メンズのヘアアイロンは「細い」の時代へ本格的に突入!あの「アドスト」のスリムバージョンは最高のメンズヘアアイロンか?メンズヘアサロンも導入したエントリーモデルの新たな選択肢「クレイツ」の実力は?アレティと買い換えるべきか?など気になる疑問にお答えしましょう。
メンズのヘアアイロンはこのブログ初期から紹介しているアイテム。
「男がヘアアイロン…?」
なんて人もまだまだ多いとは思いますが、まあとにかく日々のスタイリングがラクになるアイテムです。
初期から「メンズのヘアアイロンは『細い』がオススメ!」と言ってきたわけですが、最近主要なヘアアイロンがどんどん「スリム化」しています。
その流れは止まりません。
「ヘアアイロン界の最高峰」モデルである、「アドスト」に今年プレート幅の細い「スリムタイプ」が登場。
エントリーモデル的な価格カテゴリーでも「細め」のクレイツが登場。
そんな「細い」にシフトするヘアアイロン事情をレポートします。
ようやく値段がこなれてきた?あの「アドスト」のハイエンドスリムタイプ
この春に発売されてはいたものの、美容師や美容学生が美容専門の卸で買う以外には入手ルートが限られており、価格が高騰していた(一時は5万円なんてことも…)「アドスト」のスリムタイプ。
元々性能も価格も「ヘアアイロン界の最高峰」みたいなモデルであった「アドスト」ですが、流石に手が出ない…という人も多かったはず。
私も読者の方から「レビューして下さい!」と言われて、早く手に入れたかったのですが、流石にこの値段では…みたいな状況が続いてきました。
最近になってようやく値段がこなれてきて、3万円台前半で手に入るようになってきました。
それでもクソ高いですが…。元々アドストはヘアアイロンとしてはハイエンド(最上級)モデルで、実勢価格2万5000円くらいしてましたからね。
正式名称は「ADST DS SLIM」。
ピンクパープルを貴重としたカラーで、プレート幅はメーカー発表、実数値ともに「19mm」。
一般的なヘアアイロンが25-28mm前後ですから、かなり細身のタイプと言えると思います。
従来のモデル(ADST DS 2 、オレンジのモデル)は「24mm」です。
約20%スリムになりました。
あまりに細すぎる、部分的作業に用いるいわゆる「ミニアイロン」だと11mm程度だったりするのですが、流石にそこまで細いと今度は全体をサッと整えるなどの作業が非効率になるため、細すぎるのも良くないのです。
アドストと同じくヘアアイロンとして有名所の「ワンダム」のスリムタイプは、細すぎるのと、プレートの滑りが悪すぎて一般的な使用には向いていないとジャッジしましたが、アドストはどうなのでしょうか…?
元々プレートの滑りがツルツルというわけではないアドスト、「分かりやすい滑らかさ」ではないのです。
最初引っかかるような感覚を覚えることはありますが、慣れてしまえば快適に使えるプレートです。
これは使った人皆同じようなことを言いますね。
これが細身になることによってプレートの滑りが悪くなってしまっているのではないか?
アドストの真骨頂である、「握ったときの実感の良さ」などが削がれているのでは無いか?…
など種々の不安があったのですが…
結論から言うと、それらの不安を払拭する、現状において短髪のメンズが使用するには最高のヘアアイロンでした。
個人的には工業製品として、このデザインやメカニカルな質感も好み
アドストスリムでは水蒸気を逃がす「スチームドレイン」という溝を両面に施し、プレートのコーティングには「バイコートSブラック」というフッ素含有率を高めたものを使っています。
細身になっても滑りはほぼ従来のアドスト並か、逆に良くなっているような気すらしました。
そして手への収まりの良さ、使っていて気持ち良いとすら感じる、手への馴染み、実感の良さは健在。
プレートが細いというのは「小回りが効く」という所にメリットがあります。
顔周りなどをサッと整えたい時、そして男子は特にやりづらい短いエリ足などの処理が本当にラクです。
きめ細かい温度コントロールも健在
従来のアドストも素晴らしい製品なのですが、髪が短いメンズにはやはり幅の細いプレートのヘアアイロンが合う、と痛感しますね。
細身ゆえにクルっとカールを付ける動作がやりやすいのもありますが、このアドストスリムの最大のウリはストレートの質感。
持ちが良く、頭が一回り小さくなったような、そんな「収まりの良い」ストレートスタイルが作れますね。
