ユニクロU2019春夏シーズンの膨大なアイテムの中から、 良品&注目アイテムベスト10をピックアップ!地味ながら良品もあります!
ユニクロU2019SS、成熟したラインナップから選びたい良品は?
ユニクロU発売から3週間。
昨年のようにアイテムを大まかに前半・後半に2回に分けて発売するスタイルではなく、今回はほぼ一気にすべてのアイテムを出してくる形になり、膨大なアイテムが発売されました。
ユニクロUもかれこれ6回目(ユニクロルメールも合わせると8回目)ということで、大分コンテンツとして落ち着いて来た感じがあり、ラインナップもだいぶ成熟してきたというか「どこかで見たことがある…」物が大半になってきました。
買う方も売る方も落ち着いてきて、ピンポイントで春に使えるアイテムを手に入れたい!という人が多いのではないでしょうか。
今回はnoteで配信しているアイテムレビューから、良品&注目アイテムを10個ピックアップしてお届けしたいと思います。
今回地味ながら良品もありますよ!
ブロックテックステンカラーコート
お馴染みユニクロの「透湿・防水・防風」と機能性に優れた素材「ブロックテック」を使用したコート。
ブロックテックは主にブルゾン系とコート系とに別れてこのブロックテックのアイテムはリリースされていましたが、コート系は昨年の春夏からこのステンカラーの型が安定してリリースされています。
2018SS~2018AW、そして2019SSとシルエットが全く変わっていません。
シルエットは全く変化ナシ、変わったのはカラーだけ
こちらのコートタイプはもうほぼ完成形なのでしょう。
2018SSモデル
トレンドの大型ビッグシルエットコートですが、ヴィンテージバーバリーでトレンドのストンと落ちるアームなどポイントを抑えた作りでかなり着やすくなっています。
胸周りなどは割とスッキリ目にして、そこからAライン気味に広がりながら綺麗に生地が落ちてくれるので、これまでのブロックテック系アウターにあったぎこちないシルエットがかなり軽減されていますね。
どうしても生地がバリっとしたものにならざるを得ないブロックテックにはこうした形が合っているのでしょう。
今回から登場したベージュは、前回までのブラウンとは異なり、光沢感などを抑えたナチュラルなカラーになっており、レインコートではなく、普通のスプリングコートとしてかなり取り入れやすくなっています。
これまでのブロックテックコートとはナチュラル感が違いますね。
ただし今シーズンよく見かける白っぽい淡いベージュではなく、ちょっと黄土色っぽいベージュになっています。
以前でしたらかなり難しいシルエットと評価していたと思いますが、ビッグシルエットブームが大分浸透してきて、ユニクロや無印良品の通常ラインにあるようなスッキリとしすぎたシルエットのコートではオシャレに見せるのが大分難しくなってきているのです…。
やはりUラインのラグランで袖ストーンというこの形が、今は良いと思いますね。
ユニクロ通常ラインとは異なり、この洒落感のあるシルエットで勝負できるし、今回のUでは最もオススメのアウターですね。
早くも値下げ+限定特価に掛かって、かなりコスパの良いアイテムになっています。
ポケッタブルトラックジャケット
前回のフリースカーディガン&ジャケット枠的なアイテム。
いかにもメンズノンノのモデルあたりが「これ買いました」とやっていそうな「映え」アイテムですね。
穿った見方、ってわけではないのですが、リアリティのある使い方というよりは、ちょっと極端な洒落感を見せつけるためのアイテムといったところでしょうか。
たとえそういう使い方にしても5000円ですからね…。
ちょうどいいラインじゃないでしょうか。
やっぱりね、ユニクロUもこれだけシーズンを重ねてきて、ラインナップに目新しさが無いんですよね。
だからこういうアイテムを…っていうのは理解出来ます。
このアイテムだけを見ると流石にちょっと安っぽいので、単体で使うよりはコートにインするなどして使う方が良いでしょうね。
トラックジャケットをインナー使いするレイヤードがこの春は旬ですしね。
ゆったりシルエットのコートが多く出回る今春ですが、冬と違ってタートルネックなんかは使いづらいのが春シーズンですから、こうしたアイテムはちょっとしたゆったりコート攻略にもなると思います。
今季ブロックテックコートと合わせるとこんな感じ
個人的には薄手であまり重ね着に重厚感が出ないことと、ダブルジップであることでこうした着方により向くと思います。
これもポケッタブルで撥水性があるので、梅雨時はカバンに入れておいて雨合羽的な使い方をしても良いでしょう。
この点で実用性もありそう。
本来なら鮮やかなグリーンやイエローを選ぶべきなのでしょうが、私は無難にネイビーです…。
ルメールらしい、緑がかったネイビーですね。
上記のような特殊性のあるアイテムなので、決してオススメとかはしません。
前回のフリースカーディガン&ジャケットにしても、シーズン通して有効活用出来た人が何人いるのか…。
無理に買うアイテムでは全然無いですよ。
透け感もあるので要注意です。
ウルトラライトダウンブルゾン
こちらはスウェット類とともに1月から先行発売されていたアイテム。
リーズナブルな価格帯で最もオススメなインナーダウン。
ノーカラーに近いタイプでダブルジップと、インナーダウンに最低限求められる要素を満たしています。
オニオンステッチによって、従来のウルトラライトダウンに比べて見た目も大幅に改善されています。
今週4月並とも言われる温かい日が続きましたが、何気に夜は寒い…。
4月って、本当にこんなに寒かったでしょうか?
