ユニクロU2019AWはかなりトレンド志向に!現状ユニクロに出来るベストなアイテムとは何か?大人にもオススメ出来る枯れたダークブラウンのアイテムも!
先月9月下旬に発売されたユニクロU2019秋冬コレクション。
私もそれこそ何度もお店に足を運んだのですが、今回はいつもとは違う意味でかなり難しいシーズンになりました。
今シーズンは新型がかなり増え、これまでのユニクロUを刷新するようなコレクションに。
と同時に、スーピマコットンTシャツや、エクストラファインメリノを使ったニットなど誰しもに分かりやすくオススメ出来る上質な素材を使ったアイテムは減ってしまったなという印象も。
生粋の服好きは満足しなそうだけれど、そこまでじゃないよ、という人にはオススメ出来る「カンタンにキマるアイテム」もあれば、隠れた名品なんかも…。
今回は全アイテムではなく、数点に絞って注目アイテムを解説していきたいと思います。
現状ユニクロが出来るベストなアイテムはコレ!?
ユニクロでオシャレになれるのか!?というのは、よくテーマになりますよね。
出来る!という人もいれば、出来ないよ、難しいよ、という人もいる。
私はどちらかと言うと、正直カンタンではない、難しいと思っている口なのですが…。
日常服と、オシャレな服、という似て非なるもののバランスの中でユニクロ自身も試行錯誤しているように思います。
ただコレ、かなり頑張っている!というアイテムがコレです。
フリースシャツジャケット
CPOシャツを、デニムジャケットのようなボックスシルエットで作ったシャツジャケット。
発売前はルックでも使われていたベージュに注目していたのですが、蓋を開けてみるとこのダークブラウンが抜けて出来が良かったですね。
ウールは5%だけで、後は化繊でウールっぽい質感を目指した生地なのですが、ダークブラウンが最もウールの質感を再現出来ています。
ボタンの色合いなどでも値段を感じさせない完成度の高さを見せています。
細かいところではエリ裏や袖裏に別布が配されていたりと、そういった気配りも嬉しくなりますね。
生地が良い意味で固く、普通のシャツとは異なりしっかりとシルエットを作ります。
デニムジャケットなどもそうですが、私はこうした固い服は最も難易度が低いと思っています(逆にフニャフニャとシルエットを作ってくれない服は、着る人のスタイルを問います)。
シルエットもボックスシルエットで、スソはまっすぐ。
シャツというよりは、本当にウール版デニムジャケットと言った感じなのです。
そしてゆったりとした身幅、ドロップショルダーというほどには落ちすぎない肩、ゆったりとはしながらも太すぎないスリーブ(袖)など…
トレンドのゆったりとしたシルエットを再現しながら、難易度的にはそう高くならないように適度な節度を持ったバランスで作られている。
ユニクロが今出来る、ベストな洋服の1つの形だと思いますね。
黒いやや太めのパンツなんかを合わせれば、カンタンに今っぽいスタイルを作れてしまうという。
ただ誤解を恐れず言えば、おそらく服好きの方は満足しないんじゃないかな…というアイテムでもあります。
素材はウールを再現しようと頑張ってはいるけれど、ウールの割合は低く、ウールそのものではないし。
このカンタンにキマるこのシルエットも、無難でつまらないと言われかねない。
ただそれこそ棲み分けというもので、「ユニクロのベスト」が、「万人にとってのベスト」である必要はないわけですよね。
今回のユニクロUで最も「オシャレの底上げ」をしてくれるアイテムなのは間違いないでしょう。
無難と断じるにはあまりに惜しいアイテム。
窮屈感が出ると、良さが出ないので、そういう時は1サイズ上げてみてください。
まだ少しですがオンライン・店舗在庫があり、入手可能なようです。
ダークブラウン以外だと、ダークグレーが代替候補になります。
スーピマコットンTに代わる、とりあえずコレは買っとけ!的なアイテムは?
