秋モードが加速中!男を上げてくれる「勝負シャツ」、紹介しましょう。
秋はまず長袖シャツの季節!
ようやく爽やかな風が心地良い、シャツの季節になってきました。
先日発売されたユニクロUや無印良品にもデイリーに使える「コスパの良いシャツ」がありましたね。
今日はちょっとお値段はするけれど…男を上げてくれる「勝負シャツ」を紹介しましょう。
シャツはココ買っておけば間違いない!?
私はカットソーが大好きで、ブログでもお値段高めのものを結構紹介していると思うんですが、正直カットソーにこだわるのは一番最後で良いと思っています。
最近はユニクロでも良いものがありますし、今年で言うと春に出たユニクロUのスーピマコットンカットソーなんかは着るたびに「これが1500円ってすげえな…」と思ってしまいます。
この秋のユニクロUにも良い長袖カットソーがありました。
カットソー好きとしては、嬉しいような、悔しい?ような。
一方で同じデイリーアイテムでもシャツに関しては、安めのものと高めのものでは相対的にとは言え、かなり分かりやすく差があると思っています。
私のお気に入りブランドでは、シャツに強かったオナーギャザリングがブランド終了してしまったんですが、今シャツはココ買っておけば間違いない!というブランドはまずはCOMOLI(コモリ)でしょう。
ブランド名を冠したその名も「コモリシャツ」は、「『余裕』を感じさせるもの」という今のトレンドの根底にあるキーワードを最も表現しているアイテム。
これ、いわゆる「ビッグシルエット」ではないんです。
極端に身幅が広いわけでもないし、肩がドロップショルダーのように落ちているわけでもない。
例えるなら、ジャストフィットのシャツを1サイズ大きめにサイズで選んで、そこから細かい部分を丁寧に調整していったような、そんな感覚を覚えるシャツです。
「シャツだけはジャストフィットが永遠の正解だろう」と以前は思っていましたが、少なくとも「今」はコレが正解なんじゃないか?と思わせてくれる絶妙なサイズ感だと思います。
エリは小さいし、アームホールもタイトまでは行かないけれど、細め。
(洗濯をしていくとさらにグッと身体にフィットしたサイズ感になります。)
各部の絶妙なゆとりを取ったサイジングと長めの後ろ身頃によるゆったり感で、今らしい余裕感を感じられるシャツになっているんですね。
前から見るとそこまででは無いんですが、横や後ろからみると背中からスソに掛けてのラインがふわっと膨らんで見えるような、そんな作りになっているんですね。
http://maw-sapporo.com/mens-news/comoli-band-collar-shirt-comoli-shirt
サイズを上げたシャツに表れるような、そんなふわっとしたもたつき。
身幅や着丈と言った採寸情報には表れない、ここがコモリシャツの「仕掛け」や「遊び心」であり、一方で最初とっつきにくい「難しい」ところでもあります。
以前書いた記事でも「映画やドラマで見るような。本来タックインすべきスソを出して、絶妙なだらしなさを演出したドレスシャツ姿」と表現したと思うのですが、そんな
非常に色気のあるシャツです。
色気と難易度はトレードオフ的なところがありますね。
「白シャツの攻略法」はnote「オシャレ脳を鍛えよう!」コラム内で解説しています。
毎回大変人気のあるコモリシャツで多彩なカラーバリエーションが作られるのですが、今季はカラーバリーエーションが少なくて、白と薄いサックスブルーのみ。
そのせいかどちらの色も在庫がどんどん欠けて行っていて驚きます。
実はコモリシャツ、春先のピンクなどシーズン限定の人気カラー以外はゆっくりでも大丈夫だったんです(未だに春先の在庫が残っていたりします)。
2色に選択肢を絞ると、選びやすいと言うか、選べないからこそというか、こんなにも早く欠けていくものなんですね。
もう1つこのブランドで定番なのがオープンカラーシャツ。
全体のデザイン、細部の作り、ステッチなどドレスシャツの趣が強いコモリシャツに比べるとこちらは大分カジュアルなシャツ。
またアウター的に「羽織る」ことにも向いたシャツですね。
こちらはエリにいわゆる「台襟」というパーツが無いアイテムです。
出荷のときのアイロンプレス(もしくはお店でのプレス)によっては、レギュラーカラーっぽいですが、台襟が無いですから、着ているうちにエリがどんどん寝て、開いていきます。
生地は厚いわけではないですが、「度詰」と言って密度を高くしているので、着てみるとコモリシャツに比べて少しキツく、タイトめに感じます。
背中のセンタープリーツが無いなどの違いもありますが、同じサイズのコモリシャツと重ねて見るとおおよそのサイズは一致するので、素材による違いも大きいんだと思いますね。
袖丈長めなので、サイズアップは慎重に。
「柔の服」、「剛の服」の原則に従って、こちらはコモリシャツに比べると大分着やすいです。
後ろや横から見たときのふわっとしたラインもありません。
クセが無く、その点でも着やすいと言えるでしょう。
そのかわり、色気では負ける、と言った感じ。
このアイテムの最大のウリは、色気ではなく色味でしょう。
なかなかお目に掛かれない綺麗なパープルをしています。
こういう色味っていうのは縦糸と横糸がバチッと噛み合わないと出来ないそうなんですね。
「濃いネイビー」と互換性がある(「スライド」出来る)と考えてもらって良いと思うのですが、カーキやグレーのパンツもいいですし、今季のパンツのキーカラーブラウンと合わせたいカラーですね。
他人との「差別化」っていうのは、何も変な物を身に着けろっていうことじゃないんですよ。
よくある配色パターンに、互換性があるちょっとだけ珍しい色を置き換えてみる。
「ズラす」。
こうして少しずつ洗練されたスタイルを目指していく、っていうのが王道的な「差別化」だと私は思うんですね。
この「色配置のセオリーを置き換える」、という手法についてはまた今度じっくり解説したいと思います。
オープンカラーシャツが苦手…という人は、秋はモックネックカットソーを合わせてあげるのもいいですよ。
どんどん開いていってしまうエリ元を、モックネックで埋めてあげるイメージですね。
半袖から長袖になるだけでバランス的に大分着こなしやすくなりますが、さらにこういったフォローの仕方もあるので、秋口こそオープンカラーは攻略しやすいと言えるかもしれません。
AURALEEのシャツは極上の生地を使用!