気分的にも春めいてしまう4月はともかく、3月いっぱいくらいまでは使っていて良いでしょう。
しかし、今週複数のUアイテムが早々に値下げされたにも関わらず、これは値下げされないんですね。
コットンカシミヤクルーネックセーター
ニット類では大々的にルックにも使われていたということもあって、コットンクルーネックセーターの方が注目されていたと思うのですが、実物は正直そんなに良くなかったです。
日常着としての着心地の良さやユーティリティなところもちょっと感じにくいし、ちょっとしたお洒落着としてもちょっとクオリティが足りないかな…。
今、春ニットってセレクトショップのオリジナル品レベルでも非常に頑張っているので…。
お洒落着としては、もうちょっと出してそれらを買ったほうが良いんじゃないかな?というのが正直なところ。
少し前は1万円で春ニット買うとなると化繊でしかも毛がアウターやらパンツに付きまくる!みたいな結構酷いものしかなかったのですが、今1万円前後クラスの春ニットもだいぶ進化しているんですよね。
2万円出さないと良い物がない!みたいな感じでも無い中で、なかなか、この手のリーズナブルな値段の春ニットだからと言って飛びつくような状況でも無いのかなと。
で、こちらのコットンカシミヤクルーネックセーター。
最初は今季Uはニットがそんなに良くないな~、その中で使えるとしたらコレかカーディガンかな~?くらいの評価だったのですが、試しにLサイズを購入して着てみるとその肌触りの良さにはちょっと感動。
店頭では見た目全然混紡されたカシミヤの良さが出て無いじゃん?と思っていたのですが、この肌触りだけで評価の修正をしなくちゃいけないないなと。
それどころか複数枚買い決定です。
4000円じゃないですからね、3000円ですからね…。
春のデイリーウェアこれに決まりでしょう。
プレーンなデザインですが、肩周りにデザインも施されています。
(黒は写真撮りづらい…)
それで外に出ることはオススメはしないんですが、是非一度素肌に着てみてください。
めちゃくちゃ肌触りが良いのをダイレクトに感じられますから。
黒なら透け感も無いですし。
耐久性についてはこれから洗いを繰り返してどうかな?という気はするのですが、これは本当に使えるアイテムなんじゃないかな?
