SAMBA「DECON」はプレミアムラインとして今後スタンスミス・スーパースターに波及していくのか?サイズ感がシビアなワケ、まだ買えるのは?
先日adidasの逆襲!記事で紹介したSAMBA「DECON」。
SAMBA DECON IF0641
adidas公式オンライン販売(アプリ経由)では発売15分ほどで黒は完売、白もその後完売し、実店舗でも発売2日ほどでほぼサイズ欠けと、高額な値段(28600円)がストッパーとはならないスピード完売となりました。
SAMBA人気は日本だけの現象では無いものの、日本が最もSAMBAが手に入りづらい国であり、それはDECONでも証明される形に。
※ただ、まだ買えるところもあります。最後にリンク貼っておきます
で、出来はどうだったの?と言うと、さすが高額な商品だけあって、現行のSAMBA、あるいは一般的なadidasスニーカーとは全く違うものになっていましたね。
アッパーのメインとなるレザーにあからさまに質の良い柔らかいものを使用し、全体のフォルムはシャープに。
高級感が分かりやすいですし。
SAMBA OGなどと同じ木型ということでしたが、かなり印象は異なります。
ミュールとしてかかとを踏める、またペチャンコにして持ち運びやすくしても復元出来るほどの薄いレザーを使用していることから来るこのシャープさ。
ヴィンテージショップに置いてある、年代物のadidasスニーカーのよう。
直近で思い出されるのは、昨秋発表されたadidas×BALENCIAGAのスタンスミス。
ダメージ加工が印象的なモデルでしたが、現行のスタンスミスとは異なるシャープさが特徴でもありました。
履いた時の印象は、スニーカーと革靴の中間的な印象。
ダンスシューズのような簡易的な室内履きのようでもあります。
SAMBAの印象を崩さず、よりオールマイティに使えるはず。
それは、履く人を限定しないと言う意味でも。
現行SAMBAは、どうしても運動靴的なテイストもあり(スニーカーって元々そういうものですが)、流行っているというから見てみたら「え?こんな感じなの?」と感じる人もいるでしょう。
比べてしまうと、革質面などでどうしても硬い印象になるし。
ハッキリ言ってしまうとチープ感もあります。
そこがいわゆる「ハズシ」的な要素にもなっているのですが、ハズシって難しいですからね。
これまでadidasでは、高級版・復刻版が通常版・廉価版を否定してしまうようなところがあったのですが、価格差的にも、現行SAMBAシリーズ(SAMBA OG、SAMBA ADVなど)を否定するようなものではないですし。
スニーカーにいくら出せるか?と言うのは、本当に人それぞれではありますが、3万円するスニーカーってそう珍しいわけではないですし。
ニューバランスなどは、アジア生産の通常版とアメリカ・イギリス生産の高級版とで倍以上の価格差を付けていますし、後者は3万円台が普通です。
DECONに関してはベトナム生産なので、かつてのフランス製adidasのような生産国によるプレミア感こそありませんが、前述の通り違いはハッキリありますし。
価格はかなり上がる代わりに、しっかり目に見える形でクオリティも上げたプレミアムラインを作るのは悪くないのではないかと思いますね。
DECONがサイズ感にシビアなワケ
かなり柔らかい革を使用している上に、かかとに硬い「芯」の入っていないSAMBA DECON。
これはかかとを踏んでミュールとしても履けるようにした仕様だからですが、このためかかとのフィット感が従来のスニーカーよりも無いんですよね。
スニーカーを本来のジャストサイズより大きめに履く人って多いと思うのですが(そのほうがラクに感じやすいから)、それだとかかとが抜ける感覚になってしまうと思います。
大きい革靴を履いてしまうのと、かなり近い感覚じゃないかなと。
だから、限りなくジャストフィットで、かかとがグッと密着するようなサイズで履いてもらうのがベストだと思います。
革靴くらい、サイズ感はシビアですね。
新生LUXシリーズのように、DECONも他モデルに波及するか?
adidasは今年、スタンスミスに「LUX」シリーズを創設し、本革を復活させました。
これは旧来の高級ラインである「RECON」シリーズのリニューアルラインと言っても良いでしょう。
(「RECON」を冠したモデルもいまだにあるのですが、また少し違う趣のラインになっています。)
LUXシリーズはプレミアムラインとして、adidasの最上級ラインになるかと思われましたが、さらにその上のDECONを設定してきた、というわけです。
LUXシリーズの特徴としては、本革を採用しているだけではなく、デザイン的にもオリジナルにアレンジを加えており、スタンスミスで言うならば、「スタンスミスに見えるけれど、スタンスミスそのものではない」といったところがあります。
もっとも、スタンスミス・クリアグラナイの再来である「ID2565」のように、ほぼ同じデザインのまま、各部をブラッシュアップしたモデルも存在します。
一方で、DECONは、シュータン(ベロ)に金ロゴを採用していたり、ガムソールの色がやや淡いなどSAMBA OGなどとディテール面の違いはあるものの、あくまでSAMBAオリジナルのデザインを大枠・アウトラインだけではなく守っている印象にあります。
LUXよりさらに上のプレミアムライン表現が出来ている印象。
これがスタンスミスやスーパースターなどadidasのクラシックかつ人気モデル達に波及するのか?SAMBAだけに留まるのか?
実はDECONがSAMBA以外に波及していく可能性はゼロではありません。
LUXラインも、スタンスミスだけではなく、スーパースターにまで波及しているので。
SUPERSTAR LUX IE2301
こちらもやはり、スーパースターであってスーパースターで無いような、そんなアレンジが加えられています。
DECONは日本だけではなく、adidasの主要な拠点国でも発売されているので、日本だけ好評でもダメなのでしょうが…。
LUXも念願の本革復活、十分な高級感を感じさせるシリーズですが、SAMBA DECONの出来を見てしまうと、スタンスミスやスーパースターでも見てみたい…
そんなふうに思ってしまいますね。
ちなみにこのSAMBA DECONまだまだ買えるところはあるので、リンク貼っておきますね。
SAMBA DECON IF0641
adidas Originals (Men)/アディダス オリジナルス スニーカー SAMBA COL IF0641 クロ 靴【三越伊勢丹/公式】
SAMBA DECON IF0642
adidas Originals (Men)/アディダス オリジナルス スニーカー SAMBA COL IF0642 シロ 靴【三越伊勢丹/公式】
そして、SAMBA流行り過ぎててどうも乗れないなあ…という人には、オススメのスニーカーがあるのでこちらもご覧ください。