昨日10日発売組のファッション誌が多数出たばかりだけど、先に買ったのにまだやっていないファッション誌レビューを。
まずはストリートジャック2016年1月号(2015年11月24日発売)です。
乃木坂46に絡めて書いたせいか、そっち方面からかなりのアクセスがあった前回。
有り難いことです。
ただ今回はちょっと言いたいことがあるのでまじめにレビューしようと思います。
特集は、全身1万円以下のバリューアイテムコーディネート
基本的にはアイドル情報ありきの雑誌だと思ってますけど(おい!)一応ファッション誌なので、今月の特集は「予算1万円!冬のバリュー限界突破!」。
これがすごいのは「1点1万円以下の服たち」の特集ではなく、全身で1万円、なのです。
しかし…。
冬場でこれをやろうと思ったのは、本当にすごいと思う。
アウターで1万円以下のモノを探せ、というだけでもシンドい。
ユニクロや無印ですら、旗艦的アウターは、1万円を大きく超えてくることも珍しくない中、GUやスピンズ、WEGOなどをフル活用して誌面を構成している。
モデルを使って、撮影にも凝っている最初の4Pほどは、言われなければ
これが全身1万円だとは気づかないはずである。
まあ大々的にアピールしているから、気づかないのは無理なのだが…。
ところがそこから数ページめくるだけで、かなり様相が変わってくる。
アイテム数も文字数も多くなってきて、だんだんファインボーイズ並のカオスな誌面になってくる。
別に情報量でごまかしているとは言わないが、本気で安いアイテムを探そう!という視点で見ないかぎり、なかなかしんどくなってくる。
「安いアイテムで組む」ことありきのため、あまりファッション的に見習う要素がなくなってくるのである。
そのカオスっぷりが、全体的にただでさえ安いアイテム群を、さらに安っぽく見せている気がする…。
「安いアイテムでカッコいいコーディネートを組む!」というよりは、安いアイテムを網羅したカタログ化してしまっているため、ファッション誌的な面白さは、かなり低い。
正直に言って、今月号は面白くなかった。
むしろ安い服の限界を見せてしまっていると思うで、陰鬱な気分になる。
モデルはかなりカッコいいにも関わらず、やっぱり服が安く見えるというのはどうなんだろう、そういう先入観からなのだろうか…。
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安い服でも、工夫次第でおしゃれできる、というならきちんとそれを見せるべき
それが出来ないならこの路線の先は暗い
もうちょっとうまくやれなかったのか?と思わずにいられない。
女性誌を見ると、安いアイテムでもそれなりに可愛くコーディネートできてるじゃないか?
もちろんメンズと違い大量生産が可能で、全てのアイテムを同価格ならメンズよりも
1、2ランク上に作れるレディースと同一に比較するのは酷かもしれない。
それにしても、である…。
ナル男的にはファストファッションの否定はしていないし、むしろ安くコーディネートを組むというのはナル男にはまず出来ない。
リスペクトに値するとすら思っている。
「男だったら、良いモノにこだわるべきだよ」などとは言わない。
なぜなら、例えば大学生であれば、そんなことよりもっと他に優先すべきことがあるからだ。
勉強であったり、サークル活動など勉強以外の活動であったり。
しかし同時にSJの1万円コーディネートを見せられてしまうと、
バイトあとちょっとだけ頑張って全身3万円コーディネートしてみたらどうだろうか?
と思ってしまう。
1万円でコーディネートを組むことに神経を尖らせるよりも、あと2万円くらいさくっとバイトで稼いでしまったほうが楽なのではないか?と思ってしまうのである。
1万円でコーディネートすることに難儀するよりもバイトをしたほうがラク。
今回の特集は、最初の数ページを除いて、そんな風に安い服の限界みたいなものをみせつけてしまった気がする。
とにかく安いということを全面に押し出して、安いもので揃えることに固執しすぎたと思う。
もうちょっと1つ1つのコーディネートに力を入れるべきだった。
誌面を作るためだけに、コーディネートを量産してしまった感が否めない。
あと、雑誌というのは、一応掲載アイテムを選べる立場にあるはず。
そこをうまく活かせなかったのか?
