夏本番間近!夏のコーディネートの完成度をグッとアップさせるタンクトップレイヤード!洗練されつつある今年は、レイヤード向きタンクトップが充実!ドメスティックブランドのオススメタンクトップ、セレクトショップで一番良いタンクトップ、意外と使える!?GU(ジーユー)のロングタンクトップまで一気に紹介!
夏ももうすぐそこ!徐々に半袖の用意が必要となってきました。
今回は半袖シリーズの序章として、夏のレイヤードの必須アイテムタンクトップを紹介します。
新しい形のタンクトップレイヤードが洗練されてきたと感じる今年は、レイヤード向きのラウンドタンクトップが数多く出ています。
それでは見ていきましょう。
そもそもタンクトップのレイヤードって何?する意味は?
タンクトップのレイヤードは、主にカットソーなどとタンクトップの裾丈の長さの「差」を利用してあえて「ヨコのライン」を作ることによって、タテのラインやシルエット全体を綺麗に見せようということ。
https://i.lumine.jp/coordinates/142/52703
そしてもう1つは、このレイヤードによって「奥行き」という情報量が生まれます。
デジタルで絵を描かれる方はご存知だと思うのですが、PCで絵を描く時、レイヤーといって層を重ねるように描いていきます。
一概には言えませんが、この層を重ねれば重ねるほど、情報量に富んだ、緻密な絵になっていきます。
現実のレイヤードにもそんな効果があります。
これは、他の季節に比べて重ね着がしにくく、情報量不足に陥りがちなメンズの夏のコーディネートでは重要な要素になってきます。
人というのは情報量の不足を本能的に感じるのか、Tシャツ一枚だけ、特に無地Tシャツ一枚だけという格好に不安を感じ、情報量を付け足したくなります。
一昔前に、Tシャツにベスト(正確にはジレと呼ばれるドレスアイテム)を重ねるコーディネートが流行りましたが、あれなどはまさに情報量不足に対する不安から来ているのです。
ゴチャゴチャとしたプリントTシャツを着たくなるのも同様でしょう。
夏なのに全身真っ黒になってしまう人も、黒が好きというよりも情報量不足が気になって、というパターンが多いはずです。
ただ、これらの方法は、真夏にはちょっと暑苦しかったり、せっかくの無地Tシャツコーディネートのシンプルさ、簡潔さが無くなってしまいます。
これを無理なく解消する方法としては、一つはアイテムの情報量を上げること。
無地Tシャツと一口に言っても、上質なコットン素材を用いたものは独特のツヤがあり、生地の情報量が富んでいます。
そうしたツヤ感が出しづらい厚手のものでも、シルケット加工のものなどもオススメですね。
そしてもう1つが、タンクトップをレイヤードすること。
上に重ねるのではなく、下に重ねることで奥行きだけを出していけるのです。
より洗練されてきたタンクトップレイヤード
タンクトップをTシャツにレイヤードする、というのは最近始まったものではなく、昔から行われているテクニックです。
しかし今から2年ほど前、ビッグシルエットトレンドの影響から、レイヤードするタンクトップの長さは極端に長くなりました。
あまりに長すぎて、腰全体を覆い隠してしまうものや、「ふんどし」のように見えてしまうものまで。
情報量を付け足すにしても、それは自然なものでなければいけません。
恣意的な情報量の付け足しは、そこに視点が引っかかってしまって、マイナスになってしまいます。
Tシャツやシャツなどのトップスの丈を長くするというのはメンズファッションでも最も難易度が高い着こなしなのですが、この反動からか、レイヤードタンクトップの着丈は昨年くらいから徐々に常識的な範疇に揺り戻しが起こってきました。
そして、最近では「ラウンド」と呼ばれるスソのディテールを持ち、横から見たときも美しいラインを描ける「ラウンドタンクトップ」が充実してきました。
レイヤード向けラウンドタンクトップの本命! CURLY の「AZTEC TANK」
カットソー類といえばまずはココ、なドメスティックブランドCURLY (カーリー)。