COMOLIとよく並んで扱われるAURALEE(オーラリー)。
素材の良さを打ち出すブランドは多数ありますが、ここは分かりやすく生地の肌触りが良いのが特徴。
このブランドの「ウリ」的な生地であるエジプトの超長綿「フィンクスコットン」。
クリーニングに出して返ってくると、「あれ?こんな色のウールパンツ持っていたっけ?」と勘違いしてしまうほど、コットンとは思えない滑らかで綺麗な表面感、ツヤ感を見せてくれます。
シャツの場合このフィンクスコットンを超高密度で織り上げて、一度硬直させる加工を施す。
さらにそれを何度も叩いてもみほぐして柔らかくする。
…なんて聞くと、んん?これ一体何がやりたいんだ!?となると思いますが、着てみると凄まじい肌当たりの良さ、滑らかさが出ているんですね。
高密度によるハリ感は保ちつつ、です。
AURALEE WASHED FINX TWILL BIG SHIRTS
加工にしても、正直それって造り手側の自己満足じゃない?っていうものも多いのですが、ハッキリとした違いを生んでいます。
これは、少なくともほかのブランドは同じ値段では真似出来ないと思いますね。
ここは同じ素材で同じアイテムを2タイプ出すことがあるのですが、 シャツはビッグシルエットのものとレギュラーシルエットの2種を出しています。
AURALEEのビッグシャツは通常のシャツに比べて、身幅もそうですがアームホール(ソデの太さ)が違います。
レギュラーシルエットに比べて大体5cmくらいは太いですね。
なかなかアームの太さを採寸してくれるサイトって無いので、数値では分からないけれど、着たときにハッキリとした違いになってきます。
http://zozo.jp/shop/bshop/goods/33853261/?did=58488147
袖丈も若干長めで、このモッサリとした感じをあえて強調しているわけなんですね。
よりトレンド的なシルエットを作り出します。
ビッグシルエットから遅れて発売されたレギュラーシルエットは、対照的にかなり身体にフィットするタイトめな作り。
AURALEE WASHED FINX TWILL SHIRTS(A8AS01TN))
エリのカタチもレギュラーカラーからワイドスプレッドカラーになっています。
AURALEEの良いところは、こうして色々なバリエーションを出してくれるところですね。
売上が絶好調なブランドだからこそ出来ることでもあるでしょう。
難易度を低く、でも今っぽく…というわがままを叶えるシャツ
コモリシャツは、余裕感と色気のあるスタイルを作れるシャツではあるのですが、それでもやはり若干の難しさがあるのです。
難易度は低く、でも今っぽい、という物が欲しいなら、YAECA(ヤエカ)のコンフォートシャツ「リラックスロング」をオススメします。
http://heidemarie.shop-pro.jp/?pid=117513300
ヤエカのコンフォートシャツには、「スタンダード」や「ワイド」など着丈や身幅などシルエットを細かく調整し直した様々なタイプが有るのですが、「リラックスロング」は身幅はやや広めに、着丈は長く取ったタイプ。
これが「今っぽいゆるさ」と「取り入れやすい難易度」のバランスが最も取れたシャツの型だと思います。
http://heidemarie.shop-pro.jp/?pid=117513300
身幅のゆるさ、着丈の長さが求められるのが今のシャツのトレンドですが、そのどちらもやり過ぎていない絶妙なバランス。
スナップボタンや、スラッシュポケットなど、あまりシャツには見られないディテールもそこまで悪目立ちせず、「遊び心」として許容できる、スタンダードな白シャツですね。
「白シャツ」や「デニム」という1つのアイテムに対しても幅広い型数を作る代わりに、なかなか1型1型の数が少なく、タイミング次第では本店などでも実物を見ることが出来ないブランドなのですが、1型推薦するとしたらこれですね。
MARKAWAREのコンフォートは現代的なスタンダードシャツ?