別に今月号はそこそこの値段のするアイテムを一切使えなかったわけではあるまいし。
例えばGUは「全てのアイテムを安く作ること、売ること」が義務付けられている。
「このアイテムはどうやっても安っぽくしか作れないのでオススメしません。」
などとは、口が裂けても言えないわけである。
だが、雑誌は違うのではないのか?
確かに上記のことをわざわざ言う必要は雑誌としても、無い。協賛企業を敵に回す必要はないからだ。
しかし、勝負すべき多少値の張るアイテムに、安いアイテムを混ぜて本当にオシャレなコーディネートを組むことだって出来るはずである。
少なくとも「そういうことも出来るよ?」という提案は欲しい。
しかしそうではなく、全身安く済ませることに固執して、逆に安いアイテムやコーディネートの限界を見せつけるようでは、まず最初に切られるのは雑誌の方である。
なぜなら1万円でコーディネートを組みたいという人にとって760円は決して安くはないからである。
安いブランドから流れてくる宣伝費等の問題がもしあるとするなら、一体どこを向いて雑誌を作っているのか?という話である。
企画に固執したのか、企業の方を見過ぎたのか、それは分からない。
SJは「雑誌」として見ていて、楽しいし、頑張って欲しい雑誌なのだが、これでは遠からず見られなくなってしまう気がしてならない。
アイドル情報を載せたファッション誌に、ファッション的な見どころがなくなれば、そんなのは本当のアイドル情報誌に負けるだけである。
付録のおかげで中身を見ることは不可能なのだが、中身を見ていたらさすがのナル男も買わなかったはずである。
先月号が付録も込みでなかなか良かっただけに、ほんとうに残念。
何度もいうがナル男は安いアイテムで組むコーディネートに否定的では無い。
ナル男には出来ない、というだけである。
そしてもし本当に安くてカッコいいコーディネートがあるとすれば、そこにはファッション的に見習うべき要素は多分にあるはずなので、ぜひ見てみたいと思う。
安い服を上手く使った唸るようなコーディネートがあればぜひ紹介したいと思う。
付録の使いみちにも困るが、一応こう使える
今月号の付録は、「アーバンリサーチのニットキャップ」である。
正直これも使いみちに困る。
そもそもデザイン的にイマイチ過ぎる。
付録に何を言ってるんだ?という話であるが、先月号でも言及したとおり
しっかり値段に跳ね返ってきているわけである。
(付録が付いている号は760円)
これの使いみちがあるとしたら「自分にはニットキャップが似合うだろうか?」と
家でじっくり吟味することが出来ることくらいだろうか…。
ニットキャップをかぶったことのない人にとって、お店で試着するのは恥ずかしい上に、髪型も崩れるのでこれで試しに被ってみるというのは良いかもしれない。
うーん、それくらいしか思いつかない。
全く暖かくもないし、実用性も0でしょう。
これならナル男愛用の腹巻きでも付けてくれという話。
先月号のネックウォーマーにあれからもお世話になっているナル男としては今月号はがっかりづくしでした。
がっかり過ぎて、文体も敬体から常体になってしまったよ…。
がっかり過ぎて、アイドル情報にも一切触れずに書ききってしまったよ…。
おもしろかったのは「あと1ヶ月でクリスマスデートに持ち込む方法」とかいう白黒ページの記事くらいですかね。
ファッション(服の特集等がどれだけ充実していたか) ☆☆(充実はしてるが…)
オシャレ度(カフェで読んでいる人を見た時、オシャレに感じるか) ☆
エンターテイメント(服以外の記事がどれだけ充実していたか) ☆☆☆☆
オススメ度 ☆
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