curlyは、香川県の縫製工場を母体とするドメスティックブランド。
このブログでも最も登場回数が多いブランドですが、それは素材と縫製にこだわった良質なカットソーをフェアな価格で提供してくれるから。
このブランドはタンクトップもオススメなアイテムなのですが、この夏リリースされたのが「AZTEC TANK」。
CURLY (カーリー)182-00041 【AZTEC TANK】
同名のアイテムは毎年リリースされているラウンドタンクトップの定番アイテム。
独特の、少し太めに取られたストラップなど、形状はそのままに、今年は生地感がかなり変わりました。
表面が細かい鹿の子の様な凹凸のある生地に、肌に当たる裏面はフラットな編地と使い分ける。
これにより滑らかな肌触りを実現しながら、情報量に富んだ生地感を実現しています。
しかも厚みが去年よりもかなり薄くなっているんですね。
透け感はほとんどなく、薄く引き伸ばしたというよりは、タンクトップ一枚になっても恥ずかしくないだけの密度を保ちながら薄くすることに成功したという感じ。
薄くなったことにより、上に着るカットソー・Tシャツに「響く」(シルエットが崩れてしまうこと)危険性が低くなりました。
一応化繊混紡なのですが、それが気にならないくらいに、というよりも綿100%よりもむしろ着心地はアップしています。
このブランド、常に生地開発を行っており、年を経るごとに製品の質が上がっているというのが凄いところです。
ただ一点注意しておきたいのは、今回のタンクトップのライトグレーは、このブランドで以前紹介したSDHシリーズのような少し紫がかった綺麗なライトグレーではなく、光の当たり具合によっては若干カーキがかったようなグレーになっています。
同じブランドの同じカラー表記でも、アイテムや素材によって全く色味が異なってくることがあるのです。
セレクトショップオリジナルのラウンドタンクトップならコレ!
今年はタンクトップレイヤードも洗練されてきていて、ラウンドタンクトップも充実しているというのは冒頭でお伝えした通り。
本当に今年はどのセレクトショップもラウンドタンクトップを同じような価格で出しています。
ジャーナルスタンダードrelume TCワッフル レイヤードタンクトップ
nano・universe ローマジャガードラウンドタンクトップ
UNITED ARROWS green label relaxing ST ワイドリブ ロング タンクトップ
価格帯は同じでも、その出来の差は、ちょっと激しかったりします。
セレクトショップオリジナル品で一番良いのは URBAN RESEARCH DOORS (アーバンリサーチドアーズ)のワッフルタンクトップです。
「ワッフル」というのはお菓子のベルギーワッフルの表面のように凹凸感を出した織り方のこと。
夏場は肌との密着を防いでサラッとした着心地をキープしてくれるのに加えて、スソからレイヤードして見せた時にこの凹凸感がポイントにもなってくれます。
アーバンリサーチドアーズのワッフルタンクトップの良いところは、1つは横から見た時にしっかりと前後差のあるスソ形状をしており、またこれを繋ぐ際に深いスリットのような形状を持っていること。
スソにスリットという切れ目が入っていると、腰で生地が溜まらずスッと落ちてくれるのですが、それと同じような機能を果たしてくれます。
またこの価格帯で身体に密着するようにタイトな作りで作ってしまうと、肌触りは悪いし、綺麗なレイヤードにもなりにくいのですが、これはゆったり目に身幅が取られているので身体にまとわりつかず生地が落ちてくれます。
同価格帯だと生地感やタイトな作り過ぎてせっかくレイヤードさせたスソがめくれ上がるようになってしまったり、着心地が悪すぎたりするのですが、これは及第点以上のレイヤードスタイルが作ることが出来ます。
ラウンドの角度も緩やかなので、前から見た時に「まっすぐ」なレイヤードラインを作りやすいのもポイント。
「DRY-X」という機能糸を使っているそうなのですが、ポリエステルを使用した生地にありがちなザラッとした肌に引っかかる感じがなく、ソフトな肌当たりで長時間着ていても不快感はそこまでありません。