あまりユニクロUに興味がない、という人でもコレだけは買っている…という人が多かったのがスーピマコットンTシャツでしょう。
ユニクロUでは、昨年18春夏から復活したこのスーピマコットンTシャツ。
特に昨年18秋冬、今年19春夏では絶妙なシーズンカラーが登場していただけに、この秋冬も楽しみにしていたですが、何と今回はラインナップから消えてしまいました…。
高級素材だけに、割に合わなかったのかな…なんて思ったり。
そんなスーピマコットンTシャツに代わる、買って損なしというか、コレは買っとけ!的なアイテムがコレ。
実はコレは、今季ユニクロUの本格スタート前から先行販売されていたアイテム。
カットソーは、大雑把に「滑らか系」と「ドライ系」に大別されますが(前者はリングスパン、後者はオープンエンドと言ったりもします。これは使われる糸の撚り方による違いです)、こちらは非常に滑らかなタイプ。
それでいて寒い冬にも使えるように、しっかりと厚手に作られているのがこれまでのスーピマコットンTシャツとの一番の違いです。
インラインほどではないのですが、Uのスーピマコットンもやや薄いという弱点がありましたから。
ネックは通常のタートルネックのように折り返しても良いし、そのまま折り返さず着用も出来ます。
折り返さずに着用する際に、何もしないとピン!とネックが立ってしまい、流石に不自然なので、グッと手で掴んであげて、着用画像のように少しクシュクシュっとなるようにすると自然です。
ただタートルネックって、小顔効果があると言われることが多いのですが、あまりにもネック部分が細いとか、あるいは首を包む面積が大きいと、実は顔が大きい人はより大きく見えてしまったりします。
首が隠されて、顔だけが強調されるので。
クシュクシュのほうが雰囲気は出ますが、あ、顔大きいな…と感じたら、素直に折り返しましょう。
正直に言えば、スーピマコットンTの繊細さや絶妙なカラー展開がない点が不満と言えば不満なのですが、ユニクロのタートルネックカットソーの中では決定版と言える存在。
ユニクロインライン(通常ライン)のソフトタッチタートルネックTの倍のお値段しますが、それ以上の価値があると思います。
やっぱり生地が良いのでね…。
これは、他のブランドではよほど何かストロングポイントが無い限り高い値段でタートルネックカットソーを紹介しづらくなったな…と思うほどですね。
無地の白Tだと、ヘインズがリーズナブルな価格帯ではかなり頑張っていますが、ユニクロUは先に紹介したクルーネックTシャツとこのタートルネックTシャツがかなり良いシーズンでしたね。
欲を言えば来春スーピマコットンTシャツを復活させて欲しいのですが…。
春夏だし薄くて良いのでね。
コーデュロイだけじゃない!Uのパンツ、レベル高いです
今回のUでやたら人気だったのが、コーデュロイパンツ。
ワイドフィットテーパードコーデュロイパンツ
コーデュロイ生地って、1万円台中盤でやっとふっくら感が出てきて、もっと良い物が欲しいとなると3万円を超えてくる…みたいな世界。
なのですが、1万円以下のリーズナブルな価格帯となるとかなりペラペラな物が多く、コーデュロイの畝(うね)だけやっと作りました…みたいなものが多くなる中で、ユニクロは頑張っている方なのです。
セミワイドくらいの丁度良い太さで、テーパードしたこちらのタイプはシルエットも良かったですね。
私も初見ではこのコーデュロイパンツが最も良く見えました。
ただメルカリとか見ると、定価の倍くらいで売られていて、いやいや流石にそこまででは無いだろう…と思ってしまうのですが。
この定価だからこそ価値があるのであって。
ユニクロUにはプレミアを出してまで買いたい!っていうアイテムは無いですからね。
さてもう入手困難となってしまったコーデュロイとはまたタイプが違いますが、今回のUもパンツのレベルが高かったですね。
ワイドフィットストレートジャージーパンツ
試着前は、ジャージー素材という「柔らかい」素材故に、ユニクロでは厳しい類の服なのでは?と思っていたのですよ。
ところが穿いてみると、シャン!とシルエットを勝手に作ってくれる、そういうシルエット再現力の強い生地でした。
これは結構驚きでしたね。
ユニクロのスラックスの生地は、ウールの偽物みたいな質感を目指すととたんに安っぽくなってしまうのですが、これはあえてそこを目指していないので、そうでもありません。
左がダークブラウン、右がダークグレー
結構肉厚ですしね。
シルエットが「ストレート」と言われると身構える人も多いと思うのですが、これ実は純粋なストレートシルエットではありません。
平置きすると分かりますが、しっかりとテーパード掛かっています。
何ならワイドフィット「テーパード」を名乗っている先程のコーデュロイパンツとあまりそのテーパード具合は変わりません。
では何故ストレートであるかのように錯覚するかと言うと、単純に裾幅がこれまでのものより広いのと、丈詰めを前提としたパンツではないにも関わらず丈が長めだから。
こんな感じで軽くクッションを付けて穿くことが前提です。
アパレル業界では「テーパードからストレートへ!」とパンツのシルエットの変化がやたら叫ばれているわけですが、結局「テーパードシルエットからストレートシルエットへ」という流れの本質は、「裾幅を広げること」「スソを長く残すこと」にこそあると思っています。
あんまり純粋なストレートは、そう大規模な流行にならないんじゃないかな?
