雑誌には出てこない! とことん「カタチ」にこだわった革靴ブランド「forme(フォルメ)」を紹介!formeの靴に合うシューツリー(シューキーパー)は?全国のショップ一覧も掲載!
ファッション好きな方は、「人に教えたくない」ブランドをいくつか持っていると思います。
今日はそんなとっておきの革靴ブランドを紹介したいと思います。
それが、「forme(フォルメ)」です。
- 「forme(フォルメ)」とは?
- 増え続ける靴のバリエーション、更新される定番、増え続ける「木型」…新木型「No,10」に注目!
- formeの受注会について
- formeの靴に合うシューツリー(シューキーパー)は?
- forme 取扱ショップ一覧
「forme(フォルメ)」とは?
forme(フォルメ)は、小島明洋氏がデザインし、東京浅草の熟練の靴職人とともに独自の革靴・小物を作り上げているブランドです。
forme offisical site
雑誌などメディアには全くと言っていいほど登場しないのですが、その美しいカタチ、履き心地の良さは唯一無二と言える靴を作っています。
ブランド全体に一貫しているのは、一言で言うならば「細部まで洗練されたモノづくり」を徹底しているところ。
forme official Instagram
formeの靴は、靴のウエストとも呼ばれる土踏まずにかけてのラインを立体的にシェイプさせ、そこからトゥ(つま先)までを丸みを帯びさせて、伸びやかに繋げています。
捨て寸が長めに取られており、決して窮屈な靴では無いのですが(むしろ甲の高い日本人向けに結構大きめの作りです)、丸みを帯びながらも細身でシャープに、美しく見えるのです。
靴は基本的に大きなサイズになればなるほど単体では綺麗に見えます。
それはサイズが大きくなるに連れて、タテ方向に長く、シャープに見えるからです。
どうしても足が小さく、小さいサイズで靴を履かなくてはいけない人は、靴が少しボテっとして見えてしまうのですが、
formeの靴は、小さいサイズでもトゥまで伸びやかに、綺麗に見えます。
捨て寸が長いと言っても、トゥの先に収束するように尖らせているわけではなく、あくまで自然に、丸みを帯びて繋がりのあるフォルムを形成しているのです。
いわゆるロングノーズと言われる靴だったり、トンガリ靴と呼ばれてしまうような靴とは全く違います。
formeの靴は、デザイナーの小島明洋氏自身が、木型から手がけることによって徹底的に、細部まで妥協なくカタチにこだわることが出来るそうで、正面、真上、斜め…どこから見ても美しいフォルムが作り上げられているんですね。
(特に斜めから見たときが、美しい)
見た目の美しさだけでなく、フィット感と歩行性の高さなど、履き心地にもこだわっていて、日本人の足型に合わせて甲が高めに作っているから、その分捨て寸を長くして、つま先が前に突っ込みすぎないように、と計算されているんです。
注目したいのがカカトで、小さく、また丸みを帯びていて、これがキュッと日本人の小さめのカカトを包み込んでくれるようにフィットします。
formeの靴は、本当に履き心地が良くて、歩くのが楽しくなるほどです。
さらに細部に至るまでの作り込みが本当に凄いんです。
コバの縫い目、削りなど本当に細かいところまで繊細に作られていて、見ていてウットリしてしまいます。
ソールの裏側まで立体的に作られていて、それすら眺めていたくなるほどです。
(formeの靴を買った時は、是非履きおろしの前にこのソールの裏側をじっくりと眺めてやってください。)
そのこだわりはシューレースまで。
予めセットされているコットン製のオリジナルシューレースは、先端にセルチップが付いており、それぞれの靴の趣向に合わせて制作されています。
以前から革靴、スニーカーにセルチップ付きのシューレースをおすすめしていますが、formeは最初からベストな物がセレクトされているんです。
シューレースが切れたり傷んだりした場合は、シューレースのみ購入も可能です。
(購入店舗にお問い合わせください。)
こうした繊細な心遣いや確かな審美眼が、カタチになって表れているブランドです。
何かとインポート至上主義な日本の革靴界隈ですが、formeの作り出す靴は、日本人ならでは、日本人にしか作れないのではないか?とすら思います。
技術の高い日本の職人技で、ありとあらゆる海外の傑作レザーを料理していく。
formeの靴は一度でも見た人を魅了してしまうクオリティがあります。
増え続ける靴のバリエーション、更新される定番、増え続ける「木型」…新木型「No,10」に注目!