「素材マニア」と言って良い、デザイナーのこだわりを感じるブランドMARKAWARE(マーカウェア)。
SUPIMA BROAD REGULAR COLLAR SHIRTS comfort-fit
そんなMARKAWAREの「comfort-fit」のシャツは、 身幅も大きく、着丈も長く。
特に恣意的にどこかを目立たせるように大きく作ったのではなく、全てのバランスを大きく作ったようなシャツ。
ハリ感と肌触りの良さを追求した生地で作られ、ブランドサイドとしては洗濯乾燥後アイロンプレスを掛けずに「洗いざらし」で着て欲しいとのこと。
本店にはウォッシュ後のサンプルが置いてあるのですが、安めのブランドのそれとは全く異なる、雰囲気と味のあるシワ感が出ていました。
また素肌で着ることも推奨していましたね。
(私としては、少なくともタンクトップ着用をオススメしますが…)
ただこのシャツ、全ての作りが大きいので、やはり体躯がある程度ある方にオススメしたいところ。
ビッグシルエットに慣れた大人の現代的なスタンダードシャツと言ってもいいでしょう。
秋に着たいベージュのシャツならコレ!
白シャツをライトグレーやベージュにちょっとだけ「ズラす」だけで取り入れやすくなる…。
以前からこれを提唱しているんですが、これまたなかなか良いものが無いのがライトグレーやベージュのシャツだったりします。
そんなベージュシャツのオススメは、セレクトショップconfect(コンフェクト)のオリジナルアイテム、「High Count Linen Regular Collar Shirt」。
High Count Linen Regular Collar Shirt
リネン(麻)素材のものとしては極細の糸を高密度に織って、手の込んだ特殊加工でリネンとは思えない滑らかさを生んでいるアイテム。
この質感なら、秋冬でもOK…というより秋冬こそでしょう。
縫製工場を母体とするブランドらしく、カジュアルシャツながらドレスシャツのような縫製で仕上げているので、素材感的にはカジュアルでもどこか綺麗な着こなしが出来ますね。
リネン素材ではあるけれど、しっかりアイロンさえしてあげれば、ちょっとだけかしこまったレストランにも着ていける、そんなキレイ目シャツです。
麻のナチュラルさだったり、温かみのある質感も残しながら、タンクトップの上から着てもチクチクっとした特有の刺激がないという、リネンにこだわったショップならではのアイテムです。
前から少しだけアイテムを紹介していたコンフェクトも8月下旬より、オンラインショップがスタート(正確には以前休止していたものを再スタートらしいですが)。
通販がしやすくなりました。
シャツも「ゆとり」の時代です
シャツがジャストフィットから、少しずつ大型化してきているのはお伝えしている通り。
少なくとも、きっちりドレスシャツのようなサイズ感で作ってしまうと、カジュアルシーンでは着こなしにくくなってきています。
デザイナーズブランドだけでなく、「ジャスト1万円」くらいの価格帯でもその波は波及してきています。
この価格帯でのシャツは毎回なかなかの出来でオススメしている417 EDIFICE(フォーワンセブン エディフィス)のその名も「ユトリ」シャツ。
身幅や着丈を、サイズアップしなくても十分余裕が出る用にゆったりとさせながら、アームホール部分を極端に太くはしないことで「ビッグシャツ」化はさせずに、自分のジャストサイズを選んでもゆとりのあるサイジングを誰もが体感出来るようにしているんですね。
どうしても今のトレンド的なサイジングにするためにサイズアップを行うと、今度は袖丈が長くなってしまって…という悩みはよく聞くのですが、これならそういう心配はしなくてもOK。
こちらは綿100で、ベージュはツヤ感抑えめ。
ブルーはツヤ感ありです。
M.A / マニュアルアルファベット 別注 RELAX ユトリ ST シャツ
こちらは同じ「ゆとり」サイジング仕様で、マニュアルアルファベットに別注したもの。
マニュアルアルファベットは国産シャツメーカーで、デザイナーズほどではなく程よい値段でシャツを提供してくれているブランド。
生地が化繊混になっていますが、吸い付くようにしっとりとしてシワになりにくく、綺麗な表面感になるのが特徴になっています。
シャツは2万円くらいから質がグンと良くなります。
それが分かっているので、正直なところ、やや「中途半端」な感も否めない価格帯・ゾーンではありますね…。
デイリーユースなのか、勝負シャツなのか。
今季はこのへんの価格帯だと、ムジラボの健闘ぶりが光っていましたね。
男にとってちょっと特別なアイテムである「シャツ」。
いざ!というときに着たくなるさらに特別な1枚を探してみてください。