厚感があったほうが良いだろう、とも思うのですが、限定版の軽さと生地感の面白さもなかなか魅力的です。
どういう使い方をしたいのかで決めると良いでしょうね。
限定版もATTACHMENTのオンラインショップで購入することが可能です。
通常版の品番がAC71-220、限定版が品番AC71-249です。
限定版の「軽さ」は、今季初めに紹介したラウンジリザードのトレンチコートを買い逃したという方にオススメですね。
LOUNGE LIZARD C/P/N TAFFETA TRENCH COAT[5655]
こちらのトレンチコートも、現在かなり在庫薄の状況ですが、実はセレクトしているナノユニバース店頭には在庫があったりしますよ。
お気に入りのスプリングコートを手に入れると、春が待ち遠しくなりますね。
次の春のアウター特集はブルゾンを予定しています。
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