BATONER(バトナー)とAURALEE(オーラリー)のニット、見た目そっくりだけど何が違うの!?
ようやく寒くなってきた今日この頃。
実は私は結構な暑がりなため、厚手のニットはまだ着れていないのですが…。
今季ニットで目につくブランドと言えばBATONER(バトナー)。
かなり取扱店舗が増えている印象です。
そしてこのブランドのニット、今最も人気のあるブランドの1つと言っていいAURALEE(オーラリー)とそっくりなものが…。
これってどういうことなのか?解説しましょう。
ファクトリーブランドだからこそ出来るコスパの良さ
AURALEE SUPER FINE WOOL RIB KNIT BIG P/O / A8AP02RK
こちらのAURALEEのリブニット「SUPER FINE WOOL RIB KNIT BIG P/O」は、AURALEE定番のニット。
スーパー130'sというかなり繊細な糸を極限まで度詰してあるので、見た目にも「詰まっている」感じがわかる上に、持った時には一瞬「お、重い…」と感じるほど。
しかしこの重さとリブを廃した作りが、着てみるとストン!と落ちるような溜まりのないシルエットを生んでくれます。
ニットととしては、かなり分厚い部類ですが、ぎゅーっと詰まっているので、アウターへの収まりも良いですね。
冬になると大人気の白ニットですが、結構安っぽいものも多く、またそれが目立ちやすいアイテム…でもあります。
これはこれでもかというくらいにしっかり目が詰まっており、全く安っぽくは見せません。
畦(あぜ)も美しい…。
ただ問題はお値段で、税込みで4万円を超えてしまうので、なかなかの高級品ですよね…。
素材の良さを押し出したブランドの中でも、見た目的にもより分かりやすく価値を感じやすい部類のアイテムだとは思うのですが、それでもやっぱりネックになってくるお値段。
流石にニットでこの値段じゃあ買えない、という人も多いでしょう。
それなら…と、もう少しお安く買えるそっくりなニットがコチラ。
【BN-18FM-019】
BATONER BN-18FM-019 リブクルーネック for MEN - DIMPLE
BATONER(バトナー)のリブクルーネックです。
品番は「BN-18FM-019」。
後ほど解説しますが、バトナーは似たようなニットでも全然作りが違うので、注意してください。
バトナーは、山形県にあるニット製造工場「奥山メリヤス」の自社ブランドで、いわゆる「ファクトリーブランド」にあたります。
グッチやマルジェラなど錚々たるブランドのニットを作っていたという工場。
先のAURALEEのニットもここで作られているというわけなのです。
(私はどれがそうなのか確認出来ませんでしたが、URU(ウル)のニットもここだとか。)
バトナーのメインとなるニットはまた別で、この「BN-18FM-019」は流通が比較的少なく、私も目にする機会がなかなか無かったのですが、まあびっくりするくらいAURALEEのリブニットとソックリ。
でも工場が同じなら当たり前ですよね。
コピー商品とかそういうのではないです。
そしてこれ、どれくらい同じかと言うと…。
いやもう本当にほぼ同じです。
これ単体でタグ無しに見分けるのは相当詳しい人じゃないと無理じゃないかな…。
もちろんこまかーい部分、ディテールでの編み方の違いなどもあるにはあるのですが、それはAURALEE内でもありますし、そもそもブランド内やシーズン違いとかでもこれくらいはあるのでは?という程度の違い。
サイズ面で一番違うのは、袖がバトナーの方が長いくらいで、同サイズのものを重ね合わせるとほぼピッタリと重なるので、サイズ感なども同じ。
よくこのブランドとこのブランドはソックリ!使用している素材もおんなじ!!などと言われることがありますが、使っている素材は同じでも、使われている糸の量が全然違ったりということがあるのですが、重さも一応測ってみたところ、バトナーが810g、AURALEEが845gと、この程度なら誤差レベルと言った所(実際素人の計量ですし)。
糸の量をそんなに大幅に変えているっていうこともなさそう。
素材自体も、AURALEEは極細繊維であるスーパー130's原料、バトナーはメリノウール、風合いの違いは後述する染料の違いもあるとは思うのですが、そこまで大差は無いかな?
滑らかさや艶感が違う…ような気もするレベル。
素材の違いをもって廉価品である、という印象はないですね。
ここまでくると、AURALEEのリブニットは、バトナーへの別注品と考えたほうがいいのかなという。
見た目上の一番の違いは、染料の違いらしく、AURALEEとはカラーバリエーションが異なります。
バトナーは植物染料による素朴な色合いが特徴。
例えば同じ単体では白に見えるこれらのニット。
重ねてみると違いがハッキリとします。
オーラリーはアイボリー表記で、バトナーはピンクベージュ表記。
オーラリーのアイボリーは、すこーし緑がかったような色味で、バトナーのピンクベージュはその名の通りピンクがかったベージュ。
どちらかと言えば、バトナーのピンクベージュの方が、黒、ネイビー、グレー、ブラウンなどメンズのアウターの基本色と相性は良いですね。
もちろんAURALEEのブランドタグにはそれだけの価値がある…と言えばそうなのでしょう(実際リセールバリューは違ってきます。)が、ここまでくるとバトナーを推したくなるところ。
そもそもAURALEEのリブニットがかなりオススメのニットでしたからね。
私は今回の比較もあってピンクベージュを購入しましたが、このバトナー「BN-18FM-019」はピンクベージュの他にも、カーキやブリック(オレンジ掛かったブラウン)など魅力的な色が揃っています。
ただAURALEEに気を使ってなのか?あまり見掛けない品番になっています。
ちなみにバトナーはAURALEEなどのようにメンズレディースでサイズの統一がされておらず(オーラリーはレディースは0/1番、メンズは3/4/5番)、メンズレディースともにサイズ1からの表記になっています。
品番「BN-18FM-019」の真ん中、「FM」がメンズ、「FL」がレディースなので、そこで区別しましょう。
BATONER BN-18FM-019 リブクルーネック for MEN - DIMPLE
※ネット上ではこの品番はほとんど売り切れのようですが、記事執筆時点で取扱・在庫のある実店舗としてはSTUDIOUS 2nd原宿店、伊勢丹メンズ館があります。
実店舗なので、在庫の変動等はお問い合わせください。
バトナー定番はシグネチャーニット
バトナーは非常に多くのバリエーションのニットを出していますが、おそらく多く見掛けるのがこの「BN-18FM-016」、通称「SIGNATURE CREWNECK」の方でしょう。
【BN-18FM-016】
https://www.oneness-article.com/products/detail96083.html
先程の「BN-18FM-019」に比べると、編み目がざっくりとしていて、その分ふっくら感や、ふわっとした質感が特徴になっています。
見た目は同じリブニットでも、間近で比べてみると両者は全く違うニットになっています。
https://article.oneness-blog.com/archives/6634
こちらの最大の特徴は、肩のバイアス状に切り替えているところで、バトナーの技術力を見せつけるようなデザインになっています。
こちらは素材自体は先程の「BN-18FM-019」と共通らしいので、ピンクベージュの色味などは全く同じです。
こちらの方が多く出回っている分、より実物を見やすいと思います。
2018AWBATONERバトナー SIGNATURE CREW NECK
こちらはしっかりとリブがあり、ストンと落ちる感じはしないのでご注意を。
好みの違いもありますが、私は「BN-18FM-019」の方が好きですかね…。
その他今季注目の柄ニットなど、魅力的なアイテムがどんどん投入されているバトナー。
今後予定しているニット特集では、そちらもフォロー出来ればと思っています。
今年以降、ニットを買うならかなり注目のブランドになってくるんじゃないでしょうか?