ただ、これからおそらくメンズのこれみよがしな「くるぶし見せ」は大分減ってきますよ。
こんな感じで、裾幅広め&丈長めで靴にパンツが覆いかぶさるような、そんな足元が増えてきます。
他ならぬユニクロまでが「くるぶし出して行きましょう!」とCMで流しまくってましたよね。
そりゃ当然逆張りする流れになりますよね。
そして速攻でユニクロが追いかけてくる…という流れ。
ドロップショルダーのように、幅広い人に向けて洋服作りをしたいユニクロが追いかけにくいトレンドもありますけどね。
ワイドフィットタックテーパードパンツ
ユニクロUが最近得意としている、タック入りのテーパードチノスラックス。
定番的なアイテムなので、その良さに気付きにくいんですが、今回色が良い。
赤みの少ない、少しだけカーキっぽい濃い焦げ茶。
トレンドど真ん中のカラーであるブラウンですが、淡いブラウンが多い中でこうした濃いめのブラウンは最高に使いやすいと思います。
淡いブラウンのアイテムとグラデーションにしても良いですし、同じくトレンドのベージュ系のアイテムとも相性が良いです。
例えばそこまでトレンドを意識していなくても、なんでも黒のパンツを穿いてしまう…という人は、黒からこういう色に置き換えるだけで抵抗なく、しかも洒落感を出すことが出来ますよ。
春の同タイプのアイテムからは、インタックからアウトタックへと変わっていたりするのですが、それよりも丈が伸びて、裾幅も広がっているのがポイント。
「裾幅を広げること」「スソを長く残すこと」というキーワードが、ここでも反映されているんですね。
今回のUは、結構トレンドに沿ったアイテムが多く、どことなく子供っぽくなってしまっているアイテムが多いのですが、これは大人の男性にも受け入れてもらえるカラーじゃないかなと。
タートルネックカットソーもそうでしたが、よほどストロングポイントがない限り、高いお金を出してブランドのチノパンを買いたくなくなりますね…。
今回のUではファッションにおける中上級者を自認する方にもオススメ出来る数少ないアイテムです。
ユニクロUは本当に一度に大量のアイテムがリリースされる上に、1つ1つのアイテムが、「どういう点に強みがあるのか?」「誰に向けてオススメなのか?」など注釈が多くなるのです。
パッと一目見て、誰しもが素晴らしい!と思えるアイテムを見つけるのは、価格帯的にはやはりなかなか難しくなります。
スーピマやエクストラファインメリノなどの上質素材を使った、パッと見で分かりやすいアイテムは減っていますしね。
今回ブログではアイテムを絞って、じっくりお伝えしていく形としました。
次はユニクロ×アンダーソンですか…。
UNIQLO and JW ANDERSON 2019秋冬コレクション|UNIQLO
ユニクロのデザイナーズコラボシリーズの中では、ややイロモノ的な存在になりつつありますが、果たして今までの評価を覆せるか…?