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BRUTUS(ブルータス) 2019年 4月1日号は服好き必見!?服はあるのに、着たいものがない?あなたにとって「特別な服」とは何か?

 

BRUTUS(ブルータス) 2019年 4月1日号は服好き必見!?服はあるのに、着たいものがない?あのブランドが原価率を公開!?あなたにとって「特別な服」とは何か?

 

 

 

 

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服はあるのに、着たいものがない?

 


  これからこのブログでは、ファッションや美容関連の書籍・雑誌のレビューも行っていきたいと思います。

 

本日は先日発売されたBRUTUS (ブルータス) 2019年 4/1号。

 

ブルータスはファッション雑誌というよりは、やや大人向けにライフスタイルの提案を行う雑誌で、根強い人気があります。

 

今回のテーマは「服はあるのに、着たいものがない?」 。

 

この場合の服はある、というのは家のクローゼットだけではなく、お店にあるものも含みます。

 

そう、服自体はあるのだけれど、何だかこれじゃない…とワクワク感が無くなってしまった人に向けての特集。

 

昔はファッション大好きだったけど、最近はなんだかワクワク感が無くて食傷気味…という人、結構いますよね。

 

今回のブルータス、なかなか精力的に「服がどうやって出来ているのか?」といった普段は伺いしれない裏側を見せてくれています。

 

よっぽどそのブランドやデザイナーに憧れがないと、「僕はデザインを考える前に必ず旅をしますね~」とか言われても、服を見てみようと思えないと思います。

 

そういうカッコつけた部分も無いわけじゃないですが、今回もっと、男性が男の子に戻ってモノづくりにワクワク出来るような内容にもなっています。

 

なかなかスゴイのが、いわばブックインブック的な「ブルータス繊維新聞」。

 

繊維新聞は、ファッションビジネス専門紙なので、私達一般消費者には馴染みがないところですが、これをブルータス特別版として掲載しています。

(本家繊維新聞も、電子版は無料で読める面白い記事がありますよ→

ゾゾ前澤社長が語る「ZOZOARIGATO」の真相と新戦略㊤ | 繊研新聞

 

まあ正直、服を見る時に「この服は日本製だから買おう」とは今どきならないですし、ましてや「この服はサステナブルに(地球環境の持続可能性を念頭に置いて)作られているから」と言った理由「だけ」では買おうとは思わないはず。

 

この「ブルータス繊維新聞」でメインの取扱がされている、このブログでもお馴染みのドメスティックブランドMARKAWARE(マーカウェア)も、何も使用している素材が「オーガニックウールだから」とか、「サステナブルだから」といった理由でオススメしているわけではないんです。

 

しっかりと値段に見合った満足感を感じられる素材感と作り、そしてしっかりと男を上げてくれる、カッコいい服であるからオススメしたいのがまず第一。

 

その後で、様々なストーリーが購入を「後押し」してくれると思うんですね。

 

皆、高い服を買う時はちょっと心が痛くなるでしょう?

このお金でちょっとした旅行出来ちゃうんだよなあ…とか。

奥さんや恋人に何て言おう…とか。

 

そうじゃなくても、やっぱり日本人はお金を使うのに抵抗があるというか

「良いのかな?」って思ってしまう人、多いと思います。

 

そんな自分を「許して」あげる要素が、ブランドが取り組むストーリーなのかなと思います。

 

本来店員さんの接客とかもそうした要素なんですよね。

 

 

 

 

 

 

原価率の公表は、今のままでは「消費者とブランドのフェアな関係の構築」に繋がらない?

 

 

 マーカウェア、今回ブランド自身のアイデンティティを広めるためか、この特集にかなり協力的で、なんと一部アイテムの原価率を公開しています。

 

生地代、裏地・付属品、ネーム・下げタグ、工賃などある程度詳細に「原価」が記載されています。

 

これはドメスティックブランドではかなり異例なこと。
 

 

ただネタバレ、になるので具体的に何%かは、誌面を見て欲しいのですが、某ショップで接客を受けたことがある方などは「めちゃくちゃ低いわけでもないけど、めちゃくちゃ高いわけでもないよなあ…」と思ってしまうのではないでしょうか?

