無印良品のMujilabo(ムジラボ)第三弾はシャツ!新型ドロップショルダーのスタンドカラーシャツなど、4型がリリース!
ムジラボ第三弾は「シャツ」!
ムジラボ2019SSは、1月ごとにアイテムテーマを変えてリリースされる形式。
1月はコート、2月はパーカー、そして3月は「シャツ」でした。
今回は計4型で、ムジラボ既存のシャツの型に、これまた既存の生地を新しく組みわせたアイテムや、既存の生地を使いながら全く新しい型のものなどもあり、まさに実験的なラインナップになっています。
2月のパーカーがすこぶる良い出来だっただけに、今回も特A注目アイテムがあるのか!?
見ていきましょう!
綿高密度スタンドカラーシャツ
アイテム名にもある「綿高密度」という生地は、昨年2018AWのムジラボで2型のシャツに採用されていた生地です。
薄手ながら非常にハリ感が強く、コットン100%ながらまるで化繊混かのような、まっさらで無機質な質感も感じる生地になっています。
これが、昨年から今年に掛けてムジラボのいわば必勝パターンになった感もある「ドロップショルダー」を採用した完全な新型スタンドカラーシャツとして発売されました。
特徴としてはスナップボタンを全てのボタンに採用し、着脱を可能な限り容易にしている点。
スナップボタンを使ったシャツを出しているブランドとしてはまず「ヤエカ」が思い浮かびますし、このシャツのボタンも一見するとヤエカを彷彿とさせます。
ただ、このシャツは着脱の容易さを徹底していて、フロントのボタンをたった3個にまで減らしています。
「より着脱しやすい、新世代のシャツを作りたい」という、ムジラボらしい試み。
ただなあ…これによって第○ボタンまで締める、開けるといった細かい調整が出来なくなっています。
一番上のボタンを留めるか、あるいは全てのボタンを閉めず羽織りで着るしかない。
生地のハリ感が強く完全なボックスタイプで、羽織にはあまり向かない形ですから、着こなしの幅は結構狭くなるでしょう。
一枚で着るなら公式オンラインの着用画像のように、まずはボタンをしっかり閉めて、ボックスシルエットを強調して着てみると良いでしょう。
ドロップショルダーも、ハリ感の強い生地だけにあまり綺麗に落ちてくれる感じがなく少々微妙…。
かと言ってハリ感が強い素材故にサイズを上げて良い感じもなく。
2018AWの綿オックスフォードドロップショルダーシャツとはそこらへんも異なります。
唯一良い点としては、ハリ感の強い生地だけにスタンドカラー、首周りがシャープに、ちょっとしたシャツブルゾンのようなスタイリッシュな雰囲気が出るところ。
特に黒を選ぶとシャープですね。
ドロップショルダーと身幅で緩さを出していますが、袖に向かってピッタリ細くなるアームホールでスタイリッシュな方向で着たほうが良いかも。
春コートの中に着るシャツブルゾン的な使い方もアリですね。
単にシャツとして見てしまうと、微妙なのですが。
コートにボタンを開けずにインするとベスト的な見え方もしてくれます。
ちょっとこれ試着の時に試してほしいですね。
期待していたグレーはほんの少し緑掛かってしまっていて、クリーンなライトグレーではありません。
別に悪い色では無いのですが、こういった色は上手く使わないと「濁(にご)り」が強調されてしまうので、ちょっと合わせを考えさせられる色味ですね。
綿高密度ドロップショルダーシャツ
今回は上記綿高密度生地を使ったオープンカラータイプのシャツもありました。
スタンドカラーシャツとは綿高密度生地を使用している点以外は全くの別モノ。
こちらは黒の他に白、ネイビーやサックスブルーがあります。
こちらはスナップボタンは一番上のボタンのみで、スソもシャツとしてはオーソドックスなラウンド型を採用しており、羽織った時の着こなしやすさはスタンドカラーシャツよりも上。
特にネイビーは発色が綺麗なのですが…。
一番上のスナップボタンが、ボタンを外してオープンカラーとして着用する際見えるデザインになっており、これがちょっと目立つんですね…。
一番上だけスナップボタンになっているのはオープンカラー→レギュラーカラーへのスイッチを簡単に、という意図だと思うのですが…。
見せてしまうには少々安っぽいスナップボタンでもあるのでこのデザインはどうなのかな…?
形は綺麗なだけにちょっとその点が惜しいと思ってしまいました。
綿オックスフォードノーカラーシャツ
こちらは2018AWでも使われていた「綿オックスフォード」生地を、これまた2018AWでは綿高密度生地でリリースされていたノーカラーシャツのカタチで作ったというもの。
参考 Mujilabo2018AW 綿オックスフォードドロップショルダーシャツ
ムジラボは全くの新型もあるものの、同じカタチと生地を入れ替えて色々実験している感じですね。
綿高密度生地は、薄手でハリ感が強い上にまっさらな、ちょっと無機質にすら感じる質感をしていますが、綿オックスフォードは厚手でクタッとした生地感で、ムラ感のある色が特徴ですから、真逆の素材感ですね。
同じ黒でも全く違うアイテムに感じます。
こちらは簡易型のGジャンのようにも使えるアイテムです。
これも悪くはないんですが、ちょっとパンチ不足かな…。
この生地はやはり昨年のドロップショルダーシャツが際立って良かったです。
綿オックスフォードカーディガン
こちらは、今季2019SSのムジラボ第一弾にあった「ジャパンファブリックインディゴカーディガン」を綿オックスフォード生地に置き換えたもの。
綿オックスフォードによって優しい雰囲気のアイテムに生まれ変わっていますが、やはりジャパンファブリックインディゴはムジラボの中でも最上位のキラーマテリアルなので、それと比べてしまうとちょっと…という気はします。
こちらのほうが生地が厚手な分立体感は出ますけどね。
このアイテムのグレーも、生地感は異なるものの綿高密度スタンドカラーシャツと同じ様な色味ですね。
正直、ユニセックスとかリバーシブルとか、コンセプト先行になってしまっているアイテムもありますが、デザインと素材がガシッと噛み合わさった時は、他にはないコスパを発揮するムジラボ。
2019SS第二弾のパーカーに続いて、特A評価のアイテムが無いかと期待していましたが、ちょっと期待はずれだったかもしれません…。
※最近ムジラボ第二弾のプルオーバーパーカーは、在庫は相変わらず完売状態だけれど、オンラインショップ上にページ自体は復活しました。
各アイテムのレビュー中でも述べたとおり、次代のシャツのあり方を模索していたり、カタチと生地を組み替える実験的な試みがなされているので、面白いと言えば面白いのですが、それと服としての良さは別。
もう少しオーソドックスな「シャツらしいシャツ」がほしかった気もしますね…。
流石に8000円でこのクオリティのシャツはセレクトショップオリジナルではなかなか出せないとも思うのですが、今回はそこまで焦らなくても良いかなあ…というのが正直な感想でした。
さて、「次世代の無印良品のベーシックを作る実験室」というコンセプトもあるムジラボ。
そんなムジラボのDNAを受け継いだかのような無印良品通常ラインのアイテムも続々と登場してきています。
ムジラボのDNAは無印良品通常ラインにどう受け継がれているのか…?
ちょうど無印良品週間も始まったので、そこらへんもレポート出来たらなと思っています。