これはニット版のスーピマコットンT的な位置づけのアイテムでしょう。
この春はベージュのコート・アウターがかなり多く出ていて、そうしたアイテムは明暗をハッキリさせるためにインナーに黒を合わせたくなると思うのですが、そのために高いお金を出して黒のニットを買わなくても、これで十分間に合うと思います。
(実際黒のカットソーやニットって、白やグレーなんかと違って最後まで売れ残るんですよね…やっぱりこれらのアイテムカテゴリーでは差が付けにくいアイテムなんだと思います。)
ただし注意したいのは、ユニクロニットあるあるで、作りが非常に小さい…。
これのLサイズで他のブランドのニットのSサイズくらいの大きさだったりします。
いつもよりサイズを上げるのがユニクロのニットのコツですね。
私はオンライン限定のXLサイズまで上げたものも買っています。
ユニクロUでお洒落する!って、ちょっと多くの人には難しいことなんじゃないかな…と思う私としては、こういう地味というか、脇役ながらしっかりと働いてくれるアイテムを推したいですね。
今回1つだけ良い物を教えてくれ、と言われたらこれですかね。
あとで紹介するパンツ類も良いのですが、不足しがちかつあって困らないアイテムなのはこっちかなと思うので。
スーピマコットンTシャツ
お馴染みユニクロのキラー素材「スーピマコットン」を使った半袖Tシャツ。
Uラインでは昨年春にユニクロルメール以来待望の復活を果たしました。
昨年バージョン
1500円と、ユニクロ通常ラインのスーピマコットンTよりも高いのですが、しっかりとその分だけ通常ラインには無いエレガント差が付与されている好アイテムでした。
今季は昨年からネック部分が変更になりました。
倍くらいに見えるほど、バインダーがしっかりと太くなりましたね。
これによって、厚みが増したわけではないのですが、下着感が減り、より重厚感が出てテーラードジャケットなどにも合うようになりました。
(実は下着感がある方が、シャツやパーカーなどのインナーには向くのですが。)
またオンラインショップの画像だとグレーがちょっとグリーンがかって濁ったような色味になっていますが(以前そんなカラーがありました)、実物はブルーがかったブルーグレーといった色味。
普通の濃いめのグレーと違って、少しだけニュアンスを感じられる色味です。
ライトグレーのアウターとレイヤードすると明暗によってその色味の綺麗さが際立ちますし、またネイビーとも相性が良いと思います。
もちろん定番の白なども良いのですが、こんな感じで綺麗なグレーだったりベージュなどにインナーをスライドさせていくと、それだけで差別化出来るものですよ。
是非このカラーは1枚ゲットしてほしいなと思うアイテムですね。
ボーダーT
UのボーダーTシャツは初期は非常に良い物があったのですが、昨年からのボーダーTシャツは、サーフ調のものに変わりました。
ちょっと安っぽいアイテムばかりで、これはどうにもならないな…というものが多く、今季別のボーダーTシャツもそんな感じなのですが、こちらのボーダーTシャツはちょっと毛色が違います。
これだけちょっと定価の高い2000円だし、「ディテール、素材、パターン、デザイン、全てにこだわった究極のボーダーTシャツ」とまで謳うだけあって実物を見ると「お?」と思うと思います。
細~太までランダムにピッチを変えたボーダーと、かなり多色を使って作られたかなり深みのあるボーダーTになっているんですね。
Uの他のボーダーTとは明らかに違うアイテムに仕上がっているので是非見てみて欲しいですね。
エクストラファインコットンブロードストライプシャツ
昨年から急激に良くなったUのシャツ。
そのストライプバージョンです。
しっかりハリ感が出て、シルエットも良くなりました。
もちろんトレンド感やブランド品的な面白みには欠けますが、スタンダードなシャツならこれで十分。
というか、これが3000円は素直にスゴイ。
真っ白は恥ずかしい、という場合は、ストライプが良いでしょう。
2色のうち、ネイビーの方がより線がハッキリとしたストライプです。
ワイドフィットチェックシャツ
今回Uではオープンカラーシャツなど一部のシャツに採用されているのが「ワイドフィット」。
これは無理にサイズを上げずとも今風のゆったり感のあるシルエットが出せる形で、大げさなワイドシルエット、ビッグシルエットではなく今まさに「ちょうどいい」サイズ感になっています。
オープンカラーシャツとスソの形が違うので、着丈の数値などこそ違うものの、こちらのチェックシャツも「ちょうどいい」ゆったりとしたサイズ感を出せる「ワイドフィット」のシャツ。
この色と柄は、昨年AURALEEから出たタッタソールチェックに雰囲気が似ているなあと発売前にぼんやり思っていました。
まあ流石に素材感が段違いなのですが(なんか脆そうな気すらします…)、こういう素材に多色を用いた柔らかい雰囲気のチェックシャツ、なかなか良いと思いますね。
若干レトロな感じもあり、ちょっと古着で見つけてきましたみたいな感じで。
これでどこまでユニバレするのか、って感じですけどね。
あんまり注目されているアイテムではないし、多分大丈夫じゃないかな?
アイロンでピシッとさせろとは言いませんが、流石にしわしわで着るのは推奨出来ない素材感かな…?
アイロンでピシッとさせろとは言いませんが、流石にしわしわで着るのは推奨出来ない素材感かな…?