(前述のcurlyのものに比べると、やはり着心地は劣ってしまうのですが…)
厚みも比較的無くて、上に着るカットソーに響きにくいかと思います。
ライトグレーの色味も、合わせやすいクリアで綺麗なものに出ているのも良いですね。
(アーバンリサーチ ドアーズ) URBAN RESEARCH DOORS ワッフルタンクトップ DR85-11Y001 38
※URBAN RESEARCH DOORSは、URBAN RESEARCHの別ラインで、URBAN RESEARCH 本体とは別のショップである「URBAN RESEARCH DOORS」で展開されています。
意外と使える!?GU(ジーユー)のロングタンクトップ
このブログでは登場することが稀な、GU(ジーユー)ですが、タンクトップは以前紹介したことがあったと思います。
その時のタンクトップとは全く違う商品になってしまったのですが、GUからもレイヤードに適したラウンドタンクトップが出ています。
http://www.uniqlo.com/jp/gu/item/302348
GUの「ワッフルロングタンクトップUR」は、これまで紹介してきたレイヤードに適したラウンド型タンクトップ。
http://www.uniqlo.com/jp/gu/item/302348
綿・ポリエステル混紡のちょっとボテっとした生地ではあるのですが、形は意外と悪くない。
しっかりと深めのスリット機能を果たしてくれるラウンドタイプで、生地に重みがあるのでしっかり落ちてくれます。
http://www.uniqlo.com/jp/gu/item/302348
ボテっとした生地感だけに、上に着るカットソー・Tシャツに響かないよう、少し厚手のタイプと重ねる必要があるでしょうが、レイヤードスタイル自体は結構上手くキマります。
正直店頭で見た時はどうなのかな?と半信半疑だったのですが、着てみると悪くない。
レイヤードは見える面積はほんの少しなので、そこまでこだわれないよ…という方は、これでも充分かもしれませんよ。
セレクトショップオリジナル品でも外れ気味の物だと、これの方が良いんじゃないか?と感じるほどです。
※「ロング」の名の通り、他のレイヤードタンクトップに比べると少し着丈が長めなのでご注意を。
何でもかんでもタンクトップを合わせるのは止めよう!
ここまでレイヤードタンクトップを紹介してきたわけですが、最後に
「何でもかんでもタンクトップを合わせるのは止めよう!」
というのは是非言っておきたいところです。
確かにタンクトップレイヤードには、冒頭でお伝えしたとおり、あえてヨコのラインを作ることでタテのラインを強調し、シルエット全体を綺麗に見せたり、また奥行きという情報量をコーディネートに与えることが出来ます。
ただ、それはレイヤードが上手く行けばの話です。
レイヤードはすればするほど難しくなる。
何故なら、服は重ねることで、上に着たもの、下に着たもの、それぞれに「響き」が生まれてしまい、シルエットが崩れてしまうことも多いからです。
お互いの色が干渉して濁って見えてしまったり、あるいは中のタンクトップが透けて見えてしまったり。
上質なカットソーなどは、タンクトップを入れることでせっかくの肌触りや着心地が損なわれてしまうことも多々あります。
個人的には、インナーとしてオススメしているような薄手のカットソーはタンクトップは入れません。
1枚で着るのに適したある程度厚みのあるカットソーにはタンクトップを入れることが多いですね。
また、スソが出すぎてしまえば恣意的になってしまったり、だらしなく感じたり、負の情報量を与えてしまいます。
メンズは鏡で前からチェックはするものの、横からの見え方、後ろからの見え方をチェックしたりしない人が多いものです。
特に後ろからスソが中途半端に、だらしない感じで出ていると、その部分がすごく目立ってしまいます。
是非色々な角度からチェックして、洗練されたレイヤードスタイルを目指してみてください。
これから少しずつ半袖の記事も書いていく予定です。
お楽しみに。