また、髪を挟んでくるりと巻きつける「スパイラル」と呼ばれる動きもカンタンに出来るため、パーマをかけたような強いカールを付けたい時も重宝します。
従来であればカールアイロンを使っていたところですが、これ一本でストレートとカール、両方を作ることが出来ます。
元々長期的に考えれば、プレート性能の高さから髪へのダメージが少ないとされるアドスト。
「ほぼ毎日ヘアアイロンを使う人」
「くせ毛のため、髪全体で使用する範囲が広い、使用時間が長い人」
「ストレートスタイルを作りたい人」
「髪が短く、通常のヘアアイロンでは挟み辛い部分がある人」
「パーマをかけたような、激しいカールを付けたい人」
などの場合、このアドストスリムをオススメしたいと思います。
そして髪をすばやくコントロールするパワー、操作性など総合的に見て、「最高のメンズ向けヘアアイロンは何か?」という問いに対しても、アドストスリムを推薦したいなと思います。
ただし!1つだけ注釈があります。
それは髪が長い、と言ってもミディアムヘアくらいのメンズには必ずしもアドストスリムはオススメ出来ないということです。
髪が長い、ってどれくらいか…?と言うとこれくらいです。
http://beauty.hotpepper.jp/slnH000041637/style/L002132228.html?cstt=28
これくらいあれば、通常のアドストでも十分挟むことが出来ます。
アドストスリムのようなタイプのスリムヘアアイロンは、一度に挟める髪の量が少ないという弱点があります。
髪がある程度長いのであれば、幅がある程度あったほうが一度にアイロン出来るというメリットがあるのです。
髪が長くなってきて、適当に髪全体にサササッとアイロンを入れてまとめたい…なんて時は、このアドストスリムの細さが逆に手間がかかるということにもなってきます。
あとはもう少し安く、従来のADST2くらいの価格帯まで手に入りやすくなって欲しいところですけどね。
従来のADSTを買おうとしていたメンズには、ご自身の髪の長さも鑑みて、こちらも検討してみてほしいところです。
ADST DS SLIM アドスト DS スリム プロ用ストレートヘアアイロン
エントリーモデルの新たな選択肢、「クレイツ」の実力は?
アドストはお値段も最高峰のハイエンドモデルなので、すぐに手に入れられるという人は少数でしょう。
かくいう私も、ここまで高額で高性能なものは一般人には必要無いのではないか?と思っていたクチです(使ってみると、使用感の良さと仕上がりの違いで納得しましたが)。
今まで初めてヘアアイロンを使うような方向けのエントリーモデルとしては「アレティ」をオススメしてきました。
Areti(アレティ) ストレート カール ヘアアイロン i628BK (ブラック)
アレティは、プレート幅14mmと、標準的なヘアアイロン(プレート幅25-28mm前後)から比べると極細とも言えるプレートを「部分用ヘアアイロン」ではなく、髪全体にも使えるものとして世に送り出してきた「細幅ヘアアイロン」の先駆け的な存在です。
幅が細い代わりに、タテに長く(110mm、一般的なヘアアイロンは90mm程度が標準)、これによって広い範囲もカバーするという考え方なのですね。
髪が短くなると一気にヘアアイロンによるセットがやりづらくなるメンズヘアスタイルにおいて重宝するアイテムです。
私もアドストスリムを購入するまでは、髪を切った後はこれを優先的に使っていました。
エリ足なんかが本当にやりやすいんですね。
また全体にサササッとかけるのにも向く、慣れればかなり万能なヘアアイロン。
逆に言うとプレート幅が細いヘアアイロンとしてはこのアレティくらいしか選択肢が無かったのですが、昨年発売されて話題になっていた細幅ヘアアイロンが「クレイツ」です。
「クレイツ」は、プレート幅が19mmと、アドストスリムと同じ細幅ヘアアイロン。
アレティに比べると、かなり丈の短いクレイツ
タテの長さは84mmと、要するに標準的なヘアアイロンをそのまま細くしたような仕様になっています。
某メンズ専門ヘアサロンでも一部導入されていて驚きましたね。
自分で使ってみても、使い心地は悪くないですね。
軽い(本体重量195g)ので、作業がしやすいんです。
コンパクトでかさばらないので、旅行などにも持っていきやすいと思います。
ただね、「厚み」があるので、そこまで細幅プレートの恩恵は感じないかな?