衣類スチーマーで軽くシワを伸ばすくらいの着方が良いと思います。
今回のシャツ類はコレと言ったものが無いのですが、このワイドフィットシルエットに関しては、是非この秋冬以降も継続してほしいですね。
ワイドストレートベイカーパンツ
パンツ類でもちょっと既視感のあるアイテムが多い中で、今回のUでの特注アイテムがコレです。
ベイカーパンツという型も新しいですが、何よりそのシルエットが新しい。
ウエストジャストを選んでも、無理なくワイドシルエットが再現出来るワイドストレートというシルエットです。
スソに絞り・テーパードをほとんど掛けずに、ストンと落ちて迫力のあるザ・ワイドパンツといった趣のアイテム。
これまでのUにはなかったシルエットですね。
人によりますが、股下も予め短めにカットされているので、裾上げも不要なんじゃないかな?
おそらく今回、ユニクロUで垢抜けたコーディネートをしたいなら、これが第一候補になってくるかなと。
生地感もペラペラまでいかないくらいのちょうどいい厚み。
これがもう少し厚みのある生地だと、おそらくもっと軍パンっぽくなってしまうので、シルエット×生地のバランスがちょうど良く、それがこのパンツを良品たらしめているところなのでしょう。
このベイカーパンツはポケットによって重心が下になり、ウエストできっちり穿いても腰履きしているようなルーズ感を表現出来るアイテムになっています。
ベイカーパンツって、そこまで中上位ブランドに良いアイテムが無い、というのも買いやすいポイントかなと思いますね。
色はベイカーパンツらしいオリーブが、そこまで安っぽくもならずに良いと思いました。
濃すぎない色味のオリーブなので、濃いめのカラーのシャツを持ってくるとバランス的にばっちりかなと思います。
軍パン的な重さは無いですよ。
ワイドフィットタックテーパードチノ
ユニクロU2019SSのワイドフィットタックテーパードチノは、ユニクロUでは既に何回か登場し、お馴染みとなっている「カルゼ」と呼ばれる斜めの畝(うね)が現れている、厚みの割にペラペラ感を感じさせない生地を使用したチノパンです。
割と厚手のコットンツイルで、私がUの中でも好きな生地。
これを2タックのテーパードスラックスシルエットで作ったのが今回なのですが、これかなり良いですね。
テーパードが効いているので穿きこなしやすいし、2タックが入っているので、どこにでもありそうなつまらないチノパンの見え方では無くなるという。
タックを見せるようにショート丈のブルゾンと合わせるとか、無地Tでもパンツに情報量があるので寂しくならなそうな印象を受けました。
適度な厚みの生地が、この形を最大限に活かしており、ユニクロのスラックスタイプのパンツでは最上位のシルエット形成力を持ちます。
それはつまり服がシルエットを作ってくれるということ。
ユニクロのパンツは、シルエットが良いとされるものでも、結局は細く作って着る人の体型に依存するようなものが多く、万人に対してシルエットが良い、と評価出来るものは少ないのです。
しかしこれは細すぎない、適度に身体から離れて服がシルエットを作ってくれるユニクロでは珍しいタイプのパンツになっています。
しっかりとテーパードも掛かってくれているので、体型補正効もあり。
ジャストで穿いても、サイズを上げても面白い感じがしますね。
こちらはシルエットも型も新しいベイカーパンツと違って、今までのUで見たものがごっちゃになっているような既視感を覚えるアイテムだと思いますが、Uのチノパンの最高傑作だと思うので是非試してもらいたいアイテムです。
ブラウンは明るいというか、ピンク掛かったちょっとクセがある色味になっています。
今回同じくパンツに良品のあるムジラボと比べて、「理想に近い1本」を選ぶと良いと思います。
さて今回は10アイテムに絞って紹介してきましたが、まだまだ紹介したいアイテムもありました。
今回は流石に回数を重ねすぎて変化に乏しいように感じられるラインナップになっていますが、細かく見ていくと結構良い変化が見られます。
(ちょっと劣化したな、という変化もあるのですが、全体で見ると良化、ということのほうが多いです。)
紹介出来なかったところで言うとテーラードジャケットやオープンカラーシャツも地味に良化していたり。
ただ分かりやすい目玉的なアイテムは年々減っているような気もしますね。
もう慣れちゃっているんですよね。
Uはお祭り騒ぎの中で勢いであれもこれも…となりがちだと思うのですが、あまりコスパの罠に囚われて使わない物ばかり買ってしまっても精神衛生上本当に悪いんで(結局使わなかったユニクロほどお金に換えたい物はない)使うタイミングが来たら買う、くらいで良いと思うんですけどね。
ちょっとお洒落着には微妙に足りない…くらいのアイテムが多いのも事実なので。
その点を補ってくれるムジラボなどとも合わせながら、上手に春の準備を進めていきましょう!