 

デパートに並ぶ服は大体原価率20%台と言われます。

それよりは全然高いんですけどね。

 

なんでこの原価率でも高いと思えなくなってしまったかと言うと、

TOKYOBASEの運営するショップ、UNITED TOKYOに行くとほぼ必ず「うちは原価率平均50%でやらせてもらってます」という接客を受けるからです。

 

最近TOKYOBASEが新たに始めたPUBLIC TOKYOに至っては、原価と原価率が各アイテムごとに商品ページに掲載されています。

(ご丁寧に「一般的な販売価格」まで載っています。要するにヨソで買ったらこれくらいしますよ、というわけです。)

 

うーん、でもね。

 

そのヨソってどこなのかな?と思うわけですよ。

 

世の中確かにしょうもないブランドっていうのは山程あって、そういうところと比べれば確かにそうなのかな?とも思うのですが、例えばジャーナルスタンダードとかEDIFICEとかを運営するベイクルーズグループあたりがパブリックTOKYOで売っているマウンテンパーカーを25000円とか35000円で売っているのか?って言うと違うと思いますし。

 

UNITED TOKYOが3万円で売っているジャケットの総合的なクオリティが、ドメスティックブランドの5万円超えのジャケットと同じか?と言うと、ちょっと違うのではないか?というのが正直なところ。

(なんだか非難しているようですが、UNITED TOKYOのアイテムは評価していますし、たくさん紹介、オススメしていますよ。)

 

 

多数のセレクトショップを運営する、いわば「数の力」でコストを抑えられているとしたら、原価率自体は低くても、質はそこまで差が無いということもあります。

生産国の違いもあるでしょう。

 

 

TOKYOBASEのせいで、とは言いませんが、「服を買う後押し」になるはずだった「原価率の公表」による「消費者とブランドのフェアな関係の構築」は、結局のところ「原価率じゃ服の良し悪しは分からない」という霧の中に戻ってしまった感じもします。

 

昨年大きな話題を呼んだ「誰がアパレルを殺すのか」でも、原価率などをフェアに公開するアメリカのブランド、エバーレーン。

 

 

 

   

 誰がアパレルを殺すのか  

 

 

そのとことん消費者に服が出来る過程を公開するビジネスモデルが称賛されているわけですが、 日本だとまだちょっとそれにすら不透明感が漂って、アパレルを変えるような革命的なものにはなりようがない気がします。

 

 

 

 

 

 

ストーリーが必要必要って、じゃあストーリーって何?

 

 

 

  最近やたら「良い物をただ作っても駄目」「物を売るにはストーリーが必要」なんて聞きますよね。

 

「ストーリー」と言うと、まるで取って付けたような「物語」、ブランド名に架空の外国の人物の名前を付けて、ゴチャゴチャ語ってみる、みたいなことではなくて、要するに「特別な何かを感じられるかどうか?」ということです。

 

 

この間私は約半年ぶりに数日間の旅行に行ってきたんですが、朝が苦手な私は飛行機に遅れるわけにもいかず、空港近くに前泊したのですね。

 

前泊から旅行は始まっていてワクワク感はあるものの、旅行本体はまだ始まっていないような、不思議な気持ち。

 

そして、お腹が空いたのでレストランに入る。

 

そこで飲み物も入れると1人1500円です、となると…

 

あぁ「高いなあ」と思ってしまうわけです。

 

随分ケチな野郎だと思われるかもしれませんが、私にとって旅行が始まる前の、ただ前泊でお腹が空いたからと立ち寄ったレストランの料理は、決してまずくはない、むしろ十分美味しいのに、高いと感じてしまったわけです。

 

一方で、旅行が始まってから、海の見えるカフェで食べた料理は、一人2000円しようが3000円しようが高いという気がしない。

 

両者の違いは、私にとって「特別感」があったか、なかったか。

 

最近はモノ消費とコト消費という言葉も盛んに持て囃されています。

  

しかし結局両者を分け隔てているのは「特別な何かを感じられるかどうか」ということに尽きるのではないでしょうか。

 

「人間は思い出にはお金を出す」「だから旅に出たらお土産を買う」と言っても、京都に行ったら八ツ橋、沖縄に行ったらサーターアンダギー、では特別感が無いと思う人もいるでしょう。

 

「コト消費の時代だから『体験』を売ろう!」と言っても、何の特別感も無い体験では駄目なのです。

 

この「特別な何か」を感じられる「特別な服」であれば、人はお金を出すんじゃないでしょうか。

 

 

それをどうやって伝えていくか?

 

 

MARKAWAREの旗艦店なんか行くと、まるで子供の頃おもちゃ売り場を前にした時のワクワク感を思い出すのですが、そういう感覚を上手く言語化出来たらと思いました。

 

 

 

 

 

BRUTUS(ブルータス) 2019年4/1号No.889[服はあるのに、着たいものがない?]