formeは、外羽根(ブラッチャー)と内羽根(バルモラル)という2つの超定番モデルを軸に、ダンスシューズ、サイドゴアブーツ、レインシューズ、ストラップシューズ…等々、数え切れないほどのバリエーションの靴達を世に出しています。
毎シーズン、新型モデルが発表されるのです。
なかなかそんな革靴ブランドはありません。
さらにそれぞれにグッドイヤーウェルテッド、マッケイという製法の違いが存在します。
マッケイは、ソールの交換回数(オールソール)が限られてしまうのですが、ウェルト(コバ)の張り出しが少なく、靴の形を極限までスマートに表現出来ます。
また足馴染みが良いのも特徴で、早ければ穿いて1、2回でもう馴染み出してくれます。
グッドイヤーウェルテッドは、ソールの交換回数がマッケイに比べると増やせますが、ウェルト(コバ)がどうしても多少はみ出してしまいます。
また足馴染みに時間が掛かり、何回も何回も履き込み、馴染ませていかないと、長距離歩行は出来ません。
革靴の世界では、どうしても長年履くことを前提に、グッドイヤーウェルテッドの方がマッケイよりも優れている、上である、という認識であることが多く、マッケイを作らないブランドも多いのです。
formeは1つの型で両方の製法をリリースしている珍しいブランドです(稀にどちらか一方の製法でしか作られないモデルもあります)。
私も、この靴は形の綺麗さを優先したい、という場合はあえてマッケイを選ぶこともあります。
値段はグッドイヤーウェルテッドの方が高くなるのですが、だからと言って、一概にグッドイヤーウェルテッドの方が良いとも言えないのが面白いところでしょう。
(靴に対して、何に重きを置くかにもよりますが)
マッケイでも、「半張り」と言って、減りやすいソールの前部分にラバー(ゴム)やレザーをさらに貼ってもらうことで、「オールソール」と言ってソールの全取替の回数を減らす、先延ばしにすることは可能です。
修理屋さんで3000円くらい~やってもらえますよ。
そしてformeはデザイナーが「木型」、「ラスト」と呼ばれる、靴の土台となる型をご自身で削り出して作っています。
これも年々更新されていっており、その番号が増えていくのですが、今年リリースのモデルの多くには新型の「No,10」、10番目となる木型が用いられています。
この木型10番は、これまでのformeと異なり、「セミドレス」を標榜し、トゥ(つま先)のボリュームを抑えて全体的によりシャープな印象にしています。
formeと言えば丸みを帯びたトゥでしたが(それでもロングノーズ気味故に、ボテッとしたような印象はなかったのですが)、これによりかなりスッキリとした、より綺麗めな印象へと様変わりしました。
私が購入したのは、「Stand collar wholecut」というちょっと特殊なモデルなのですが、このNo,10の木型は外羽根、内羽根の定番モデルにも採用されており、これがまた難なくスーツにも合わせられるし、かと言って私服で使っても浮かない…という絶妙なバランスになっています。
forme Men`s Blucher Plain Toe - goodyear
私はこの10番の木型にゾッコンなのですが、formeというブランドがより多くの人に選ばれるようになる、きっかけとなるような、大きな転換点になるような出来事になるかも…と思っています。
いやーますますこのブランドをオススメしたくなってしまいますし、他の革靴を紹介出来なくなるなぁ…。
さらに来年、21SSにはこのNo,10をさらに発展させた木型を用いてローファーもリリースされます。
既に受注会でのオーダーもスタートしています。
…これはもう本当に、楽しみ過ぎる展開ではないでしょうか。
formeの受注会について
formeは、毎シーズンブランドのアトリエや取扱店舗で受注会を開いています。
そこで、好みの型、製法、そして革靴にとって最重要と言って良い、サイズを選んでオーダーすることが出来ます。
店舗での在庫は、サイズ「5」(25cm)というサイズからということが多く、これが最小サイズと思われがちですが、formeはサイズ「4」や「4.5」という展開もあり、そちらが適正サイズという人も結構いらっしゃいます。
メンズの靴で24cmと言うと、「小さ過ぎる」という印象をもたれるかもしれませんが、実際はそんなことはないらしく、ほとんどの人が革靴のサイズを勘違いしたまま大きいものを履いているのだとか。
だから、自分の適正サイズを知るという意味でも、お店では展開されにくいサイズでも手に入るという意味でも、出来れば受注会でのオーダーをオススメしています。
お店によっては、スニーカーのマイナス0.5cmサイズを推奨していたりしますが、うーん、それでは適正サイズを把握するというのは無理があると思うので。
半年~ほど待つことにはなりますが、決して安い買い物ではないので。
formeの靴に合うシューツリー(シューキーパー)は?
formeに関して、非常によく聞かれる質問が「formeの靴に合うシューツリー(シューキーパー)はどれですか?」というものです。
シューツリーというのは、靴の保管時に靴に入れておく木で出来た器具のことです。
formeは、オリジナルの木型を使用しているため、寸分違わずピッタリとくるシューツリーというものはありません。
適当な物を使うしかないのですが、じゃあ一番適当な物はどれなんだ?と言うと、おそらくコレかな…?というのが、Sarto Recamier(サルトレカミエ)の「300BH」でしょうか。
サルトレカミエは、「M.モウブレイ」などのブランドで有名な靴磨き・革靴お手入れ用品メーカーR&Dのブランドです。
ここは靴のタイプに合わせてシューツリーの形状を変えており、SR100シリーズ(英国製グッドイヤーウェルテッド向け)、SR200シリーズ(イタリア製細身シューズ向け)、SR300シリーズ(日本製の靴向け)となっています。
この中のSR300シリーズが、formeには向きます。
formeの小さい踵を壊さないような、丸みを持ってシャープに削り込まれたカカト部分と、やや高めの甲や広めに設定された幅がかなりフィットしました。
もちろん寸分違わずピッタリというわけではありませんが、しっかりとアッパーのシワや反り返ったトゥを伸ばして、保管やお手入れに十分なフィット感を得ることが出来ます。
formeのダンスシューズやブーツなどにも合いましたよ。
シューツリーはバネ式とネジ式があり、バネ式の方がメジャーだと思うのですが、こちらはネジ式。
最後の最後の微調整をバネで自動的に行なってくれるバネ式に対して、ネジ式は自分でネジで調製を行うという煩わしさがあります。
まあ慣れの問題ではありますけどね。
ちなみにAmazonなんかだと試着程度ならサイズ交換や返品も対応してくれたりするので、微妙に合わない場合は利用してみると良いでしょう。
なおBHは「バーチ(樺、カバ)」という使われている木のことで、さらに高級版のEXでは「ブナ」が使われています。
シューツリーって本当に10年以上、それこそ靴そのものより長く使えたりするものなので(シューツリーが合わない、という事態はあっても、飽きてしまう、ということはないでしょうし)、とことんこだわっても良いとは思うのですが、バーチでも全然問題ないと思いますよ。
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