アウトドアブームの最中発売されたUNIQLO and White Mountaineering(ユニクロ&ホワイトマウンテニアリング)、酷評が多い!?実際どうだった?
外から見ていても、正直とても好調とは言い難いアパレル業界。
そんな中唯一好調に見えるのが、アウトドアというキーワードです。
世はすっかりアウトドアブーム。
スノーピークとか絶好調ですからね。
そんなアウトドアブームの中で発売された、UNIQLO and White Mountaineering(ユニクロ&ホワイトマウンテニアリング)。
White Mountaineering(ホワイトマウンテニアリング)は、相澤陽介氏が手掛けるドメスティックブランド。
「服を着るフィールドはすべてアウトドア」がコンセプト。
これは2010年代に本格的に流行し始める、アーバンアウトドア(街着とアウトドアウェアを区別しないファッションのこと)の先駆けと言えるかもしれないですね。
今はもう街でノースフェイスやパタゴニアを着る、って当たり前ですから。
今回のユニクロとのコラボレーションは、アイテム数は全て合わせても9種類と大規模なものとはならず。
UNIQLO and White Mountaineeringアイテム一覧
このうちメンズが対象とされているのは、4アイテムだけ。
また店舗限定は掛からず、基本的にはほぼ全てのユニクロ店舗で購入できるものになりました。
そんなわけで盛り上がりはどうなのだろう?と思ったのですが、発売日(10月15日)には大型店では行列が出来ていたようですね。
私は近くのユニクロで見ましたが、開店から結構人居ましたね。
私が4アイテムの中で一番良いなと思い、買ったのは「フリースオーバーサイズジャケット」。
フリースオーバーサイズジャケット
毛足の短いフリースと、毛足の長いボアフリースの組み合わせた、MA-1を模したようなフリースジャケット。
しっかり保温性もあるライトアウターですが、カーディガン感覚でかる~く着れて、そのまま外に行くことも可能なアイテム。
ボアフリースのアイテムが流行って数年経ちますが、かつてユニクロUで出たボアジャケットは、カチカチに固くて着心地悪かったのですが、これは着心地は本当に良好。
風を防ぐことは出来ませんが、保温性は大したもので、寒い時でもこれを羽織ってしばらく経つとじんわりと温かくなってきます。
家の中でも着ていられるし、このまま外にも行けるし、という今の時代にマッチしたアイテムだと思います。
最近寒いので、購入後家の中ではコレばかり着ています。
本当、着心地良いんですよねコレ。
価格は5000円。
ユニクロとしては、割と高い部類に入ると思いますし、勝負服として気合を入れてデートに着ていく服というわけでもないので。
あくまで日常着として、生活を快適に、ちょっと気分良くしてくれる服、という立ち位置ですから。
その価値があるか?と言われてしまうと、すごく微妙。
自信満々で、いやコレ買ってみてください!という服では無いんですよ。
ただ買ったら買ったで、このシーズンはこればかり着ていたなあ…となるアイテムになることは間違いありません。
やっぱりいつもいつも力の入ったアイテムばかりが洋服ではないですからね。
こういう服ばかり買っていても、それはそれで駄目なのですが。
サイズは「オーバーサイズ」と言いつつも、標準よりもちょっと緩いかな?くらいのゆったり具合。
+Jなどだと、Sサイズでも大きかったりしますが、今回男女兼用展開ということもあってか、そこまで過度に大きくはないです。
Mサイズが適正と出てくるような平均身長・平均体重くらいでも、Lくらいに上げて着たほうが洒落感が出ますよ。
そこはやはりユニクロ寄りなんですよね。
ジャストサイズで着てもカッコいい、みたいなシルエットの機微は無いので。
ジャストサイズで着てカッコいい、となるには着る人のポテンシャルが要ります。
そうするとソデが長くなって、リブでクシュクシュと溜まる感じになりますが、これも今のトレンドからするとあまり問題ありません。
今季もクシュクシュと溜まるようにあえてソデを長くしたニットよく見ますし。
ただこれも、どうしても抵抗があるなら止めておいたほうが良いでしょう。
何度も言いますが、無理して買うほどでは無いので。
基本MA-1デザインなので、出来るだけパンツはスッキリ見せた方が良いですね。
こういったデザインを太いパンツと合わせてしまうと、全体が野暮ったく見えてしまいがちなので…。
スキニーパンツを普段から穿いている、という人はそのままでも良いのですが。
最近穿いていないという人は何も今からスキニーパンツを探したり、クローゼットから引っ張り出してくる必要はありません。
久しぶりにスキニーとか穿くと、こんなの穿いていたのか!?と違和感が凄いですし。
要はスッキリとさえ見えれば良いので、以前紹介した、ユニクロUのレギュラーフィットジーンズで大丈夫。
このアイテムに関しては、カラーはブラックで良いですね。
オリーブはちょっと安っぽさが隠せていないのと、毛足の短いフリースと、毛足の長いボアフリースの切り替えが後ろから見た時などに滑稽なんですよね…。
またこのアイテムは、インナーではなく、あくまでもアウター。
この上に重ね着するタイプではなく、この下に何かを重ねるイメージですね。
黒はオンラインだと今はもう全サイズ完売ですが、店舗にはチラホラ残っている様子です。
オンライン限定のXS・XXL・3XL・4XLサイズは発売日早朝に即完売で、その後復活も無かったはず。
これらのサイズは実店舗で販売されない分、生産数が少なく、争奪戦になりがち。
転売のターゲットにされることも。
ユニクロのデザイナーズコラボは、今後もオンライン限定サイズの入手は難しいと思いますね。
ただ、今後の発売が発表されている+J(プラスジェイ)に関しては、オーバーサイズと表記されているものはしっかりオーバーサイズです。
さて今回のユニクロ×ホワイトマウンテニアリング。
サクッと全てのアイテムを見れてしまう点数だったので、レビューも多くあがっていましたが、どちらかと言うと「否」の意見のほうが多かったかな?と。
実物を見て、ガッカリしてしまった人も多かった様子。
これは、このコラボに何を求めていたか?によるのではないかな?と思います。
「自信を持ってデートに着ていく服」を求めると、正直それはキツかった。
念の為に、これは別に、ユニクロや無印良品の価格帯ではデートに着ていける服が無い、という意味ではないですよ。
おそらくこのコラボの狙いとしては、家族でのお出かけとか、アクティブに気兼ねなく過ごすとか、そういったものを想定していたのではないかなと。
本格的に山へ登るような機能服でもないし。
アウトドアに耐えられるか?という観点からの批判もちょっと違うのではないかなと…。
ただ、ユニクロという枠組み…「ユニクロでやるんだから」という制限の中で、ちょっと何がやりたいのかボヤケてしまったのは否めないでしょう。
基本的に洋服というのは、価格帯が下がるにつれて「解像度がボヤケていく」ものだと思います。
何のために作られた服なのか?というのが、ボヤッとしがち。
おそらく、今回ユニクロでやるということでキーワードはファミリー的な、ファッションとしてあまり先の尖ったようなものにしたくない、ということがあったのではないかなと推測しているのですが。
だから、とにかくカッコいい服をちょうだい!とか、とにかく機能性で付加価値がたっぷり付いた服が欲しい!となると、違うな…となるのではないかなと。
フリースオーバーサイズジャケットは、この値段で出来ることはやってくれているし。
これを例えば高級感のある素材で作って4万円です!と言われると、ちょっと違う。
この値段でやってくれるから良かった、そういう意味ではこのコラボの意味を感じる、良いアイテムだったと思います。