「小回り」はそれほど効かず、短いエリ足などがやりやすい、という感じはしないですね。
ただ、この厚みのお陰か、スプリングによるクッション作用で「プレートとプレートの間の隙間」はアレティよりも生じづらいですね。
デザイン的にも女性向けヘアアイロンなので、そこまでメンズが使いやすいっていうこともないのかな?と思います。
やっぱり私はアレティのほうが使いやすく、アレティがよほど使いにくい等でなければ、アレティから買い換える必要は無いんじゃないかな?と思います。
両者のプレートの質はほとんど同じくらいですね。
また、温度は段階的に選べる仕様なのですが、使用可能な温度まで上昇したか?などのサインが一切無いんですね。
設定温度でランプが点灯するものの、これが消える、変わるなど設定温度到達のサインは無い
一応説明書によると、1分30秒程度で使用可能になる、とのことなのですが、これがちょっと使いづらいですね。
安いんだからしょうがない…と言えばそれまでですが、アレティは約25秒程度で使用可能な温度まで到達し、かつそれがデジタル式の表示で見えますから、そこに一番差を感じてしまいますね。
セットするのは、出かける前の忙しいタイミングが多いでしょうから、これはちょっとイライラすると思います。
私の家はレビュー用も含めて山程ヘアアイロンがあって、気分によって使う物が変わるんですが、そこまで積極的に使いたい物ではないかな。
正直買ってからテスト用に10回ほど使いましたが、それ以降は使っていないですね…。
ただ従来の家電量販店で売っているような安めのヘアアイロンに比べれば、はるかに使いやすいとは思います。
細幅プレートのヘアアイロンにまた1つ選択肢が出来た!という感じですね。
元々ストレートヘアアイロンは、男女兼用の物を仕方なくメンズも使う、という形でした。
確かに慣れてしまえば、自由自在に使えるのですが、皆が皆美容師さんのように手先が器用なわけではないですし、やはり髪が短いメンズには圧倒的にプレート幅の狭いヘアアイロンが使いやすいと思います。
このヘアアイロンの「細い」を志向した流れ、大歓迎したいですね。
ヘアアイロン本体よりも大事なこと?
もう何度も言っていることなんですが、ヘアアイロン本体よりも、ヘアアイロンをしやすい状況を作ることのほうが大切です。
大事なことなので、何回でも言います。
極端な話、寝起きのボサボサの髪にそのままヘアアイロンを当てても、そのヘアアイロンの真価は発揮出来ません。
これは高いアドストだろうが安物だろうが同じです。
まずはしっかりコームで髪を梳(と)かして、髪同士の絡みをなくす。
そしてダッカールなどを使い、少量ずつ髪にヘアアイロンをかける。
これによって髪にしっかり熱が通って、思った形を作りやすくなります。
またアイロン前に付けるプレローションなりオイルは、下手なものは使わないほうが良いくらいだと思っているんですが、最近オススメのアイテムを紹介しておきましょう。
サンコール R-21 ストレート ヘアオイル SO
ドライヤーやヘアアイロンで熱を与えることによって、髪の保護に加えて、修復出来るほぼ唯一の成分?として最近使われまくっている「エルカラクトン」を配合しています。
正直髪を修復出来るとは私も思っていないのですが、ドライヤーやヘアアイロンなどの熱ダメージからの保護機能は高いと思っていて、エルカラクトン配合の製品がまだ世にほとんど出回っていなかった数年前、業務用のエルカラクトン自体を買ってきて髪に付けていたくらいです。
ヘアアイロン前に使うもとしては「ヘアオイル」や「ヘアセラム」と呼ばれるものを推奨してきたのですが、これの良さはなんといっても仕上がりが非常に軽いこと。
なんせ、付けるときに手に残ったオイルが全くベタつかない!
そのまま手を拭かずいることも可能なんです。
ちなみに3種類あって
「SO」 なめらかサラサラ仕上げ
「LO」 軽やかサラサラ仕上げ
「TO」 パサつきが気になる方用
この中で私が使っているのは「SO」です。
ほかのタイプも上記のようにベタつかないかどうかは使っていないので分かりません。
濡れた状態で2,3プッシュ手に取り髪に付けてコームで伸ばします。
クセが気になるところに重点的に付けるようにすると良いですよ。
気に入っていて、毎回付けていたんですが、1本(60ml)が無くなるまでに3ヶ月ほど掛かったので、すぐ無くなるということはないはずです。
【リニューアル】サンコール R21 ストレート ヘアオイル SO 60mL